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【21】オカルト、スピ好きから占いやってみる〈開放2〉
北野さんからメールの返信がきた。
浅はかな私は、そのまま伝えた。
すると、カナさんはみるみる怒りの表情になり、プイと向こうに行ってしまった。
言われたくないことだったか。
悪気がなかったとは言え、言い方があったのかもしれない。気がきかない私でも、さすがに悪いことをしたと思った。
でも、そこは大人の集まり。
バーベキューの頃、カナさんは普通の態度に戻っていた。
ちなみに師匠は、現在まで私の知人を数人霊視したことがあるが、そのアドバイスを実行できた人はいない。
誰もが潜在的にやりたくない、逃げたい問題をついてくる。
たまに、怒らせてしまうことすらある。
それを実行してほしくない存在もいるからだ。
そのうち、どうせ言ってもやらないし、本人の人生だからと霊視はしてくれなくなった。(非常に残念だ)
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お酒も入り、夜は深まっていった。
そして、そろそろ寝ようかとなり、リビングに雑魚寝する。
電気が消され、疲れていたので皆すぐに眠りについた。
午前2時。唐突に目が開いた。
なんかモヤがかかっている…?
シューシューと音がする。
え?起き上がれない…
よく見ると、白いモヤはデカイ顔だった。
「誰か起きて!」
と言ったつもりだったが誰も起きない。
白いモヤは天井近く、真横に帯状に広がり、その顔は私を見下ろす。
金縛りのような状態で、私だけ違う世界にいるようだ。
だめだ。助けて…南無阿弥陀仏…
お経の本はない。それくらいしか知らない。
私はそのまま気を失ったようだ。
翌日、何もなかったような平和な朝を迎えた。
何だったんだ。
とりあえず、今は大丈夫そうだ。
皆には黙っておこう…。
支度して、観光に出かける。
昼間は、有名な神社や世界遺産へ。
本当に貴重な機会で、昨晩のことは一時忘れ、楽しんだ。
夕方になり、いよいよ花火大会が始まる。
私たちも会場に急いだ。