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結婚詐欺がバレた話
〜まえおき〜
マッチングアプリをしている友達と話していると、「相手が既婚者で遊ばれた」なんて話をたまに聞く。
白丸はそのたびに「世の中ずいぶんとひまでしょーもない男がいるもんだ」と腹をたてていた。
今日は、そんな白丸の身に起きた「結婚詐欺」に関する話である。
🐣 🐣 🐣
美容院にはめったに行かないわたしは、ここ二年、ネイルサロンにまーまーこまめに通っている。
と言っても行きつけのお店はなく、時間が空いた時、自分のいるエリアで比較的安いネイルサロンを探して行っている。
お店には一番嫌がられる客であることは承知しているが、中国へ行くと中国でしてしまうし(2000円くらいで安い)、初対面の人と親しく会話するのが苦手なため、毎回次に繋がる交流ができず、なんとなく店が定まらずにいるのだ。
その日も、わたしは所沢のプロぺ通りで「初めまして」のネイルサロンを訪れていた。
実はわたし、ネイルをされるのがあまり好きではない。
擦られたり削られたり全ての感覚が得意ではないし、何より一時間は拘束されるので、せっかちなわたしにはむいてない美容施術なのである。
しかし、日々パソコン作業をしていると、目につくのは自分の指くらいで、せめてその爪くらいは綺麗にしてテンションを上げときたいという思いからネイルをしている。
さて。
そのネイルサロンだが、どういうわけか電波がなかったのである。
大都会所沢の繁華街に存在する「不感地帯」だ。
わたしの携帯キャリアが楽⚪︎だからいけないのかもしれない。
でも、その店の真向かいには楽⚪︎のショップがある。
🙄why?
とにかく、その店には電波がなく、テレビもなく、一時間ただアホヅラをしているのはさすがのアホの白丸でもキツかった。
白丸「…すみません、Wi-Fiってありますか?」
お姉さん「あるけど、教えられないんです」
えっ!
そんなことってある?
ここ、日本のナショナル・レディオ・クワイエット・ゾーン?
仕方なく、スマホに保存してた、自分が書いたつまんない小説をよむ……。
十分経過。
あまりのつまらなさに耐えられなくなり、コミュ症なりに勇気を出してお姉さんと会話をしてみることにした。
白丸「(無難な入り)ネイリストさんって食事の時間とか不定で大変ですよね」
お姉さん「そうですね、昼とか立って食べることもありますよ」
白丸「お休みとかは何されてますか」
お姉さん「旅行も好きですし、友達は、今度モルディブに行こうって言うんですよ」
白丸「それはいいですね!」
お姉さん「いや……モルディブなら断ろうと思っていて…」
白丸「どうしてです?」
お姉さん「わたし、水が怖いんです……海とか見るとゾッとしちゃう…」
白丸「エッ! そんな、まさか……😟! わたしもなんです」
お姉さん「エッ!」
白丸「子どもの頃、お風呂からも何か出てくるんじゃないかって怖くて。海で泳いだのも何十年も前の話です。ひどく苦痛でした。たぶん、前世で水死したんじゃないかと思ってるんです」
お姉さん「ええ、それ、わたしもなんです…。川とか、見るのも怖いし、なんならシャワーの水が顔にかかるのも不快です……」
白丸「わかります……」
おたがいへんなしんきんかんわいてきたぞ🤩
お姉さん「旅行とかされます?」
白丸「はい、好きです」
お姉さん「最近どこか行かれました?」
白丸「去年は…中国一周してました」
お姉さん「それはすごい! ご主人と一緒に?」
白丸「…?」
あ………。
最初のカルテに既婚・未婚の選択肢があって、なんか悔しくて「既婚」に丸つけたんだった…🙄
こないだの婦人科といい、時に日本の問診票や登録表って、プライバシーに踏み込みすぎだと思うんだよね…。
今は中国のビザだって婚姻状態について「既婚・未婚・非回答」になってるよ…。
いや、ではさ、丸をつけないという選択もあるって思うじゃん。
でもさ、四十歳で「既婚・未婚」に非回答だったら、それはもう「未婚」とか「離婚」って暗に言ってるように思うんだよね。
だから白丸は…………
悔しくて嘘をつきました‼️‼️
。゚(゚இωஇ゚)゚。ブワッ
白丸「す、すみません、あれ、盛りました……自分バツイチです……」
お姉さん「あ、そうなんですか…」
白丸「はい……見栄張ってすみません……」
お姉さん「いえ…」
…
今日の学び:
バレるうそをつくのはやめよう。
結婚(してる)詐欺はやめよう。
🙄
おわり