勉強DX:AIや機械学習をカレー作りから学ぶ
今までの記事とは少し異なる毛色の異なる記事ですが、自分がやっている仕事をどうやって息子に知ってもらうか?ということを考えた時の話を書いてみました。
私はざっくりいうとAIや機械学習、データを使って仕事をしているのですが、その話を息子に話をすると「ロボットを作っている」とか「算数の先生」みたいな風に思われてしまうことが多かったので、AIや機械学習をなるべく身近なもので表現できないかと思っていました。その結果辿り着いたのが「カレーの作り方」からAIや機械学習が行っていることを学ぶという方法でした。
なぜカレーなのか?
どうしてカレーがAIや機械学習の説明をするのに都合がよかったかというと
子供が作ったことがあり、好きなことが多い。
味の大半が「カレーのルー」という得体の知れないもので構築されている
その得体の知れないルーを作る方法自体もとても複雑
といった点にあります。
上記の条件をつかって
ツールとしてのAIや機械学習ができることできないこと
今までの人工知能の進化について
ここ数年で起こったディープラーニングなどの飛躍的な進化について
を教えてみました。
パパの仕事はレシピを作る仕事(=できることできないこと)
料理においてAIや人工知能が果たしている役割の部分は「レシピ」の部分に当たります。料理におけるレシピは材料にどんな処理を行うと目的である料理ができているかが記載されているものなので、AIや機械学習がやっていることとほぼ似たものだと思っています。
逆にいうと「材料(=データ)」や「作りたい料理(=目的)」がないとレシピに意味がないという点でもAIや機械学習と近い気がします。
特にカレーのルーを作るという点で言うとこのレシピを作るという作業がとても重要になります。「ルー自体は見た目・色だけだとどう作っていいかわらからないになっているため、レシピがないとどう作っていいかわからないので『レシピをつくる仕事』が重要でしょ?」になります。
では、その「レシピ」はどう作るのか?という話をしていきます。
レシピを作る方法(=歴史)
レシピは美味しいと言われる料理を作る人の料理を材料の種類や重さ、調理方法といった要素に分解をして作成をしています(実際、知っているわけではなくテレビでやっていたのの受け売りではありますが)。
これは機械学習以前からやられたいたような重回帰分析や関数による判別方法で料理を作る際の工程や材料の切り方などを網羅的に要素に分解するのが難しいので精度が下がってしまうという課題がありました。
美味しい料理のレシピを作るという視点からいうと「美味しい」と言われる料理とその料理に使われている材料・調理方法とかをたくさん集めてきてそれの集合から美味しいレシピに使われている共通の要素を取ってきて総合的にレシピを作る方法(=機械学習)が主流になっていって、レシピを作る方法が進化してきました。
これはカレーのルーを作るという観点からいうと「カレーのルーを作れる誰かに作り方を聞いてもその人の作り方が普通とは限らない(統計で言うところの外れ値)から、いろんなカレーを作れる人に話を聞いてきてみんなが美味しいレシピを作るのっていいでしょ?」って言う話になります。
最後にこのレシピを作る仕事がどう言う風に進化していくか、という話をさせていただきます。
誰も作ったことがない美味しいカレーのレシピを作る(=飛躍的な進化について)
じゃあ、パパのやっている仕事は誰かの真似事をする仕事なの?(うちの息子はそこまで理解力が高くないのでそう言う話にならないですが)ってなってしまうと困りますし、さらにAIや機械学習の世界は進化をしているのでそちらについてもふれられればと思います。
この記事を読んでいただいている方にもよく「ディープラーニング」などの最先端のAIや機械学習の仕組みのことをご存知の方も多いかも知れません。それ以外にも将棋で機械が人間に勝っただとか、ディープフェイクなど人間がわからないレベルの詐称をする仕組みが作られていたりと特定領域で言えば、その領域の専門家を凌駕していることも増えてきています。
その背景にはAIや機械学習の仕組みが入力した材料の中から正解を導き出すためのさまざまな組み合わせを効率的に行う仕組みとそれを実現するための計算リソース(要はいいパソコン)が安価で手に入るようになったことが背景にあります。
それによって人間が見つけることができなかった最適な将棋の一手や人間だと現実的な時間で実行することができない精度の高い類推を実現することができる世界になってきています。シンギュラリティなんていう流行り言葉で言うと2045年には人工知能が人を超える世界がくると言われているくらいなので2022年今年でも割といろんなことができます。
カレーのルーで表現すると「パパは美味しいカレーを作るおっきな実験室を持っているからこれからは誰も作ったことがない美味しいカレーのルーを作ることを目指しているんだよ」ってことになります。
まとめ
「パパやっている仕事はカレーのレシピを作るような仕事をしていて、どう作ったらいいか?がわからない料理をいろんなカレーのレシピの中から美味しいカレーを見つけてレシピを作るような仕事だったんだ。今までは見つける仕事だったんだけど、技術が発展して誰も作ったことがないレシピも作る仕事に代わってきているんだ」というわかりやすいようなわかりづらいような仕事と話をカレーをつかってやることができます。
今となってはカレーをルーから作る人もいないとか、レトルトなども増えてきていることからルーのレシピというものはブラックボックスでもいいと言われるケースが増えてきているという点もAIや機械学習の世界に似ていて「人がやるのか」「AIや機械学習がやるのか」という手段から自分にとって都合のいい目標を達成するものを選ぶということが本質という点でも私の仕事を理解してもらうために適切な表現なのではないかとも思ってます。