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情報操作!?
芸能人の大麻所持のニュースが大々的に報道されています。
違法行為は許されるものではありません。これは大麻そのものの性質関係なく、法治国家で暮らす以上、法律は遵守されるべきです。
「大麻よりも酒やたばこの方が危険」という意見を耳にすることも多々あります。実際はどうであるかはここで評価できるものではありませんが、「大麻は酒やたばこより安全」と考えるのであれば、合法にすべく活動し、合法になってから使用すべきです。
そうでなければ、「金額が小さければ万引きはok」だとか、「政治家に浪費されるんだから、脱税はok」といった考えまでが蔓延してしまうかもしれません。
小さなほころびから、大きな問題は生まれるものです。
さて、『違法行為は絶対だめ』なことは間違いないのですが、このタイミングについては、少し思うところがあります。
以前より、「芸能人の薬物使用のニュースは、別の重大ニュースを煙にまくため」といったようなことも噂されることがあります。
ドラマの撮影が一段落し、安心したところを狙ったといったような解説も見かけましたが、本当にそうなのでしょうか。
本日、いつものようにヤフーニュース(主な情報源がヤフーニュースってところが突っ込みどころ満載なのは自覚もしておりますが、とりあえずおいといて)を見ていると、『年金機構 ミスで未払6億円』という記事をみかけました。
共同通信の記事ですが
"日本年金機構は10日、年金支給などに関する事務処理ミスが2019年度集計で1742件あったと発表した。このうち、本来なら支払うべき年金が未払いとなっていたケースは443件で計約6億740万円に上った。年金支給額や保険料徴収額への影響が出たのは、未払いを含めて1075件で総額は9億1174万円だった。"
とあります。
2020年9月から厚生年金の保険料が月収63万5000円以上の人を対象に支払う保険料は5万9475円と毎月の保険料が月2745円アップ(厚生年金の保険料は労働者と使用者で折半となるため、使用者も同金額を支払い)されています。
このアップについても、あまり大きくは報道されていない印象があります。
自民党総裁選が近づく中、少しでもマイナスなニュースは避けたいところでしょう。タイミング的に全く関係ないのかもしれませんが、どうしても勘ぐってしまう自分がいます。
また、内閣支持率に関する報道にも強い違和感を感じざるを得ません。
毎日新聞の世論調査では、安倍総理が退陣表明後、内閣支持率が異例の16ポイント増の50%に達したと報道されていました。
2020年6月には産経・FNN合同世論調査は委託先の社員が不正なデータ入力をおこなっていたことが報道されていました。
ただ単に、日本の世論が容易に変化しやすいのか、情報操作があるのかはなんともいえませんが、現実がどちらであっても、個人的には強い不安がぬぐえません。
最近、菅さん、岸田さん、石破さんが揃ってテレビなどで出演をされているのを拝見しますが、『「菅さん」で総理は大丈夫』とする風潮に強い危機感を抱きます。
財務省の文書改竄の件でコメントを求められても「二度と同じようなことが起こらないように適切に対応していくが、十分に検証はされたし、国会でも討論はしつくされている。担当者も適切に処罰されていて、これ以上検討する必要はない」といった趣旨の発言をされていました。
十分な対応がとれたとは決っして思えませんが、それをもって「二度と起こらない」ようになどできるものとは思えません。どこに問題があったと認識され、二度と起こらないようにするために、どのような対応をするように検討されたのでしょうか。そこに全く突っ込みの入らない番組というのもマスコミが存在価値が乏しいとされる一つなのでしょう。
そもそも菅さんは「ぶれない」だとか「毅然とした態度で発言をされる」という評価があるものの、個人的には『都合の悪い事は一切答えない。しかもうまく切り抜けたというよりも、ただ単に「仮定の話は答えない」「報告を受けていない」「すでに適切に対応されており、これ以上検討の余地はない」といった責任逃れに徹しているだけ』としか思えません。ただ原稿を読むことに固執し、「質問は短く」「コメントした通りです」というだけであれば、ペッパー君で十分です。ペッパー総理で十分です。
医療現場が崩壊した時の対策は考えられているのですか?
