金呼静

自己紹介文

金呼静

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マガジン

  • KINDORU出版:まとめ

    Kindle用の電子書籍(EPUB)の制作について、私自身が奮闘した記録です。参考になるかならないかはあなた次第。

  • 小説「Twilight Space online」

    2023創作大賞応募作品。「Twilight Space online」のまとめ。 VR用ブレイン・マシン・インターフェイスによる生体ユーザー認証機能を、チェーンブロックのマイナー選別に応用したNFTーVRMMOゲーム「T.S.O」。 主人公・今原カエデは、T.S.Oで自らを試すため、大手ギルドの開催した公開オーディションへと挑む。彼女は恋人や個人用アシスタントAIの力を借りオーディションを進めていくが、談合によってプレイヤーを狩っていたグループの罠にはまり、恋人からもらったゲームの銃を奪われてしまう。主人公は様々な思いを抱えながら、その銃を取り戻すべくT.S.Oの戦いへと挑み、銃を奪った敵を倒すことに成功する。

  • ブラッドボーンと西洋文化の血脈:まとめ

    ゲーム「ブラッドボーン(bloodborne)」に関する西洋文化史との対比・考察を行った記事シリーズです。 ブラッドボーン本編・DLCストーリーの重大なネタバレ、またFROMSOFTWARE社様の、その他ゲームの多少のネタバレを含みます。

  • ダークソウルと金枝 番外編

    「ダークソウルと金枝」と題した記事シリーズの番外編を集めたマガジンです。 フロムソフトウェア制作のゲーム『ダークソウル』シリーズの重大なネタバレ。その他フロムソフトウェア作品の軽度のネタバレを含みます。 「ダークソウルと金枝」本編をある程度読んだ方向けの内容ですが、それぞれ単体でも読める内容となっています。

  • ダークソウルと金枝

    フロムソフトウェア制作のゲーム『ダークソウル』シリーズと、J.G.フレイザーの著書『金枝篇』について考察した記事シリーズ。 ダークソウルシリーズの1.2.3の重大なネタバレやその他フロムソフトウェア作品の少々のネタバレ要素、また金枝篇の書内容についてのかなりの開示などが含まれます。 それらの作品にある程度触れた方向けの内容ですが、そうした作品の関連を示すことで作品の世界観を深く理解する手引きとなるものと思います。

最近の記事

竜の教義Ⅱ:賛否両論あるスルメゲー

*この記事にはドラゴンズドグマ2またはその前作の重大なネタバレが含まれます。 さて突然だが、この記事を読むあなたに、三つの質問がある。 そのうちのひとつめはドラゴンズドグマ2は神ゲーであるか、クソゲーであるかということである。 前作から十年ほどになる、ドラゴンズドグマのナンバリングタイトル第二作。ドラゴンズドグマ2は、現在様々な意味で波紋を読んでいるといっていいだろう。 もしかするとあなたは現在あの独特のゲームシステムに面食らい、ドラゴンズドグマ2はクソゲーだと思って

    • KINDORU出版:外伝終 ~ロングテールを掴めるか~

      さて目次の作り方までを説明し、これで一通りは電子書籍の作り方について、述べられたと思う。 おそらくこうして紹介した一つ一つの作業について、いざ自分がやるとなると戸惑うことも多いと思うし、なぜかここに書かれたようにやったのに上手くいかなかった、という事もあるかもしれない。 それでもそうした作業を何度か経験してしまえば、どれも機械的に行えるような作業ばかりであり、次の本やまた次の本を出すころには自身を持って行えるようになっているのではないだろうか。 また、そうした作業の中で

      • KINDORU出版:外伝10 ~目次にももっと手を加えたい場合~

        前回では、なるべく目次の項目には手を加えずhtml目次のレイアウトを変える方法について検討した。 しかし、それだけではどうやらあまり凝ったレイアウトは行えない。そのうえ目次の項目にルビを入れたいときなどで、「<ruby>」や「<rt>」タグで囲った振り仮名の方も論理目次の方では通常の文字として表示されてしまう、というような弊害もある。 <li> <a href="Section0001.xhtml"><ruby>開始<rt>かいし</rt></ruby></a>

        • KINDORU出版:外伝9 ~目次とか付けとくといいらしいよ~

          さて飽きるほど自分の本の中身を読み替えし、自分で出来上がったと思ったら、次は目次について考えていきたい。 その前に表紙や中の挿絵など考えてもいいのだが、表紙の挿入自体はSigilにほぼ行ってもらえるうえ、挿絵も以前に述べたように、どうすればいいという正解は見つけづらい。 リフロー型の本では閲覧するアプリやリーダー機器ごとに、違ったアスペクト比の表示空間があり、通常、画像はその縦横のいずれかの制限に収まる大きさにリサイズされて表示される。 特に、多くの人が利用しているであ

