何をやっているかわからない、でいい。
引用しながらの記事だと、自分が何に敏感になっているのかを感じることができる。ついつい熱くなってしまい、予定の文字数を大幅に超えてしまうけど。
今日はこちらの記事より
一人の中に幅広い多様性を持つ
マドンナは歌手だと言われますが、歌がどのくらい上手かというと、セリーヌ・ディオンのような歌姫には敵わない。ダンスもしますが、ジャネット・ジャクソンには敵いません。また彼女は女優でもありますが、女優をしているとは知らなかったという人も多いでしょう。つまり、一つひとつの素養だけを見ると、それほどでもないわけです。
だけどマドンナは、エンターテインメントの世界の頂点に長きにわたって君臨し続けていた、圧倒的な存在ですよね。では結局マドンナは何者なのかと言うと、「スーパースター」というしかない。英語で言えば「アイコン」(icon)ですね。歌手とか女優といった一つの言葉に当てはめられない人。そういう人こそが、これからの変化の激しい時代に生き残れるのだと思います。
「何をしてるかわからない」けど、「なんでも、どこでも、あれもこれもできる人」これが、ある種の自分のアイデンティティ。
そろそろ「何してるの?」という質問には飽き飽きしているし、できたら自分を一言で表せるようになりたい。マドンナのようにスーパースターともまだ言えるような状態ではないにせよ、たったひとつの言葉に当てはめられない人になりたい、と思っているし、この方が本当に生きやすい世の中になってきていると思う。
みんな毎日会社に行く。かつては私も同じようにホテルや旅館で勤めていた。新卒の会社ではサービス残業は当たり前。宴会サービスで働く上司たちは、100時間を超える残業が一切つけられていないうえに、業務量は多く、不規則な時間で、お客様に対応し、体力も気力も使う。
働く姿に格好良さは覚えていたけれど、組織というものの限界を、当時から感じていたような気がする。
新卒の会社を辞め、星野リゾートへ転職。
ここでの最大の学びは「マルチタスク」と、「やったぶんだけ評価される仕組み」、そして「言いたいことを言いたいときに言いたい人に言う」という文化。
いつでも、「それだけしかできない人」になりたくなかった。
新卒のホテルでも、同期の中で一番いろんなセクションを経験したと思っているし、1つだけではない、どこでも立ち回れるという小さな自信が、今大きくなってきたように思う。星野リゾートでも、好きかどうかはあれど、一応は全部を習得した。(夕食サービスはなんだかんだで好きになれなかったなぁ。朝食の人でした。笑)2つめの施設ではシフト管理をしたり、魅力を作ったりと、できることの幅が増えることはとっても楽しかった。
一人で何変化もできると、自分も相手も便利。
できること、判断できることが増えると、仕事や相手の対応のスピードがあがる。お互いにストレスが減る。
マドンナの例を取っても、彼女は何でもやるし、できる。けど、それぞれにおいてのずば抜けた存在ではない。そして世の中の人がすべてマドンナのようになれるわけではないが、それはそれで仕方ない。なんでもできることが得意な人もいれば、苦手な人もいる。私も、夕食の会席サービスはできるけど得意ではなく、朝食サービスは好きだし、得意だったのと同じ。
経験として「できるようになっている」ことは大切だと思う。
イノベーションは「既存の知と別の既存の知の新しい組み合わせ」
人間は認知に限界がある。だから目の前にある近くの知と知しか、組み合わせることができないんですね。そのため、ずっと同じ組織にいたり同じ人に囲まれたりしていると、知と知の組み合わせに限界がきて、やがて新しい組み合わせが終了してしまう。
だからこそ、なるべく遠くを幅広く見て、新しい知を取り入れて新たな組み合わせをつくることが必要なのです。
同じところに居続けると何が起こるか。簡単に言えば、「変化を恐れるようになる」ことだと思います。
人は知らないことに対して不安を覚えます。新人として入ってきたら、環境にも仕事にも慣れないので常に不安でドキドキする。でもいつの間にかできるようになると、不安が減り、仕事や人間関係に慣れる。新しい刺激がないままだと、ダレたり、手を抜いたり、と楽な方へと流れていく。
最低限これだけしておけばいい、というボーダーを見つけてしまったら、その心地良い空間を維持しようとする。周りの変化がないままだと、そのままでいいからこそ、それを乱されたくなくなる。結果、ちょっと頑張ることや、しんどいことを「したくない」と思うようになる。
そのままだと何が起きるか。
「時が止まる」と、私は思います。
周りの環境はめまぐるしく変わっているのに、これでよいとコミュニケーションツールを見直さない、職場環境を見直さない。明らかに時代にあっていないことも、「うちはこれだから」と変化を拒む。そして人が離れていく。
働く人も、雇用する側も、少し近くの「知」を得に行くことはとても大切。
記事中で使われている「知の探索」は、副(複)業したり、フリーランスとして色々な人や組織と働いたりすると、いろいろな知見が舞い込んできます。得た知識を自分のやっていることに仕組みを生かしたり、より良いツールを提案して広く「知の伝達」が起こりうる。
毎日、自分に小さな変化を起こす
自分で決めたことをやりきることも大切だけど、目線を変えてみることもすごく大切。
ひと駅前で降りて歩く。いつもと違う道を歩く。いつもは見ないテレビ番組を見る。(馬場ももこアナウンサーをたまたま知ったのでまたこれは記事にしたい)なんとなく手に触れた本を読み切る。Twitterで流れてきたものを片っ端から見てみる。
小さなこと、なんでもいい。まずいろんなことに触れること。そして小さく踏み出すこと。
とにかく人間の認知は狭く限界がある。だからこそ、本を読んだり人に会ったり、旅に出たりすることで認知をできる限り広げて、変化を楽しむことから始めてほしいと思います。
いろんな「知」にたくさん触れ、感じ、そしてアウトプットできるものは出していきたいな、と思います。