「仮定の話にはお答えできない」
「倒産、解雇があいついでいますが、どのような対策をお考えですか?」
「世界的にみて、危機的な状況をふまえ、私達はよくやっていると考えている。すでにGDPから考えても十分な予算をかけて対策をしているし、これからも国民を支えるべく努力していくだけだ」
などと、内容のない発言に終始するであろうことは目に見えています。
問題は、こういった発言を繰り返す菅さんよりも、それを強く批判できないメディアおよび国民にあるでしょう。
「自助・共助・公助」。これは菅さんお一人の考えではなく、自民党の総意でもあるようです。少し調べてみると、この概念は、阪神淡路大震災を機に、防災の分野でひろがったそうです。
これは、緊急事態時に、公助をすぐに得られるわけではないので、普段から一人一人が有事に備え、何かが起きた時には周りと助け合い、そしてそこに公的なサポートが与えられるという考え方のようです。
公的サポートだけに頼るのではなく、一人一人が有事に備える。また、一人だけでなく協力することで困難を乗り越えていく。なるほど、納得のいく考え方です。
この考え方そのものには批判はできないでしょう。自助・共助・公助いずれも大切。それは間違いありません。
しかしながら、安倍政権、特に新型コロナ感染症の流行以降は、『公助が期待できない』もしくは『期待すべきではない』と思わざるを得ない現実を突きつけられました。
そうなってくると、「自助・共助・公助」で、当てにできるのは少なくとも自分でなんとかできる『自助』しかない。あとは「共助」を可能にすべく、普段から積極的に地域活動等に参加していくことで、顔を広めておくぐらいしかないでしょう。
「公助」については、「Go to トラベルキャンペーン」の際のキャンセル問題のように、「国民の皆様にお願いしているので、とりあえず政府からの援助は行わず、自助努力をお願いしたい」と説明されてもあきらめるしかありません。
これは悲観でも何でもなく、政府の対応がそのようなものなのが、目に見えて示された後だという現実です。
アベノミクスの効果について質問されても、「アベノミクスで雇用が著しく改善した。それは紛れもない事実だ」の一辺倒です。
リーマンショックの発端は2008年9月。第二次安倍政権(2012年12月)の発足の頃には、アメリカをはじめとした全世界の経済状況も回復してきていた側面が指摘されています。
もちろん、アベノミクスが効果がなかったということも断定するデータを私はもちあわせていませんが、「雇用やGDPが改善したのはアベノミクスのおかげ」と無条件で評価すべきではないのもまた事実です。
新型コロナの影響で2020年3月には日経平均株価は以前の3割程度まで下落していました。それが最近ではコロナ前と同程度のレベルまで回復しています。
これは「安倍政権の経済・感染対策」が功を奏したことを意味しているのでしょうか。
ちなみにNYダウも、同じく2020年3月に4割近く低下した値が、すでにコロナ前と同程度に回復しています。これも「トランプ政権」の経済・感染対策が功を奏したからなのでしょうか。
自民党の中でも、比較的一貫して安倍政権の批判をされてきたのは石破さんでした。安倍政権の継承だけはありえないと考えていたので、個人的に次は石破さんにと思っていましたが、最近のインタビューでの石破さんの御対応は「いけてない」と思わずにはいられません。
現政権の主要メンバーでない側面はあるものの、与党自民党の衆議院議員であることもまた事実です。野党や一般国民と違って、自民党内部でやれるべきことはあったはず(内情はわからないので、厳しい環境のもとでやれるべきことはされていたのかもしれませんが...)です。
それを少しもにおわせることなく(安倍政権に問題があったのだとしたら、自民党員である石破さんもその責任の一端は皆無だとはいえません)、憮然とした態度で、「政治はこうあるべきだ、政府はこうあるべきだ」と述べられたところで、仮に上にたてたとしても下はついてこないでしょうし、上にたつべき方の態度とも思えません。そのような態度であれば、正しい理念をもって、それを一つも実行できなかったとしても「私は正しいことを行おうとしたが、誰もついてこなかった」で終わってしまいかねません。
岸田さんは、今回の総裁選出馬前まで、なんとなく信用できなそうな、うさんくさい狸といった印象をもっていました(誠に失礼ながら、素直な意見です)。
ところが今回、劣勢に立ちながらも、頭をさげて各地を回り、(よくも悪くも比較的しがらみがなくなったであろう御立場もあるのでしょうか)ご自身の御言葉で発言をされているのを拝見し、最も好印象を抱くに至りました。
今回の総裁選の結果はどうであれば、政治生命的には今回のご活動はよい宣伝になっている印象を受けました。
「分断から協調」といったスローガンが達成可能なものとは全く思えませんが、今回は他のお二人との比較から、もっともバランスがとれている方だと感じるようになりました。
個人的意見では「菅さん」と「小泉さん」だけには国はまかせられません。
菅さんは「普通の人間でも、努力をすれば総理大臣を目指すことができる」といった趣旨の発言をされています。「生まれや育ちによらず、努力をすれば、その能力によって総理大臣を目指すことができる」べきではありますが、「流れやしがらみによって、努力してさえいればごく普通の人間が総理になれる」社会はいただけません(まあ何をもって普通というのかという問題はありますが)。
だからといって、「能力もない人間が生まれと育ちによって総理大臣になれる」世の中はもっといただけません。
ほぼ菅政権になるのは間違いないのでしょうが、遅かれ早かれ、もっとまともな政権、国家になることを望みます。そのためには、他人まかせにせず、ちっぽけな私のような存在であっても、政治に興味をもって積極的に意見を発信していこうと思う今日この頃です。