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この家どうするの? (57)父に借金はあるか
からっぽの父の家のかたづけ。
親子の交流があろうが、なかろうが、戸籍上の事実は変えられない。
支払い・お金関係のことも手をつけなくては。
(1654文字)
固定電話の解約
独居老人の一軒家。父は、つましく暮らしていたようだ。基本料金ぐらいの支払いだった。水道・ガス・電気・固定電話。
すべて口座振替。
まず、スマホ不所持。これは助かりました。コミュ障の父は、ほぼ在宅。何かあれば家に電話すればよかったのです。
もう固定電話も不要。解約するのみ。
「電話番号は消滅しますが、よろしいですか?」
オペレータの声は、事務的なファイナルアンサー。昭和のころ、電話加入権でお金を払ってたなぁ。黒電話から始まって……。
固定電話なし。まったく、こまらない。
自宅の固定電話が「住んでる確認」の時代もあったが。
すこしづつ消滅していくのだろう。なにもかも。
住むひとがいなくなると。
ひとつだけ、あせったことがあります。
[固定電話の解約は電話のみ]
オペレータに、つながるまで約7分かかりました。通話を切るに切れないし……。
解約は、時間の余裕をもって取りくまねば。
名義変更で継続
水道・電気は、今後の掃除になくてはならない。わたしの名に名義変更をする。特に書類提出もなかった。
ガスは、ほぼ使っていなかった。湯ぶねも使わずシャワーだけ。
風呂ガマは故障して放置ゆえ。
調理は、カセットコンロを使っていたのです。お湯をわかすだけ。
朝のコーヒー・食事のお茶ていど。
ごはんは「レンジでチンする真空パック」。おかずは、スーパーの惣菜コーナーで、コロッケ・煮物など購入。つくだ煮・漬けものがあればよい質素な戦中派。
わたしも、オットが出張でひとりになるとこうなる。自炊率はゼロの日もある……。
ガスはどうしようか。結局、みな名義変更して継続。振込用紙の送付をお願いしました。
通帳・ローンなど
父の通帳はふたつ。郵便局と、自営業だったので近所の銀行にも。
通帳・口座はこちらが申告しないと、そのまま。
俗にいう「凍結」は、自動で「凍結」化しない。それはそうだ。役所と民間の金融機関は関係ないのです。
父が生まれてから死ぬまでの戸籍と、わたしの戸籍を金融機関に持参する。
そうだ、年金事務所にA葬祭・社長さんが同行してくれた。ついこのあいだ。
特に問題はなく解約になる。
ローンもなく積み立てもない。
年金の振込と引き落としだけ。
「今後は、引き落としできなくなりますので、紙の請求書が届くと思います」
金融機関の窓口スタッフが、自動車保険・ケーブルテレビの利用があると教えてくれた。これも自力で解約するのみ。
借金してなくて助かった。
だいぶ気持ちがラクになりました。
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ふみたおし
後日、掃除していたら大学ノートがでてきました。
借用書 平成□年
親戚の名前と印章
「〇〇〇万円借ります」
3年後から分割で返します。
借用書?
親戚にお金を貸してたのか!
しかも大学ノートに、一筆書き程度。
この親戚、陽気でクチがうまかった。家族で飲食業をしてたがバブル後に廃業。平成の中ごろ、この親戚一家は、どこかへ引っ越した。
計画的だったのかもしれない。
3年後から返済って……ヘンすぎる。
その後、借金主は持病が悪化して死んだらしい。父は知らなかった。
実質「ふみたおし」だ。
父は連れ子で母の再婚相手と折り合いが悪く、ひとを信じない、だれも寄せつけない、ヘンクツなコミュ障だったのに。
「お金を貸してくれんかったら、娘(わたし)のところへ行って借りるぞ」と言われたのだろうか。
いまとなっては謎だ。
まぁ、貸したお金は戻らないと、わかってたのだろう。
父が同額を借りていたのではなかった。
今後、家の郵便受けに
請求書・支払催促書などが届いてないかチェックするようになりました。
父の口座は消滅したので、通知は文書でくる。
つぎは、ケーブルテレビの解約。
自動車保険(年払い)も。
しばらく解約ばかり……。
(つづきます)
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「親の持ち家」の日。
いつも こころに うるおいを
水分補給も わすれずに
さいごまで お読みくださり
ありがとうございます。