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馬耳東風

最近SNSで、企業や店舗を晒し上げるようなクレームが日常茶飯事で見かける。非常に悲しい気持ちになる。接客や販売の仕事を経験していると、「こんな怪しいクレームがありました」と通達が来る場合がある。たとえそれが事実だとしても、クレームばかりが目立ってしまう世の中に嫌悪感を抱くが、決して無くなることはないと思うし、寧ろこの先増えていくのではないかと思う。

そんな中、数年前から私がこじんまりと活動している

「サンカー」

簡単に言えばクレームの反対で、「誰かや何かに対して感謝や賞賛、ポジティブなフィードバッグを伝える行為」である。冒頭にも話したが、私は学生時代からずっと接客業のアルバイトや電話応対などの仕事をしてきて、理不尽なクレームや変な人にたくさん出会ってきた。だからこそ、接客をする店員さんの気持ちが痛いほど分かる。

人からされて嫌な気持ちになった時、まず誰かに吐き出したい、そして、共感してほしい!という思いになることは誰しもあると思うが、そこに味方がついた時「みんなでこいつをこらしめてやろうぜ!」という思考になって集団攻撃してしまうことがある。逆に、人からされて嬉しかったことってなかなか表立って出てこないような気がする。(前よりは見かけるようになったかな…?)心の中で留めてしまうのだろうか。ちょっと嫌だなと思った瞬間「粗探し」のスイッチが入り、普段の対応は「当たり前」と感じてしまうからだろうか。

その「当たり前」の逆粗探し「美点探し」をしていくことを心がけている。「マスク越しでも笑顔!」「優しい対応をしてくれた」「店内がとても綺麗」「品揃えのセンスがいい」「この組み合わせ美味しい!」など人でもモノでもなんでも、美点探しはキリがないくらい見つかる。

SNSで書いても良いし、勇気があれば直接店員さんに伝えても良いし、帰った後お店のSNSやメールから伝えても良い。クレームが絶えない世の中で、こういう報告は企業側が店舗側に大々的に発表され、「感謝状」なんかをもらうスタッフもいるくらいで、そんなの嬉しくないわけがない。私なら一生Xのヘッダーに載せるくらい嬉しい。隣人に言いふらしたい。いや隣の区に聞こえるくらい大声で叫びたい。君が好きだと叫びたい。明日を変えてみよう。凍りついてく時間をぶち壊したい。

粗探しはどうしてもしてしまうのが人間というものだけど、引き続きふと気づいた時の「当たり前」を美としてフォーカスしていきたい。


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下町ノ夏の人間性をもう少し覗けるかもしれません。


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