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065 Main: 鈍感力はお持ち?

第65回のメインテーマでは、「鈍感力」についてお話しました。
ささいなことにはあえて目をつぶり、本当に大切なことだけにフォーカスする力を大切にしなければ……と知りつつも、なにかと心乱されることがこの世の中です。

つい先日も、鈍感力を心底発揮しなければいけない出来事が。

休暇中に自転車でコケて強打した肩が、2か月たってもまだ痛いので、かかりつけ医と電話相談したところ、「では、明日クリニックで用紙を受け取って、A病院にそれを持っていってレントゲンを撮ってきてください」と言われました。

翌日、クリニックに用紙をもらいに行く道すがらで、当のクリニックからSMSがピコーンと入りました。

「B病院にレントゲンの予約を入れてあります。用紙は不要なので、そのままB病院に行ってください」

むむ、昨日の医師と話が違う。クリニックまであと10メートルくらいの距離だったので、とりあえず受付に行き「送られてきたメッセージが、昨日言われたことと違うんだけど」とたずねたところ、若い女性のレセプショニストふたりが目を合わせたあと「B病院で予約してあるので、用紙不要です」とのこと。

まぁ、誰にでも間違いはあるか、と気を取り直して、バスでB病院へ。
レントゲン受付のおばちゃんに名前を告げると、しばらくコンピュータとにらめっこしたのちに一言。

「予約入ってないわよ」……ガーン。

しかし、このおばちゃん、とても親切な方で、「とりあえずクリニックに電話してみて。私の方も再度確認してみるから」とバックオフィスに入っていきました。

私のほうは、携帯からクリニックに電話するも「この電話は、午後3時までクローズしております。緊急の方は……07xxxxxxx(携帯電話の番号)」という録音メッセージが流れるばかり。これって緊急? ねえ、これって緊急なの?と、わたしが自分に問うている間に、先ほどのおばちゃんがバックオフィスから出てきました。

「大丈夫よ、こっちで直番につながったわ。受付の子、『忙しくて予約連絡できなかった』とか言ってんのよ。『もう患者さん、ここにいるのよ!』って言っちゃったわ」と一緒にプンプンしてくださり、心が楽に。

さらに「私はお昼休みに入ってしまうから、ここにいる同僚にあなたの件を託していくわね」と言うおばちゃんの言葉に、隣の席のおそろしく歯がキレイな好青年がにっこり。「座って待っていてくださいね」

その後、待つこと10分ほど。持ち前の鈍感力と、B病院の受付チームのグッジョブによって、さほどイライラすることもなく、私は無事にレントゲン室へと導かれたのでした。

結果は1週間後にクリニックに電話して聞くことになっています。まだまだ油断はなりません。
(か)




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