東京鬼リピ店vol.2農大出身の店主が営む変態的うまい店「オリゼー」
ということで、タイトル変更など、何事もなかったかのようにしれっと今回おすすめするのが、錦糸町のおしゃれな居酒屋「醸造科 オリゼー」。
錦糸町はご存知の通り、南口があやしい雰囲気で、北口はザラやユニクロ、無印、百均などがあり、ソロ活おばさんの欲がほとんど満たされるつくりになっているのだが、その店は、あやしくない側の北口から歩いて4分くらいの錦糸公園沿いにある。
変わった店名に関係して、店主は農大醸造科というマニアックな学科を卒業しているそうで、「文哲」と皆から揶揄される学科出身のわたしとしては、一方的に親近感を抱いた。
店に電話をすると、人気店とあって、わたしが予約した日は、「90分の時間制限でも良いですか」とのことだった。
仲間としっぽりやりたい人たちだと物足りないかもしれないが、昔から早食いだけが取り柄のわたしはためらうことなく快諾した(予約が取れるだけラッキー)。
さてこの店、さすが醸造科をうたうだけあり、発酵食品が変態的にうまい。
筍も半熟卵も漬け物になることで、「三十歳の同窓会で激変して、もはや誰か分からない美女になった同級生」くらい良い味を出している。
お次は旬の筍焼き。
新鮮でやわやわの芳ばしい穂先に、マジョラムというハーブで作った味噌が添えられている。
このなぞのソースをつけた筍に噛じりついた瞬間、口の中いっぱいに春の香りが広がり、わたしは感動でジーンとした。
隣の見知らぬお姉さんは、「(この筍食べて)日本に生まれてきてよかったと思う」としみじみ友達に語っていた。
うん、わたしもそう思う。
単なる、人の発言に便乗するやつ風になってるけど、わたしもほんとにそう思ったよ…。
もう、語ることなし。
こんなうまいものが作れるのは変態であり天才、以上。
ちなみにアルコールメニューも店主厳選の全国各地の日本酒やワインが充実している。
よい酒、オツなおつまみを求める人には天国と言えるお店であろう。
日本に帰ってきたらまた必ず再訪しよう…。
つづく
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?