地方で暮らし続けるためのビジョンを描いてみた
こんにちは!
ローカルデザイナー@京都・南山城村の
奥西しろです。
前回のnoteでは
マーケティングファネルを使って
移住→定住するには
「暮らす・働く」フェーズが必要と
お話しました。
今日はこの考察から考えた
私のビジョンをお伝えします。
好きな場所で暮らしたい
その前に少し私の話をさせてください。
私は神奈川県横浜市生まれ。
祖父母も横浜に住んでおり
昔から「田舎」や「自然」に憧れていました。
同時にどんどん開発され、
思い出の風景がなくなっていく
「都会の街」が
好きではなく、
いつか田舎に住みたい。
と思ってきました。
そして、まちづくりに興味を持ち
大学在学時から熊本のある町の
活性化のお手伝いをしたり
会社員時代は一人旅を繰り返し
日本全県を踏破たり。
8年前にデザイナーとして
独立をしましたが
やはり「地域のことをしよう」と、
ご縁のあった京都府南部へ移住。
その後、現在は結婚し、
京都府南部の町で暮らしながら
仕事は京都・唯一の村
南山城村に事務所を置き
二拠点生活をしています。
※事務所は夫の実家の離れをお借りしています。
田舎で稼ぐ壁
ですが、独立直後
自分の仕事だけでは
思うように収入が得られませんでした。
そもそもデザインの仕事が欲しくても
企業やお店も少ないですし、
デザインに対する予算も少ない・・・
田舎でリアルな人脈で
仕事を獲得する難しさも
目の当たりにしました。
結局、自分一人では
満足に稼ぐことができず
二足の草鞋生活に。
私の場合はたまたま
当時住んでいた隣にある
「南山城村の役場・臨時職員で
道の駅の開業準備をする」という
とても自分にあった仕事に
巡り合えましたが
(これ、本当にタイミングが良かった!)
本業以外をするということは
本業に集中できない
環境を作りますし、
ましてや田舎の場合、
働く場所まですごく遠かったり
都会ほど求人が選べない場合が
多いです。
一方で最近は
クラウドソーシングやココナラなどの
プラットフォームも増えましたが
安値でしか受注が取りにくい
デメリットも多いです。
思うように収入が得られない、
でも田舎で暮らしたい!
そんな自分の経験もあり
「好きな場所で自分らしく
暮らす人を増やしたい」
というビジョンを持つようになりました。
地元と他地域を繋ぐ
「好きな場所で自分らしく
働き、暮らす人を増やす」
そのビジョンを元に
自分には何ができるだろう?と思い
イラストにしたのがこちらです。
現在、私は
「ひと・もの・地域」のブランディングや
デザインを行なっています。
●ひとのブランディング
=個人事業主さんやこれから起業する方に
事業作り、情報発信、集客などを
ブランディング目線で教えています。
●もののブランディング
=商品のブランディング。
コンセプト設計〜販売戦略〜デザインまで
トータルでサポート。
●地域のブランディング
=マップなどの観光ツールや
情報発信(メディア作成)など
地域の魅力を伝え、行ってみたい!と
思ってもらうブランディングを行います。
私自身も南山城村を
発信するメディアを作っています。
地元のお仕事はもちろんですが
最近はWEBやSNS経由でのご依頼も
増えてきました。
さらに、デザインのお仕事を
サポートして頂く
外注デザイナーチームも
2022年に発足。
日本各地の方から
お仕事をもらったり、
お仕事を依頼する関係ができ
このビジョンイラストが
生まれました。
一方で、
事務所では畑を耕したり、
地域の方から郷土料理や
文化を学んだりと、
田舎に残る暮らしの大切さを
学んできました。
土を触ることで
「人は自然に生かされている」ことを
実感することができます。
畑をすれば食糧自給率も上がるし、
保存食作りや、
村の行事などを見ても
持続可能な暮らしが
日本の田舎にはまだまだ残っています。
この暮らし方は
現代社会で見直すべき
暮らしのヒントになると感じ、
発信したり、残す大切さも
感じています。
地域社会は日本の縮図
現在、事務所がある集落は
限界集落に近いです。
元気な高齢の方達のおかげで
集落が成り立っています。
今年50歳になる夫が
草刈りなどをしてくれるお陰で
事務所(義実家)周辺は保たれています。
夫は集落では二番目の若さです。
たまたま若い夫婦がUターンしてくれて
最年少ではありませんが
それほど若い人がいないのが事実です。
ですが
「地域は日本の縮図」という言葉は
地域に入ってこそよく分かります。
田舎は完全に
少子高齢化が進んでいますが
近い将来の日本が
こうなるのではないかと
目に見えて危機感を感じます。
だからこそ
「好きな場所で暮らす」人を
増やすことで
仕事に縛られて
田舎暮らしができない方の
選択肢を広げたり
会社のストレスを減らして
円満な人間関係が築けて
暮らしにゆとりができたり
在宅で仕事ができて
子どもがいても働ける環境を
作ることができたら・・・
もう少し
社会が良くなるのでは、
と思うのです。
持続可能な暮らしと社会のために
何ができるのか・・・
これからこのビジョンイラストを
もっとブラッシュアップし、
自分の事業にも落とし込んでいきたいと
考えています。