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会社に選別されるのではなく、会社を選ぶ時代だ!!
[本・レビュー] 得する株をさがせ! 会社四季報公式ガイドブック
帯に
"読むだけで会社の「数字」に強くなる"
会計力アップにも
企業分析にも
就職活動にも
とあります。
私は『会社四季報の達人が教える10倍株・100倍株の探し方』の著者である渡部清二さんの著書
を拝読して以来、会社四季報で全銘柄に目を通すようになって、これまで4号分目を通してきました。
四季報は、1936年の誕生以来、これまで84年を数えるそうです。企業情報誌として国内の全上場会社をカバーしているのは『四季報』だけといいます。
本書は、知識も経験も豊富なプロの投資家の方にとっては目新しいことは何一つないと思われますが、株式投資初心者の方、あるいは四季報をどう見たらいいのかわからない人は是非一度目を通していただきたい一冊です。
四季報の情報を得ることのメリットは投資に限りません。
就職活動を行う上でも、非常に有用だと考えます。
四季報は国内の全上場会社全てがカバーされています。
会社の特色、業績内容、設立年月日、上場年月日、財務成績、キャッシュフロー、従業員数、従業員の平均年齢、年収など、包括的なデータが1/4ページに凝縮されています。
また、企業の業種、比較会社が記載されているため、特定の業種間での売上や収入の違いを比較することができます。
終身雇用・年功序列の神話が崩壊し、私達はいつまでも一つの企業にのほほんと働いていられる時代ではなくなりました。
そんな中、会社に選別されるのではなく、私達自身が企業を分析・選別し、積極的な就職活動を行う時代になったともいえます。
投資もビジネスも、「他の誰もがやっていることは当然行い、その上で他の人間がやっていないことを行う」ことが出来れば、成功のチャンスは格段に増えると考えます。
私の周りで投資をしている人の話は聞いても、四季報で全銘柄をチェックしている人の話はあまり聞きません。
私の場合は、売上高営業利益率を重視しているため、この数値の設定次第でかなりの銘柄が絞られます。そこに上場してからの年数、PER、キャッシュフロー、有利子負債などを加味していくと、さらに銘柄がしぼられてきます。
四季報の読み方も様々で、四季報では業績の前号からの変化、会社計画と四季報予想との違いが矢印やニコチャンマークで表現されていますが、上向き矢印、ニコチャンマークの銘柄のみをピックアップする方もいらっしゃるようです。
本書を一読され、優先順位をつけておけば、効率よく全銘柄をチェックできることになりますし(条件次第ではスキップできる銘柄が多数存在すると考えられます)、何より他の誰よりも早くお宝銘柄に気づくことができるかもしれません。
『四季報なんてあんな分厚い情報誌など、とても目を通していられない』と思っておられる方の中には、本書を読んで投資戦略が大きく変わる方もいらっしゃると思います。
個人的にはおススメです。
投資は自己責任でお願い致します。