夏の日

jijijijiji
せみの言語

くちびるの縦のしわをなくすためのトゥルトゥル
膝小僧を滑らかにするための艶々

華奢な肩を生むための儀式

私をかわいいといった人間、全員覚えてる、全員その意味においては好きだ

私を救った人間、あなたは私の信仰対象

私を私にしてくれる人間、あなたを私の頭の中に住まわせたい

ハイになって、振り回した鈍器で傷つけてごめん
私はたまに正義を武器にする

ずっと他人の幸せだけ願っている人生になりたいのに

頻繁にどうしてもホットケーキが食べたくなって作る

だんだんぼやけて幸せになる
ずっとぼやけていたらいいのに、たまにピントがクリアになってしまう
とがった輪郭の

みんな幸せだったらいいな
無責任なふわふわで全部の不幸を無視して笑う

冬にあたたかい部屋に帰るとき
冬に自販機でコーンポタージュかおしるこを買って、両手の中を転がすとき
来世は大きな木になりたい
夏の夜一緒にアイスを買い食いするとき
どうしようもない待ち時間

世界が単純であってほしい時と、世界がそんなに単純であってほしくない時があって、
ふいに子供のすべては、抱きしめられたいためかもしれないと思った

負を排斥して、全部ないってことにしたら、それでどうなるんだろうか
負があったほうがよい人生になるって、良い人生ってなんなんだ
終わりにはなまるがついたって、もう遅いのに
人間は過程でしかないのに
結果なんて存在しないのに

結果は結局想像でしかなくて、だから好き勝手したらいいのに

抱きしめてあげたらいいのに

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