【シロクロミーアキャット】ゼロベースの実験の末にたどり着いたターニングポイントと未来への羅針盤
2019年9月にリリースした1st. mini album『DROP』を皮切りに、Spotify公式プレイリスト上で徐々に存在感を増しているシロクロミーアキャット。
まだあまり知られていないユニット結成からの道のりと今後の方向性に迫る。
−シロクロミーアキャット−
2人組POSユニットとして2016年に結成。曲作りから配信まで基本的に全てを2人で行なっている。
メンバーはAYAKA(Singer,Topliner,Lyricist)、SUGIYAMA(Bassist,Arranger,TrackMaker,Lyricist)
ー 絶妙なタイミングが生んだユニット ー
■結成のきっかけは
AYAKA(以下、A):「シロクロミーアキャット」として活動しようと決めたのが2016年。きっかけは私の弾き語りライブを聞きに来てくれたことだったと思います。
SUGIYAMA(以下、S):そう。その時ステージで一人で演奏しているのを見て「(音楽を使って)表現をする人だなぁ」て思ったんだよね。それまでバンド形態で一緒に演奏したことはあったけど、自分のやりたい表現を一人で完結させているところを見たのは初めてで。それがきっかけで「一緒に曲作りしてみない?」って話をしました。
A:お互いにちょうど何か新しいことをやりたいと思っていた時期だったので、今振り返れば絶妙なタイミングだったんだと思います。弾き語りライブも最初で最後だったかもしれないですし。
ー シロクロミーアキャットとしてやるべき音楽ってなんだろうって ー
■これまでの活動について
A:2人ともオリジナルの音源を制作するという経験があまりなくて、最初は手探りでしたね。私はDAWもほとんど触ったことなかったし。
だから、2018年まではとにかく色んな曲を作りながら勉強しようと決めて活動していました。本当に同じユニットの曲なのか分からないくらいジャンルが違いすぎて、今は公開していない曲もあるけど、結果としては当時の活動が全て今に繋がっていると思っています。
S:それまで友人のサポートでアレンジをやってはいたけど、J-POPのオリジナル曲はあまり経験がなかったし、まずはやってみようと。
色んなジャンルを手当たり次第にチャレンジしてメンバーの得意なジャンル/不得意なジャンルを1〜2年くらいかけて勉強しながら探りました。2人で「やれること」が分かってきたところで、「今の流行り/求められてること」と「我々がやる必然性があること」とを合わせて、じゃあ今後どんな音楽をやろうか考え始めたのが2018年の年末だったかな?
A:そうそう。2019年の活動目標を考える中で、シロクロミーアキャットとしてやるべき音楽ってなんだろうって。その答えが最初の曲として完成するまで、半年ぐらいかかってしまいました。
S:2019年7月に公開した「PRISM」がその最初の曲だよね。
A:私は現代アート、特にインスタレーションが好きなんですけど、なんで好きなのかを考えた時に「没入感」が一つの要素だと気付いたんですよね。「考えるな、感じろ」的な。それって私が音楽に求めるものと通ずるところがあると思っていて。それから「POPS×アート」をテーマにしようと思い始めました。
そしてちょうどそのころに送ってもらったデモの中にPRISMの元ネタがあったんですけど、POPS感とアート感のバランスがすごく良くて。今後の方向性を位置付ける最初の曲にしようと思いました。
S:最初は「アート感」と言われてもあまり音に落とし込めなかったので苦労したんですけど。PRISMの制作中、曲のイメージに近い動画を見ながらアレンジをすると音の方向性があわせやすくなって。それ以降の曲は色んなPVや映像を見ながら制作しています。
A:途中段階の音源データも随時送ってもらっているんですけど、PRISMのとあるバージョンから急に曲の世界観が確立されていて。動画を見ながら作ってもらった効果だと思うんですけど、それがめちゃくちゃかっこよくて興奮したのを覚えています。今後も「POPS×アート」は追い求めたいテーマの一つですね。
■ミニアルバムDROPはどのようにしてできたのか
A:まずはPRISMで世界観を表現できたので、それを確立するためにミニアルバムを作りたいという話をしました。ただ、曲数は最後まで悩みましたね。
S:PRISMを含めた5曲分のデモを作ったんですけど、曲順を考えた時に1曲だけアルバムの中に混ぜ込みづらくなってしまった曲があって。最後の最後でその曲の代わりに急遽作った曲がYELLOWでした。5曲目にすることは決めてたので、アルバムの締めになる曲、また他4曲に足りなかった「わかりやすいダンスチューン」を作ろうと、色んな曲をリファレンスにして制作しました。でも、正直こんなに反響があるとは想像していませんでした。(笑)
A:当時、YELLOWはアルバムだからこそ作れた曲だったんですけど、結果として多くのリスナーの方と出会えたきっかけになり、思い出深い一曲になりました。
ー ミーアキャットプロジェクトが目指すもの ー
■2020年の活動について
A:2019年に引き続き、より多くのリスナーと出会いたいですね。そのためにも曲は定期的にリリースしていきたいですし、色んなジャンルに挑戦し続けたいですね。「シロクロミーアキャットといえば●●が得意だよね」と言っていただける武器も欲しいんですけど、同じジャンルに縛られるのも好きじゃないので。欲張りなんです。(笑)
S:挑戦といえば、2020年ついに「Monochrome meerkat」名義で楽曲をリリースします。これにより、シロクロミーアキャット、Monochrome meerkatが同時進行で活動することになります。
このミーアキャットプロジェクトには2つの狙いがあります。1つ目は、J-POPをPOPSに昇華させること。2つ目は日本のPOPSを世界に広めることです。新たに始動するMonochrome meerkatのミッションは、世界との接点を作ること。まずはシロクロミーアキャットで公開した曲を英語ver.として公開しますが、単なる英訳ではなくMonochrome meerkatのために特殊な方法でレコーディングしたり、リアレンジ/リミックスをしています。ぜひ日本語版と聴き比べて頂きたいですね。
それから、今年はLIVE活動にもより力を入れたいと思っています。今年の夏はフェスに出たいですね。
A:フェス出たい!!!関係者のみなさま、よろしくお願いします。
皆様のサポートがモチベーションアップに繋がります。より良い音を追求するために使わせていただきます。