大阪中之島美術館「佐伯祐三 自画像としての風景」
中之島美術館 開館1周年記念 特別展
大阪中之島美術館が誇る世界一のコレクション
洋画家・佐伯祐三が大阪に。
大阪中之島美術館
薄いグレーのインクが、ふらりと空に滲む。大阪は、これから下り坂の空模様。
じんわり心の湿度も上がる。
内なるものに目を向けたくなる。
「ゆっくりと鑑賞しよう」
そんな曇りや雨の日のために、美術館は存在するのかもしれません。
◆佐伯祐三 自画像としての風景◆
~ご案内~
・ 2023年4月15日~6月25日(月)
・ 10:00~17:00 (入館は16:30まで)
・ 休館…月曜日 (5/1を除く)
最寄り駅は……
●京阪電車・中之島線…渡辺橋駅・中之島駅・徒歩約5分
●Osaka Metro(大阪メトロ)・四つ橋線…肥後橋駅・徒歩約10分
●JR大阪環状線…福島駅・徒歩約10分
●阪神本線…新福島駅・徒歩約8分
・有料駐車場あり(割引なし)
中之島美術館のショップ
4月28日は佐伯祐三のお誕生日。先着100名にプレゼントがありました。
あらあら、雨がぽつり。
気づくのが遅かった。
お天気に恵まれない日は、ショップめぐり。
雨がぽつりぽつり。わたしの心も。
館内は、ストライプの銀の雨がさらさらと。
カフェの空席は……?
早めに中之島美術館に行って、ゆっくりしたい。
みんな考えることが同じなのか、お天気のせいなのか、
テーブルの空きがありません。
中之島美術館の外・東側には、ジェラートの屋台があります。
よかった。ここで落ち着こう。
「桜」をいただきます。ふれーばーは、その日によって変わります。
これは、無着色。白にリセット。
落ちてきた雨の粒。わたしも真似をして、フライヤーに目を落とす。
時間は、たっぷり。湿気も、たっぷり。
テラスのテーブル席、貸し切り。
100年前の大阪・東京・パリ
1898年・大阪市北区の光徳寺の次男に生まれる。大阪出身とは驚いた。東京のイメージがありました。
1917年・絵画の勉強で東京へ。1923年の関東大震災も体験している。以後の創作にも影響があったのだろう。
1924年・佐伯祐三はフランス・パリに留学する。
あの時代、彼の原動力は何だったのか……
自画像としての風景
神戸港から船旅。飛行機なら早いのに。早く生まれすぎたかもしれない。
いやいや、今やお寺も大変な時代。リアル「寺じまい」「墓じまい」気が遠くなる。
白いパラソルと新緑だけが元気。
館内にもどり、5階の「佐伯祐三 肖像画としての風景」に会いに行きます。
平日の昼間。これから傘立ても埋まるのだろう。ガラスにビル群。いつもの大阪中之島の風景。
エレベータで上へ。この場所に、5階の特別展・4階の展示室の催しの幕があります。
「佐伯祐三 自画像としての風景」
入り口に注意書きがあります。
写真撮影ができる作品が多いのですが、私的使用のみです。
最初に佐伯祐三の自画像。そして、家族・身近なひとの肖像画。
それから風景画に自然に変わります。お寺の石畳から、パリの赤い石畳へ。
寺院を描いた作品。広告の入った作品。公衆トイレまで……
なぜか建物が揺らいでいるような。油の湾曲した縦の描線が、せわしなさを伝える。
まるで彼の人生か。
東京の電信柱は直立していたのに。
わたしには、そう見えました。
いまもむかしも、じぶんを守るため、みんな防護服をまとう。
だけど……
ふと、扉の向こうに見えるものがある。
わたしたちも、風景の一部と思うとすこし楽になった。
自画像は、ないけれど。
どんより雲の日は、
しっとり雨の日も、
美術館に入ろう。
いつも こころに うるおいを
水分補給も わすれずに
最後までお読みくださり、ありがとうございます。
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