詩誌「光」素潜り旬
『ブリ納豆』
おてんば納豆の五度の回転、君、喪失、絵描きのコンポートならまだしも、さしづめアセンブル、泥んこに成るメシは、飯盒、空気を含んだ言葉は詩を包括する湖になりけり、我名は小判、困らないために
ああ、行方は知らぬ 大きな墓場で
ブリが泳いで こちらを見ている
ブラリ 垂れ下がる 魚体
語り部はLiving dead 立ったまま死んでいる
血が通ったままの詩
交錯する木々はギタアの音
倒錯する スリラ 小粒の大群の思想
『自助の朝』
無尽蔵に
書き続けると
失語的なカンファレンス
に陥る
まま枯れて、
日々の木々は
囲う、
俺を、真紫色の照明
書く詩、
愛す、二十四時間の
探す。時間、言葉を
続き、暮らしは
ない、もはや、というのも先
『俺の霊感は』
俺の霊感は、俺の霊感は取っぱらいを信じる、有言実行さえもはばからない、公言して?いいえ、前進して、
愛と。
それ以外の何か
甘いものを置いて
字は汚い
それは反動主義だ
思考と手先の分離 乖離
進歩主義でどうやら
価値観 変わっちゃったみたい
学部生時代のこと、忘れちまったのよ、
俺も見世物ってことさ。
『師』
先天性の回転草のうち曲がった身体に、俺は惚れ惚れして露悪的な絵を描いてしまった、それを師に渡すと褒められてしまったので、たまらず暴言を吐いてしまったのだが、そんなことを気にせずにハグをしてくれたのは、師が俺を愛していたからで、
ああ とめどなく流れる愛は
俺の言葉でいくらでも遮れるのに
父の愛、Mother Goose
母の愛、Godfather
師の愛は全て
『学んだ歴史を披露したいの』
ブルトン人のルーツを
持っていた
わたしは
アーサー王伝説を
信仰する立場にいたけれど
決してしなかった
モーガン・ル・フェイは
わたしの憧れ
であったけれど
顔面を好きだ
とは思えなかった
ロバート・グレーヴス曰く
「砲弾の破片は
ポエジーだった」
わたしはそうは思わない
ポエジーは戦争の外にあると
信じてならないから
だから、スペイン内戦で
ファシズムの存在を知っても
どうとも思わなかった
どちらかといえば
フランシス・フランコが
好きだったし
ベルベル人の独立は
勘弁してほしかった
わたし、思うの
うんざりな人生において
アッと活躍してくれる人が
現れると
ときめくのも
無理ないなって
でも
それは
一過性のもの
ボルボン朝見たくなればいいのにね
『untitled』
列車の匂いはフィルムの隠喩、20世紀的な接吻でどうやら、俺は語る術をなくしてしまった。
素潜り旬
詩人だが、別名で役者をしたり、
映像制作、美術、音楽など多義に渡る活動している。
澤村貴弘、佐藤瑞穂と
詩集『回転木馬』(編・保田大介、帯・金子遊)を
自費出版し、売れ行き好調。
ポエトリーリーディングによる
実演販売等のおかげで、現在の関西において
1番売れている私家版となっている(と思う。笑)
宮崎大祐監督 映画『きたるべきもの』の
出演(年内に公開予定)に加えて、
数本の公開待機作も控えている。
出版社から詩集を出す可能性もあり、
とりあえずこれからのアンダーグラウンドで旬な男。
twitter @sumoguri_shun
YouTube https://youtu.be/-W2WTaWU69o