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        • KINDORU出版:まとめ
          12本
        • 小説「Twilight Space online」
          17本
        • ブラッドボーンと西洋文化の血脈:まとめ
          10本
        • ダークソウルと金枝 番外編
          4本
        • ダークソウルと金枝
          12本

        記事

          KINDORU出版:外伝8 ~ぶっちゃけEPUB編集ってめんどうだよね~

          前回では様々な書体設定と、その表示を様々な環境で表示して試してみた。 このようにして原稿をまとめ表現を差し入れ、全体の印象をみて、都度変える。その作業の最中にもいくつかの誤字脱字を発見するだろうし、その作業内でも、またいくつかの誤表記を作り出してしまうだろう。 言うまでもないことではあるが、まずはワードソフトのほうで何度も何度も原稿を見返して誤字脱字をなるべくなくし、自分の本にあった文字装飾等の表現を吟味するといいと思う。基本的にはワードソフトにEPUBへの出力を任せれば

          KINDORU出版:外伝8 ~ぶっちゃけEPUB編集ってめんどうだよね~

          KINDORU出版:外伝7 ~KindlePreviewerのひょうじは信じるな~

          前回、自分は扉部と本文を別のXhtmlファイルへ分け、それを交互に挟みこんでいく方法を紹介した。 しかし、扉部のなかでタイトル・サブタイトルを目立たせようと思うとき、意外にも縦書きのそれを真ん中に置こうとすると、難しい。 説明してきたように、電子書籍の紙面では本の実際の要素と要素の位置関係によって定義づけられ、「top、bottom、left、right」といった位置指定のスタイル命令も、なぜか上手く適用されない。 どうやらいろいろ調べると、縦書きではく横書き中央寄せの

          KINDORU出版:外伝7 ~KindlePreviewerのひょうじは信じるな~

          KINDORU出版:外伝6 ~<p>か<div>か、それが問題だ~

          先の記事では、主にXhtmlの並び順について云々していて、しかも少し話がそれてしまった。 今回は、具体的にXhtmlで原稿を表現するには、どうすればいいかという事を考えていきたい。 さて、先の記事で少し語ったが、.opfでの並び順によってXhtmlの順番が決まると、その「<body>」部分にもつづいて電子書籍リーダに内容が表示される。 少しWebページを学んだ人の感覚では、このXhtmlであれ普通のhtmlであれ、ヘッダー(<header>)と呼ばれる部分に見出しを書い

          KINDORU出版:外伝6 ~<p>か<div>か、それが問題だ~

          KINDORU出版:外伝5 ~よくわからない! XHTMLの世界~

          これまでの記事でしょうかいしてきたように、電子書籍形式のひとつであるEPUBでは、Xhtmlと呼ばれるデータ形式によってその内容を編集する。 おそらく1960年代か1970年代。 たぶんなんか当時のインターネットのディープウェブとかで、当時黎明とかだったHTMLをさらに拡張する書法について、とにかくなんか画期的な論文とかが発見されたんだと思う。 この著者不明の論文は、おそらく当時相当怪しまれたはずだったが、それにもまして当時のインターネットを使うテクノロジー感度の高い人

          KINDORU出版:外伝5 ~よくわからない! XHTMLの世界~

          KINDORU出版:外伝4 ~実質五本目になってようやく実用的な内容に入るシリーズがあるってマ?~

          なんかこれまでいろいろごちゃごちゃと書きまくってきたが、ようやくEPUB形式のリフロー型電子書籍の説明に入ろうと思う。 これらの要点さえ押さえておけば、今現在ワードの.doc/.docx形式でKindle本を出版していたと言う人も、もう少し踏み込んで自分の本らしい電子書籍をデザインできるのではないだろうか。 しかしそうした電子書籍形式での編集において、先述した通り現在日本語環境においてはKindleが一番推奨しているはずの.kpfファイルは、直接作ることが出来ない。.kp

          KINDORU出版:外伝4 ~実質五本目になってようやく実用的な内容に入るシリーズがあるってマ?~

          KINDORU出版:外伝3 ~電子書籍はデータフォーマットか仮想の本か~

          実際のところ、リフロー形式の電子書籍というものは、作者側にほとんどページレイアウトの自由がないといっていい。 先の記事で述べたように、制作側が段組みを指定することは出来ないし、ページを厳密に指定して、その頁ごとにページ数をふったり章のタイトルを書いておくというようなことも出来ない(これらは私自身の知識不足なのかもしれないが、すくなくとも基本的には行えない)。 Kindle パブリッシング・ガイドラインにゴチャゴチャトいろいろと書いてあるように、その本の基本的な本文に対して

