[V名人戦の感想文]#1 都賀町えいださんがすごかった
みなさんこんばんは。しずめしです。
首記の件、V名人の対局がおもしろかったので感想を書きます。
張り切っていっぱい書くとパート1で終わりかねないのでサクッと書きます。
※記事を書いた人はウォーズ初段の上、この記事を書くにあたって将棋ソフトなどを利用していないため、内容に嘘が混じっています。正しい答えが知りたい人は各自強い人に聞いてください。
登場人物
記事を書いた人:しずめし
先手:都賀町えいださん
後手:白き悪さん
ほんふ
18手目
戦型は角換わり。先手はまだ腰掛銀・早繰り銀・棒銀を明示していないが、後手は早くも桂馬を跳ねた。
この後腰掛けるのか、右玉なのか、65桂なのか。
24手目
後手の52玉はこの瞬間だけを切り取ると不自然な形で、42玉とするのが見慣れた形だ。
52玉は自らこびんが開いている場所へ移動したことになるが、どのような狙いがあるのか。
一方先手は自然な形。
28手目
7筋をつき捨てたのち△65桂から開戦した。
▲46銀△52玉の交換は一見先手が得に見えるが、△46飛車などで銀を入手する手も視野に入れて、敢えて銀あがりを待ったのかもしれない。
ちなみに45桂急戦(今回は後手なので65桂ですが)で3筋(今回は後手なので7筋ですが)をつき捨てるかどうかの判断はシンプルで、
単に45桂で攻めを繋げる自信があるなら単に45桂
単に45系では無理そうなら3筋をつき捨てて45桂
である。(それはそう)
突き捨てを入れれば攻めのバリエーションが増える代わりに、歩損するため後に引けなくなる。
後手の白き悪さんは攻め切るのは容易ではないとみて、7筋をつき捨ててから桂馬を跳ねた。
29手目
45桂急戦(今回は後手ry)を仕掛けられた時、銀の逃げる位置としてメジャーなのは66か88である。どっちに行くかの判断はシンプルで、
受けきる自信があるなら88銀
無理そうなら66銀
である。(それはそう)
こんな序盤からの桂の高跳びは歩の餌食にしたい、というのが普通の考えである。
その考えに則り、66歩~65歩で桂馬を歩で取りきって完封を目指す方針なら88銀とするのがよい。
さすがに66歩~65歩としていては自陣が持たない、と考えるのであれば歩で桂馬を取りきる方針を諦め、66銀として自陣の安定を図ることになる。
本譜は7筋の突き捨てもあり、受けきるのは困難とみて66銀と上がった。
35手目
▲74角に変えて先手が甘い手を指すと、△86歩▲同歩△同飛車に▲87歩は△同角成、▲88歩は△98歩があり怖い。
しかし△52玉の弱点を活かした▲74角という反撃があった。
後手はこの後も何とか攻めを繋げようとするが、冷静に受ける先手がリードを拡大する。
94手目
後手の攻めを一旦受け切った後、先手のターンが果てしなく続く。
苦心の受け△63桂に対して、65香や64桂などもいろいろな攻めが思い浮かぶが、ここでこの記事を書くきっかけにもなった主眼の一手が飛び出す。
95手目
はぇ~~~~~~~~そういう手を指せる人なんですか~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
変な意味(鬼畜だ!友達をなくすぞ!などといった意味)ではなく、本当にそう思った一手である。
より正確に表現するなら、こんな攻め放題の局面で自玉に手を伸ばせる人なのかと恐れを抱いた。
川山一誠かと思った。
このタイミングでここに手が伸びるV-B級、恐ろしい限りである。
106手目
10手の間にいろいろあり、後手から強烈な反撃が決まる。
再び局面は攻め合いに戻る。果たしてどちらが抜けだすのか。
136手目
後手が龍にプレッシャーをかけた一手だが、この隙を先手が見逃さなかった。
以下▲42金△同玉▲31銀△同玉に▲72竜が決め手。
▲32金がどうやっても受からない。
しかし後手から先手玉を詰ます手段もなく、ここで勝負が決した。
感想
えいださんの局面を見つめる冷静さが光る一局になったが、白き悪さんのチャンスを待つ粘りもすさまじかった(実際106手目から一時逆転していたと思う)。
もし先後が逆であったなら、勝敗が逆になっていてもおかしくない。
両者の次の対局が待ち遠しい限りである。
神視点リンク
びよーんびよーんびよーん
ごっついね
ごつい稲、ごっつ稲