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一編集者が使っている文章エディタ
喜多仲ひろゆさんのnoteで私の記事についてご紹介いただきました。
ありがとうございます。
ま、それよりも興味深いのはエディタの件です。私はエディタそのものにはそれほど頓着しないので、パソコンで文章を打つときにはWindowsのWord(以下ワード)のデフォルトA4横書きのままで使っています。特に設定などを弄らなければ1行が40字に設定されているはずなので、1行の字数指定がある場合には、
レイアウト>インデント>右:(40-x)字
で設定しています。たとえば1行32字にしたいなら、全40字のデフォルト設定の版面に対して、右から8文字ぶんだけ空けますよという指示です。
この設定をしたうえで、基本はワードの「下書き」モードを用いて執筆しています。下書きというだけあって文字入力に特化していて、活字が大きくなって見やすいですし、ほかの無駄な機能に煩わされることが少なく、じつは非常に快適なのです。
表示タブ>下書き
これにより、
・余白
・ページ罫線
・ヘッダーとフッター
・背景
・浮動オブジェクト
などが表示されなくなります。ページが切り替わるたびにホイールを動かして移動する必要がないので、その点も便利です。
それすらも面倒くさいときは、もうWindowsの「メモ帳」で好き勝手に書いたりもします。シンプル最強。ただしコピペするときに改行がおかしくなるので、
「右端で折り返す」にチェックを入れて執筆
「右端で折り返す」のチェックを外してコピペ
する必要があるのは多少、面倒かもしれません。
他のフリーエディタについては正直よく知りません。
また、iPhoneからnoteを投稿するときには、もはやSafariでnoteに直書きして、こまめに下書き保存しながらスキマ時間に書き継いでいます。長文の場合はバックアップを兼ねて「メモ帳」を使うこともあります。
それもこれも、先ごろようやく、iOSが全角スペース入力に対応してくれたからなんですけどね。本当に、ようやく。このあたりのこだわりは各人によって差があると思いますが。そもそもネットでは、行頭1字アキにしないことのほうが多く、むしろ1字アキにするなという言説もあるようです。
ちなみに個人的には、日本語の縦書きでの入力は、少なくともローマ字入力をするパソコンやフリック入力をするスマートフォンにおいては馴染まないと感じています。ワード等で縦書きにしていると、どうにも左右がバラバラでカクつきが目についてしまったり、画面右から左にスクロールしていく形式ではマウスのホイールが感覚的に使えなかったり、本文検索窓を使ったときに対照がしづらかったりします。表記の揺れなどに気をつけたいならば、本文検索窓を出しながらの入力はかなり有効です。
※本文検索:Ctrlキーを押しながらFキー
なので、私は縦書き原稿を編集する際にも、ワードの「下書きモード」を使って横書きの大きな活字で整理していきます。
書きかたは千差万別、好みもいろいろあっていいと思いますが、大切なのは自分なりにいちばん書きやすくて落ち着くフォーマットを作り、ブレずにそれを変えないことではないでしょうか。ころころ変えていると、再現性が下がります。再現性の低下はクオリティーの低下を招きます。理屈は野球のピッチングフォームと同じです。文章を書くのも身体的行為の一種であり、ある意味ではスポーツなのです。自身の目と指の結節の性質を知り、飽きず挫折せず、モチベーションを下げることなく、なによりも楽しく書き続けていくこと。それが私なりに考えている「小説のメカニクス」なのです。
肩肘張らず、自分なりのフォームで、いつも変わらぬクオリティーを保って書き続けていたいものです。
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