イーロン・マスクも脅威? 再利用可能な日の丸ロケット
国内ではほとんど話題になっていませんが、昨年11月、日本経済新聞の第一面にこういう記事が出ました。
再使用ロケット、JAXAや三菱重工が共同開発
打ち上げ費用4分の1 30年ごろ初号機、目標
日本経済新聞2021年11月28日
海外でもセンセーショナルなタイトルで報道されています。
Elon Musk, SpaceX Facing Threat from Japan with Reusable Rockets: Should Musk Be Worried?
イーロン・マスクのSpaceXにとって脅威になるかもしれないという、再利用可能なロケットがJAXA主導で開発に着手されたらしい、といった内容です。
驚いたのは勤め先の金沢工業大学も参画している、ということでした。海外の記事で初めて知ったのも当事者として驚きですが、しかも遠い遠い存在のイーロン・マスクのしかもSpaceXと関連して記事中に登場するとは!
別の記事では参画企業や大学の役割が記載されています。
Japan's Space Agency Join Forces With 30 Companies to Develop Reusable Rockets to Slash Costs By Over 70%
金沢工業大学はというと、
❝Kanazawa Institute of Technology will review composite materials for the rocket❞
とあり、ロケットに使う複合材料の評価と書かれてあります。
日本は炭素繊維が発明された国ですが、素材としては世界シェアの55%と圧倒しているものの、それを使った製品化の面で弱いというのはよく言われていることです。要するに要素技術には強いが製品として統合することには長けてない、ということなのでしょうか。
一つ一つの強みを統合すると夢のようなことができる、そんな潜在能力が日本にまだまだあるぞ、ということを海外から教えてもらったという話題でした。
それでは。