
PRS SEにハマりました。(前半)
今回は先日入手したPRS SE Custom22 Semi-hollowとPaul Reed Smith Guitarについての私なりの見解をお話ししたいと思います。
Paul Reed Smith(以下PRS)は世界的に人気のギターブランドです。
エレクトリックギターは長らく「Gibson」と「Fender」という2社が大きなシェアを占めていましたが、近年では販売されている規模も知名度も「PRS」が第三のブランドと言えるのではないでしょうか。
私が初めてPRSを認識したのは80年代後半。当時は日本に流通している本数もさほど多くなく、かなり高級なギターというイメージでした。
1995年に渡米した時にはメイプルネック、ボルトオン構造の「CE」というシリーズを現地の楽器店でよく見かけたのでアメリカではすでに大きなメーカーになっていたのでしょう。
そんな漠然とした印象を持っていただけで、今までさほど興味も沸かず自分で所有する事はなかったPRS。
良いギターなのは分かっていたのになぜ?
まずその理由を考えてみたいと思います。
・ゴージャスなイメージ
PRSと言えば「キルトトップ」と言われる派手な杢目に美しいカラーリング、そして芸術的な指板やヘッドのインレイ…などが象徴的。


そもそも自分の美的感覚ではゴージャス系にあまり興味がないというのもありますが、私のようにスタジオやステージなど頻繁に外に持ち出し、場合によっては運搬や管理などを人に任せることもあるような状況で扱いにかなり気を遣う仕様は自分にはオーバースペックに感じてしまいます。
もちろん、機種によってシンプルなものもあるのですが自分の中でのブランドイメージが先行してしまっていたのだと思います。
・楽器としての完成度
PRSのUSA製「COREモデル」と呼ばれている上位ラインのギターを何本も弾いてみた感想として「誰が弾いても一定以上の音が出るギター」だと感じました。
これは「設計」「製造」「品質」がしっかり管理されている証で、お店で売られている新品の時にすでにベストな状態に近い。
楽器メーカー、製品を販売する企業としてはとてつもなく凄い事です。
ただ、私はブリッジの高さや弦高、ネックの状態、そして細かなパーツを交換して試したり…そんな風にイジりながら自分とそのギターの関係性を築いていく作業が大きな楽しみでもあるのです。
その点でPRSのCOREモデルはあまりイジっちゃいけない感じ…自分要素が入っていくとむしろバランスを崩してしまう感じがしていました。
出来るだけ新品状態を保つことが良いと思わせられると言いますか。。
私のようなタイプにはその点が「面白みが足りなく」感じますが、一般的に言えば車でもバイクでも新品状態が一番良いと考えるのが普通です。
私が若干コジらせているだけです(笑)
・憧れの時代
もう一つの要因としては私が憧れたギタープレイヤー達が活躍していた時代、1960〜70年代にはまだPRSは発足していなかったという事。
やはりどこのブランドのギターを使うか?は楽器を始めた当初の「憧れ」に大きく影響されると思います。私が好きなプレイヤーはほぼ全員FenderかGibsonを使っていましたので、無意識レベルでその中から選ぶものだと決めつけていたようにも思います。
日本で目にするようになったのは80年代後半くらいから?と記憶していますので、私にとっては新興メーカーというイメージもありますが、考えたらそこから40年近く経ってますよ…って話です(苦笑)
おじさんになると時間の感覚がバグりますのでご注意を。
逆の視点で言えば80年代からスタートしたブランド故に過去の歴史や伝統にとらわれないスタンスを感じます。
構造の部分はもちろん、細かなアップデートが頻繁に行われているのもその表れかと。私が入手したのは少し前のPRS SEなので、現行のSEを弾くと仕様もクオリティもかなり上がっているのがわかります。
以上の3つが私がPRSに興味を持っていなかった大きな要因だと考えます。
私の周りにも「PRSはちょっと違うかなぁ…」と感じているプレイヤーが少なくないです。おそらく私と似たような認識を持っているのでは?と予想しています。
長くなってしまいましたので、前半はここまでにします。
後半はそんな私がなぜPRS、しかもSEにハマったのかをお伝えしていきたいと思います。お楽しみに!