三味線弾きの断片的日常 2024/10/01-10

10月1日。
日中はまだ30度越えとか、10月とは色々信じられないけれど、年度でいうと後半の始まり。ちょっとしたお別れもあったりしました。人生、一度はこれと決めた道でも、その先にまた分かれ道があるなんてことは普通だよね。てなことを昨日も何か話したなと思い出したり。

10月2日。
地歌「黒髪」のレッスン。「筒いっぱいの声」を意識して、といわれる。「筒いっぱいの声」。この間の呂勢太夫さんのインタビューでも見た言葉だ。いろんなものが繋がっていく、この面白さが好きだ。そして、師匠のアドバイスの的確さ、ありがたさも毎回思うところ。自分ひとりでは行き詰まり、行き止まりでこの先に進めないところを、一言で切り拓いてくれる。

10月3日。
ゆんぴが泊まりに来たので、夜のティータイム。推し活の話からマジメに音楽の話、政治の話まで、話題が尽きず、練習もしていないのに深夜に。

栗のロールケーキ。

10月4日。
以前はずっと通勤電車で爆睡していて、でもそれが首や背中に良いはずがないので、なるべく電車で寝ないように気をつけているのだけど、ここ最近の眠気が尋常ではないので、今朝は電車で寝て行くことにした。午前中はちょっとスッキリした気がしていたけど、午後からは結局今日も今日とて睡魔との戦い。稽古していても集中力が薄いのがわかる…。(良くない)

今日は栗ごはん。

10月5日。
実はある舞台のチケット買ってあったんだけど、他に稽古日がなく、流してしまった。くそぅ。でも、我慢ばかりはしないと決めてる。
やっぱり素浄瑠璃はしんどいなぁと思う。その分、やればやるだけ力もつくと思うけど、いろんな面で難しさの方が先に立ってしまう。素浄瑠璃は素浄瑠璃として、それとは別に、もっと義太夫三味線で色んなチャレンジができたらいいなと思う。絶対かっこいいと思うし、可能性は大きいと思う。

10月6日。
昨日流してしまったチケットの代わりに、というわけでもないけれど、午前中から映画を観に行く。チケットを発券したつもりが、2枚出てくるのを1枚しか取らずに立ち去ってしまったようで、後から来た人が「取り忘れてませんか?」と追いかけてきてくれた。そっちにQRコードが載ってる大事なやつだった。有難し。さて、見たのはNetflix映画「シティハンター」。シティハンターは昔ずっとアニメで見ていた。安藤政信の槇村が目当てで行ったのに、あっという間に死んでしまった(ストーリー上、分かってたけど)。でも、鈴木亮平の冴羽獠がびっくりするくらいカッコよくて楽しめた。気分転換大事。

10月7日。
昨夜のすき焼きの生卵がダメだったみたいで、午前中はなんとなく調子が戻らない。いつの頃からか、生卵を食べるとおなかが気持ち悪くなるようになり、卵かけごはんも釜玉うどんも昔は好きだったけど、もうずいぶん前に諦めた。すき焼きにつけて食べるくらいは大丈夫だったけど、これからはもうそれも無理かな。

10月8日。
パナクティ公演が迫っているので、また暗譜にナーバスになりつつ、床本も作らねば、衣装も出さねば、受付セットも用意せねば、となっているけれども、実はその前に月例・三味線三昧がある。今月は何を弾こうかな…。あまり先月と変わりばえしないのもイヤだしな(毎月来てくださる常連さんで成り立っているライブだからね!)。今月はitaruさんがお休みなので、こきりこ節はやりたいところ。津軽ものは遠慮なくぶつけていけるし、聴き比べるのもまた面白いけど、ほかの曲は何となく同じ日には重ねないようにしている。

10月9日。
最強サビ名曲ベスト100というのをテレビでやっていて、ちらっと見る。こういう歌が印象に残るのはやはり、曲、メロディーだけではなく、歌っている人の声や歌い方と合っているからなんだと思う。サザンの曲は桑田佳祐以外が歌うとそんなによく聞こえないとか、ロビンソンはマサムネさんじゃなきゃ、とか。何年か前に千壽師匠と話したように、歌い手の個性で魅力的に聞こえる歌と、曲そのものがいい歌と、歌がうまい人とは、それぞれ別もの。努力はしているつもりだし、自分に合う歌を考えるようにもなってきたけど、それでもやっぱり、ほかの人にはない特別な声、欲しいものは欲しい。

10月10日。
近所のコンビニのいつも不愛想な感じのおじさん店員さんが、今日はやたらとお客さんとレジで雑談していて、私も話しかけられてびっくりした。あれ違う人なのかなもしかして。でも大阪人は基本的にこういうの好きなんちゃうかな。知らんけど。
夜はパナクティに向けて最後の合わせ稽古。当日はうちまで朝、車でお迎えに来て乗せていってもらえるので、有難い。私もつい自分のペースで物事進められなくてイライラしてしまうけど、皆ちょっとずつ無理しながら、やりくりしながら、やってるんだよな。

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