なぜ『武装神姫』はコアな人気があるのか…「深く刺さる」ことと「趣味同士の相関」
去る2020年2月7日のJAEPOにて、武装神姫のアーケード版ゲーム、及びスマホアプリ化計画が突如として発表されました。
そして2月8日、当アーケードゲームは会場前朝7時頃から並んでいても整理券が貰えないほどの人気を見せていました。
早すぎませんか。
最後のゲームコンテンツが発表されて長らく経つにもかかわらず、
あまりにも根強すぎる人気という他ないです。
メカ×少女のコンテンツがもうすでに世に多く供給されているはず(フレームアームズガール、アリス・ギア・アイギス、デスクトップアーミー、コズミックブレイク、etc…)。
しかし、なぜ今だにこのコンテンツが人気を保っているのか(=深く刺さっているのか)?
その根強すぎる人気の要因について考えました。
結論から言えば、
「刺さる層の好きな要素がとことん集まったコンテンツであった」ことが人気の原因なのではないかと思われます。
アリス・ギア・アイギスとの違い:「所有」と「(本当の意味での)カスタマイズ」
アリス・ギア・アイギスは同様にメカ娘が戦う人気ゲームです。
小さいおもちゃサイズのキャラクターが戦う武装神姫と違い、人間が武装を纏って戦うタイプのゲームです。
ところが、メカ娘が好きな人はだいたいメカだとかプラモデルも好きな人であり、
そういう人達は、おそらくプラモデルの重要な要素である
「所有」「コレクション」「カスタマイズ」といったことも好きなのではないでしょうか。(=趣味同士の相関)
人間が主役であるせいで上記の要素が満たしきれないことが、武装神姫との違いになっているのだと思います。
(人間を所有・コレクションする感覚は持ちづらいし、カスタマイズと言っても腕や足そのものを換装することはできない)
逆に、武装神姫はこういった要素を一気通貫で持てるような設定が構築できています。
ゆえに、他コンテンツが出てきた今も深く刺さり続けているのではないでしょうか。
ゲームのシナリオや演出も、上記の要素をしっかり意識して発信する物になっており、だからこそ魅力があるのだと思います。
・武装神姫バトルマスターズMk2(PSP):コロコロのホビー漫画みたいなシナリオ(+恋愛?)
・上記のアーケードゲーム:ゲーム画面左側に実寸大のキャラクターとコミュニケーションをとれるサブディスプレイがある、自キャラのカードを所有できる
フレームアームズガール、デスクトップアーミーとの違い:ゲームが出てない
これに尽きる。(他に思い浮かばない。)
一応、それぞれアリス・ギア・アイギスに出演してはいます。
コズミックブレイクシリーズとの違い:運営力
これに尽きる。
(強いて言うならばコズミックブレイクはキャラクター人格の構成能力もあまり高くない。)
上記分析を踏まえた武装神姫の今後
復活が期待される武装神姫。
今後はコアファンをよりコアなファンにしていく(=より深く刺す)とともに、コンテンツ力を底上げしていく(=裾野を広げる)ことが期待されます。
・より深く刺す仕組み:「所有」感を強めるようなアプリとの連携(カードからデータを読み込む際ARを用いて演出する等)、「カスタマイズ」性の強化(現在、武装神姫シリーズはたぶん武器を普通の人間のように手で持っており、アリスギアアイギスとの差別化になっていません)
・裾野を広げる仕組み:ゲーム性の底上げ等
「趣味同士の相関」というテーマは、今後自分がゲームを作るときにも考えていきたい事の一つです。
※個人的には、武装神姫は刺さるようで刺さらない少し刺さるコンテンツです。男性型とか普通のロボとかも欲しい、、、
自分がこういう嗜好なのは、カスタムロボで育ってきたからでしょうか。