【詩】硝煙の恋
叶わぬ恋になると知りながら
あなたの足跡をたどりました
振り返ってくれるのを待ちながら
音を立てないように歩きました
叶わぬ恋になると知りながら
固く閉じた蓋をひねりました
中身がなんなのかを考えもせず
手ばかりを赤く染めました
叶わぬ恋になると知りながら
真実だけを信じました
貰った嘘に満足することが
身の丈だと気づきませんでした
焼け朽ちるのみと知りながら
夜の炎に飛び込みました
跡形も残さないでほしいのです
虫けら一匹 煙になって昇るのです
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