危うい

危ういのは今だ
危ういのは未だ
まだ見ぬ夢の姿の行く末を
歩きだした今そこに感じている

知りあぐねた明日の太陽
ここにいつまで居るのかを
知らないままで夜を待つ

あなたと歌いながら歩いた小径
ひたむきな足音が
ざくざくと雪を切る

ここに来なくなってから
春はずいぶんと遠くに行ってしまったよ
ここにあなたが居ないから
春という季節は
とても遠のいた

危うい
危ういので、私
あなたと過ごした干潟の空は
けして噛みつかず
何でもかんでも笑ってけ、と云った。