歯が浮くような”オトナ”の正論を中3の娘に言ったものの・・・
中3の娘が作文の宿題で悩んでいた。お題は「3年生として」。娘は作文が苦手だ。「とりあえず難しい言葉使って文字数かせご!」とか言っているが、全然進まない。
「部活とか委員会で、先輩として後輩にこうしてあげたいとか、後輩の時こうしてもらったから自分もそうしたいとか、書いたらいいんじゃない?」と言っても、「そんなに他の学年と絡まないし、実際、3年より2年の方が後輩と絡むし」とか言って、全然進まない。
しまいには「別に3年になったからってさ、今までと変わらないよ」とか言っている。内申書がちらつく私は「(内申書で重要になる)意欲関心態度を示しなさいよ」と言った。
「猫かぶるってこと?」と娘。
「そうじゃなくて、前向きな態度って社会に出てからも大切なことなんだよ。意欲が見えなかったら、上司に『こいつやる気ないな』って思われてしまうんだよ。社会に出たら大切になることを今から身に着けるべきだよ」と私。
・・・どの口が言った?
正しいっぽいことではあるけど、実際はいろんな社会への出方があるし、やる気を他人にみせるってことが嫌いならひとりで仕事をすることだってできる。
いろんな世界があることを私は知っているのに。
正論っぽいことを言ってしまった。
娘はふてくされて自分の部屋へー。
そもそも、内申書って何なんだろう。前向きで意欲溢れる生徒が欲しいと思う高校の気持ちは分かる。多分そういう生徒が多く入学したほうがいいんだろう。
娘には否定したけど、ぶっちゃけ「猫かぶれー」と思っている自分もいる。こんなことを思う自分、嫌だなー。
広島県では、内申点なくす方向に進めよう、みたいな話が出ているって民間から中学校の校長先生になった女性が言っていたな。どちらがいいのかは分からないが。
今日の私は、正論っぽいこと言う”オトナ”だったことは確かだ。もう娘も大人に近い年齢だし、できるだけぶっちゃけトークでいこうと思っているのだけど、受験が絡むと”オトナ”らしいこと言っちゃうな―。
ただ、社会に出て必要なことを今からしておくほうがいいんだよ、というのも本当に思っていることではあるんだ。
どう話すのが正解だったのか、今の自分では分からない。