「もったいない」が新しさを生む

7年前からNHK教育で放送されている「知恵泉」はご覧になったことはあるでしょうか?

人々が組織や社会の中で直面している様々な課題は、先人達が取り組んできたものと通じているという意図のもとに、悩んだり、壁にぶつかったり。そんな皆さんに大きなヒントをくれるのが、歴史上の人物から知る、様々な「知恵」:苦手な上司への対処法から、部下を上手に指導するコツ、そして新規プロジェクト成功の秘訣などなどをさまざまな視点で紹介する番組。

私が大好きな番組の一つです。このブログにて、これは面白い!役に立った!なるほど!と思えたことをシェアしていきたいと思います。


今回は、11月3日放送「LOVEコメで幸せをつかめ!」より


もったいないが新しさを生む


今回の番組の中ではいろいろなコメにまつわるエピソードが語られていたが、一番興味深かったのが「寿司」にまつわるもの。


寿司の起源、

なれずし

すしのはじまりは、魚の保存がメインだった(番組内では魚しか取り上げられていなかったが、冷蔵庫がなかった古代では魚貝に獣肉・野菜に山菜などを塩つけしたものをコメに漬ける、動物性たんぱく質を保存する知恵としてアジア大陸から伝わったとされる)。主役は魚!だっというのが驚きだった。

それが室町時代になると、せっかくのコメも一緒に食べないと「もったいない」と、コメと魚を一緒に食べる「生なれ」が始まり、今日の寿司のはじまりとなった。

保存材として使い、時間がたつと溶けてなくなるコメをたべない・使わないのは「もったいない」、から新しい食文化が生まれたことを紹介。


また別の「もったいない」として、酢の作り方に焦点があてられました。

従来は米から作った「米酢」でしたがとても高価なものでとても庶民が手を出せるものではなかった。ところが愛知県半田の酒造家中野又左衛門が酒を造る工程で出る酒粕から酢をつくれないか試行錯誤。当時肥料にしか使い道のなかった酒粕を捨てるのは「もったいない」と、ほかの使い道(酢をつくる材料にできないか)を模索。長年の苦労の末、酒粕から酢をつくる・粕酢の製造に成功。粕酢はコクがありコメとの相性が抜群。しかも甘みが強いため砂糖不要でもありたちまち大人気。粕酢を使った寿司、押しずしが新たな食文化を切り開いたエピソード紹介。


もったいない、捨てるのはもったいないからなんとか他につかえないか

既存品では高価だからなんとか代用品はつくれないか

新しい商品・文化を生み出すエネルギーを人間本来もつ感情とうまくリンクしての表現:もったいないが新しさ(イノベーション)を生み


とてもわかりやすい、伝わる表現です。

知識だけでなく、惹きつけるキャッチコピーのいい題材をいただいた今回の番組に感謝します。


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