【おすすめ本】死ぬはずだった少女が選び取ったもの
『龍に恋う 贄の乙女の幸福な身の上』/道草家守
~こんなひとにおすすめ~
*妖ファンタジーが好き
*レトロな世界観が好き
*矜持のある登場人物が好き
*マンガみたいな感覚で読みたい
*ベタ甘より、微キュン派
度重なる失業、頼れる当てもなく、お金もない。
路頭に迷った少女が、偶然口入屋(仕事を紹介する人)の旦那に出会う。
仕事を紹介するまでの間、住み込みで働かせてくれるという、超いい人に巡り合い、妖怪たちと生活したり、なんだか不穏な事件に巻き込まれたりする話。
ヒロインの珠とヒーロー銀市は、それぞれ複雑な境遇にあり、己と向き合っていくところが見どころです。
特に、珠は感情を表に出すことができないタイプで、新しい出会いが彼女の心をほぐしていく過程が見ていて面白いです。
綺麗なところで1巻が終わっていますが、いろんな伏線ともいえるものが転がっているので、2巻以降は物語に深く没入することができそうです。
個人的に思ったのは、「シンデレラストーリー」で煽っているけど、違う売り方をした方が良いのでは?!と思いました。
これ系のシンデレラストーリーって、恋愛がメインで、よくわからないけどめっちゃ溺愛されるという話が多い印象です。
でも、これは、恋愛がメインではなかったです。少なくとも1巻は。
微キュン。
正直、ただのベタ甘恋愛小説なら苦手なのですが、世界観がしっかりしているし、登場人物の矜持を感じる。(つまり、わたしの好きなやつ)
発行レーベルの印象もあり、ラノベよりな感じではあるけれど、角川文庫系の一般文芸よりの作品が好きな方にもぜひともおすすめしたい作品でした!
銀市さんと珠の関係はまだ、距離がある感じ。
ここから近づいていくふたりのもどかしいやり取りが楽しみです。
◆コミック版もあるようです
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