冷えピタはだめだめだめ~!
風邪を引いた、コロナに罹った、コロナワクチンの副反応で、熱が出て、おでこに冷えピタ貼るひといますが、ほぼ無意味です。子供が熱出たから、冷えピタ貼って、親の務め果たしたなんてくれぐれも思わないでください。だめですから、意味ないですから、高熱だったら、そんなことしてるとやばいですから。
理由書きます。体温が上がって一番危ないのは、脳ですよね。脳細胞は、再生しませんから、壊れたら取り返しがつきません。ヒトのからだは、たんぱく質が重要な構成成分です。タンパクは熱に弱い特徴があります。弱いというのは熱で変性しやすいということです。いったん変性したら冷やしても元に戻りません(温泉卵は、人がはいれる風呂のお湯でつくれます)。ですから体温が、38度半ばを超えだしたら、とりあえず脳は冷却しておいた方が安全です。冷却するというのは、冷たいと感じさせることではありません。脳から熱を奪うということです。熱を奪う能力は、熱容量が大きくなくてはいけません。熱容量は比熱×体積です。比熱は水が一番大きい。脳はどっぷり水につかり、細胞内部も水です。つまり脳はかなりの熱容量を持ってます。冷えピタは、水より比熱が小さい物質でできていて、かつあの薄っぺらさですから、熱容量は脳に比べるとないに等しい。つまり、冷えピタは、脳から熱を奪うことがほとんどできず、脳の温度を下げることができません。ちめたーいと感じさせるだけの商品です。
ということで、熱が出たときに冷えピタなんてダメダメです。ワクチンの副反応で、熱が出たときは、氷水を入れた氷嚢です。水には水で対抗です。では、アイスノンは、体積もあるし、温度も零度以下にできるし、氷嚢よりいいんじゃないと思ったあなた、浅はかですね~。熱容量がある程度あっても、脳から熱を奪うには、水の対流を利用するのが効率的なんです(熱伝導も熱放射もあるでしょうけどメインは対流です)。脳は水浸しですからね。
水は、4℃の時が一番比重(比熱ではありませんよ)が大きいので、そのぐらいの温度になった水は下に降りていき、それより高い温度の水は上昇してきます、で対流が起こり効率よく排熱ができます。アイスノンは、大抵、頭部に接触する部分は、最初の温度が氷点下で、ある程度時間がたつとプラスになりますから、効率よく脳内の水に対流をおこせません。その点氷水は、氷が解けないうちは、ほぼほぼ4℃に近いところにいてくれます。つまり脳内の水に対流が起きやすく、排熱が効率よくできるわけです。上の対流は鉛直対流を説明してますが、水平対流も起きるとは思います。ですけど、鉛直対流がメインと考えれば、頭の下(布団側)に氷嚢を置くのではなく、頭の上に氷嚢を置く方がいいですね。だから氷嚢をつるすスタンドって昔はあったものですけど、実に理にかなってますね。本当に高熱になったときは、脳の中心部の熱をできるだけ速やかに取り除きたいので、上からも下(そばを通る血液を冷やし、血液を利用して脳を冷却する)からも氷嚢で冷やすといいですね。
結論、熱がでたら氷嚢で冷やす。冷えピタだめ!