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ほっこり子宝(ほがらかふぇvol.2)

僕は何を握り締めていたのだろう。

僕を好いて寄ってきた女の子は➖宝➖

そのような➖宝➖を
僕はこれは良し、これは駄目と
選別していたのです。

僕は別の➖宝➖を握り締めていたのだろうか。

それが➖宝➖なら
それほど強く握り締める➖宝➖とは何だろう。


『今、握り締めているものがあるから
   君は抱き締められない』

握り締めていたものは何の➖宝➖だった❓

➖宝➖は意志を持ちます。

だから
【大樹】に
人という➖宝➖も
鳥という➖宝➖も
虫という➖宝➖も
苔という➖宝➖も寄るのです。

そこには
空氣という➖宝➖
時間という➖宝➖
日光という➖宝➖
温度という➖宝➖
湿度という➖宝➖

目に見えないような➖宝➖も寄っている。

そしてこのような時
【大樹】は➖宝樹➖と成るのです。


➖宝➖とは感じるもの。


愛は見えますか。
言葉で➖愛➖と表しておりますが、
愛とは見えなければ愛ではないのでしょうか。

平和は目に見えますか。
平和とは戦争をしていなければ
それを平和と呼ぶのでしょうか。

絆は目に見えますか。
親子の絆は戸籍を指すのでしょうか。
夫婦の絆とは。

御縁は目に見えますか。
『この人には御縁を感じる』
という時、“この人“を指して御縁でしょうか。
でしたら
『この人は御縁』
という言い方で宜しいのでは。
後に続く“感じる“とは何でしょうか。


恐ろしいほどに
僕は➖宝➖を感じていなかった。

女の子のような見えるものを振り払った時、
見えない➖宝➖も切り捨てていたと感じます。

むしろ、その女の子という一つの➖宝➖より
もっともっと見えない➖宝➖を払い捨てていたと感じるのです。

もっとずっと大切な➖宝たち➖を。


僕は何を握り締めていた❓
その握り締めた拳で何を壊した❓


➖宝➖同士、引き合う意志は目に見えません。

それが御縁だし
絆にもなります。
それは
平和とも愛とも。


人が人を選別する世界。
例えば
点数で、能力で、美醜で、家柄で、条件で。

見えるものばかり。

そこに見えないものは加味されにくい。

僕というのは
女の子(女性の軀體)という条件一つで選別していましたから、選別という分野においては、
かえって人樣のことでも世の中全体のことでも
理解ができるのです。

『僕なんかが何も言える立場にない』
なんて僕は言わない。

むしろ僕が言わないと誰が言えるのか。

痛みとは共有できないもの。
見えない痛みとは共感するものです。

血の流れる軀體の痛みは本人そのものにしか解らぬものです。
他者はその痛みを自分なりに想像して
共感はできますが、痛みを共有(シェア)というのは厳密にはできません。
それは心の痛みも同じです。

心身の流血の痛みを
他者に負わせることも
自分が負うことも
僕は経験しています。
だからこそ僕は痛みの共感力が高い。

そのような僕が
『言える立場にない』
というのは➖宝➖の持ち腐れもいいとこだと思うのです。

麒麟が現れる時、
仁の王が誕生するという言い伝えがあります。

たとえば僕が麒麟だとして
麒麟が王を選別できるのならば、
僕はたった一人の誰かを選びません。

たとえば僕が麒麟なら
➖全ての人を王に➖
という選択をするでしょう。

➖全ての宝人が宝王となる➖

たとえば僕が麒麟でしたら
目に見える見えないに関わらず
あらゆる条件で選り好みはしないでしょう。

【子宝に恵まれる】
と言いますが、
子が大人になれば➖宝➖ではなくなるのでしょうか。

あらゆる人とは
➖誰かの子宝➖

大人になってもいなくても
口答えしても泣き虫でも
➖子宝➖に違いはないのです。


出逢う人は皆➖子宝➖
歳を重ねても最期まで➖子宝➖
僕もあなたも親もあの人も。

皆が皆、
➖子宝➖にしか見えない。

自ずと聖長を願ってしまう応援してしまう
僕の➖子宝➖にしか認識できない。

目に見える➖子宝➖も
目に見えない➖子宝➖も

子供ですから
道で転ぶこともあるでしょう。
起き上がるのを応援してしまう僕がいる。

過ちを犯すこともあるけれど
その先の聖長を見据え
今の聖長を願ってしまう僕がいる。

➖子宝➖を選別する意識は無い。


時に氣嫌いする事もあるのです。
でもその氣嫌いを最終判断にはしない。
➖朗らかに嫌いながら➖
応援してしまう😂

➖朗らかに嫌う➖感覺オススメです📣✨

これにより
自分の事も嫌わなくなるのです。

激しく誰かを嫌うから
そのような自分を激しく嫌う。
そもそも、
他者を嫌った時点で
それは既に自分が嫌いという事ですが。

➖朗らかに嫌う➖というのは
どこかほっこりとしたものを感じます♨️


ほっこり氣分の中にいて
氣が付くと握り締めていた拳が解けていた。

何を握り締めていたのだろう❓

僕は自分の掌を見つめた。

一体、何を握り締めていたのだろう。




祭統 白宇 ➖Shirow Saitow➖

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