          KINDORU出版:外伝3 ~電子書籍はデータフォーマットか仮想の本か~

          KINDORU出版:外伝2 ~なーほーね。りかい、りかい~

          先の記事で述べているように、私はとにかくいろいろとゴチャゴチャとした問題にハマり、遠回りをしてまずはEPUB形式での編集を行い書籍の体裁を整える方法をとることにした。 まずLibreWriterにカクヨムに掲載してきた小説の文面を引っ張って来て、文章的なあらかたの形を整える。 カクヨム版では横書きでスクロールを前提とした、段落ごとに開業を挟む方式で行っていたものを縦書き小説風に行を詰め、また段落の長さも以前の段落をつなげ長めにした。また、細かい内容の変更やその時に発見した

          KINDORU出版:外伝2 ~なーほーね。りかい、りかい~

          KINDORU出版:外伝1 ~KindlePreviewerとの格闘~

          さて本編で語ったように、K.D.P.(キンドル・ダイレクト・パブリッシング)では、実際には非常に簡単に電子書籍を発行することが出来る。 しかし、実際に私が自作小説である「the Throne of the Blood」を出すまでには、また本編で語ったようなポカによって、かなりの右往左往をすることになってしまった。 このシリーズの外伝では、そうした出版に際して私自身が右往左往した、その過程とその中での気づきについて紹介しておいこうと思う。 いちおう注意書きとして書いておく

          KINDORU出版:外伝1 ~KindlePreviewerとの格闘~

          KINDORU出版 ~こうして私は0円で本を出しました~

          神話学者であり、物語についての著作を様々出しているジョーゼフ・キャンベルが「求婚の拒絶」と名付け彼の著作の中で何度か語っている、とあるアメリカ・インディアンの物語がある。 あるところに若く美しい娘がいたが、彼女はいつも周囲の男から受ける求婚を断ってばかりいた。 ある時彼女が母親と薪を拾いに森へと入るとそのうちに日が暮れてしまい、焚火をたいて一晩を森で過ごさなければならなくなってしまう。やがて夜になり母が先に寝てしまうと、どこからとなく若く美しい男が現れ、その娘へと求婚をす

          KINDORU出版 ~こうして私は0円で本を出しました~

          マンガ版「風の谷のナウシカ」における、火の7日間の考察。

          *この記事には徳間書店の漫画書籍「風の谷のナウシカ」のネタバレ、また最新作である「君たちはどう生きるか」を含む他のジブリ作品の内容について記述する箇所があります。 この「風の谷のナウシカ」という漫画の世界を作り上げた原因と言える、「火の7日間」。しかし、この戦争が果たして誰と誰が戦い、どのようなものであったのかはいまいち不明である。 マンガ版の完結から既に30年ほどたつのにもかかわらず、その全容について様々な説が飛び交うものの、未だ決定的といえるものはないのではないか? 

          マンガ版「風の谷のナウシカ」における、火の7日間の考察。

          「Twilight Space online ―シンデレラ・ソルジャー―」最終話

          3215文字 『――諸君。今回のオーディション……採用された君たちも、そうでない者も、実に立派に戦った。感動した! だが一つ、君たちに言っておく。即ち。おおよそ、持っている者は与えられ、ますます豊かになるが、持たざる者は、持っているものまでも取り上げられるだろう……そして、今や!! 持っている者とは、機械によってさらにただ儲け続け、持たざる者はそのテクノロジーにさえアクセスできない時代だ』  :何言ってんの? この人?  :ギルドの入会式で陰謀論ぶち込んでくるw  :

          「Twilight Space online ―シンデレラ・ソルジャー―」最終話

          「Twilight Space online ―シンデレラ・ソルジャー―」第十六話

          6936文字  彼ら自身にも談合していたという、後ろ暗さというものがあるのだろうか。あるいは言われているように、このT.S.Oでの現実感覚というものが、人を圧倒させて思うような判断を行わせないのか。  私が彼らの符丁を真似すると、明らかに危険な至近距離であっても、こちらへの反撃を躊躇する。彼らはある意味でこのバトルロイヤルのルールを侵しているというのに、逆にその内部へのルールには忠実である。  あれから二人、三人、四人、五人。  彼らの位置を確認し、他の相手からの死角か

          「Twilight Space online ―シンデレラ・ソルジャー―」第十六話