「デキる人の仕事術」とかの自己啓発系に潜むワナの話
自己啓発本とか、仕事術とかの本のタイトルってすごく似てるじゃないですか。
「デキる人の手帳術」とか「デキるひとはみんなやってる仕事の極意」とか。
はたまた「入社一年目で○○万円売り上げた営業の仕事術」みたいな。
これってデキる人の成功体験から学んで俺たちも「デキるヤツ」になろう!みたいなことなんだろうけども、
ふと冷静になると、逆じゃない?と思うことがある。
×「○○している人がデキる人になる!」
〇「デキる人が○○を使いこなしている」
こういうこと。
デキる人はデキる人だから○○できているのだ。
そういう人は別に他のものでもある程度は使いこなせる。
たまたま気に入ったり、使いやすいツールがそれだっただけだ。
もちろん、使うことで効率が上がる方法を身につけることが出来る場合もある。
だがそれも「センス」というか、素質の問題だったりすることも多いわけで。
だから、「デキない子だったのに、○○でデキる人になれたよ!」って人は素質があったんですよ。
おめでとうございます。そのまま「デキる人」でいるためにはそれを鼻にかけるなよ、と。
自己啓発系とか、仕事術の本を読んでも変わらない、変われない人は、向き不向きとそれに対しての素質がなかったんや。
もしくは○○をすることで満足してしまって、何かを得ようとしてなかったんですね。
手段が目的になっちゃったパターン。
魔法じゃないんだから、使うだけで急にできる人になるツールなんて存在しない。
それを作れるなら「飲むだけでいらないところの脂肪だけ落としてくれるお茶」もとっくにできているはずだ。あってくれ。ほしい。心の底から。
つまりは「デキる人の○○術」みたいなのは、「○○をきっかけにして自分で考えることを学びましょうね」ということに過ぎないのである。
当たり前のことだって?
そんなの少し考えればわかることだって?
その「少し考える」ことができない人や、そもそも放棄している人が世の中にはいるんですよ。
そういう人たちはきっと、また「デキる人の○○術」という本を手に取ってしまうのでしょう。
自分に合う方法、満足できる方法に出会うまで。
最近だと「三か月で○○万円稼いだ方法教えます」とかなのかな。
まあ、何にせよその道のりはちょっと険しそうだけど頑張ってほしい。
だって何もしないでぼんやり寝ているだけの人よりも、よっぽど向上心があるんだから。
あと行動力もね。
それだけに見えますけど、それも実は能力のひとつなんだろうなあって思います。
だって「行動力を身につける方法」みたいな自己啓発本だって出ているんですから。
気付けば無限ループに入りそう。
延々終わりのない道を歩く羽目にならないように、一度自分がもっている武器や特性を確認してみたいものです。