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カムチャッカの若者

昨日の昼頃、谷川俊太郎さんが亡くなられたというニュースが届きました。

谷川俊太郎さんと聞いて、一番に思い出すのは朝のリレーという詩。

カムチャッカの若者が きりんの夢を見ているとき
メキシコの娘は 朝もやの中でバスを待っている
ニューヨークの少女が ほほえみながら寝ねがえりをうつとき
ローマの少年は柱頭を染める朝陽にウインクする

「朝のリレー」谷川俊太郎

子供の頃に学校で初めて習ったときは、
「時差があっても、場所が違っても、どこかで誰かが生きているって事だよな。そりゃそうだよな」という感想でした。

40歳目前となった今の自分の感想はどうか。

(この詩の主題とは異なるかもしれませんが)
この詩の主人公の目線、「どこかで」「何か」をしている「誰か」を考えるこの余裕に凄くすごく憧れます。

この歳になっても、理想と現実とのギャップに悩まされたり、
他人への期待が強すぎて失望したりする事が絶えません。

自己中心的なマインド、自分中心の日々をどう変えるか。

変えるのは非常に難しいけれど、考え方ひとつで世界は変わる。

先日読んだ「これは水です - This is water」という
デヴィッド・フォスター・ウォレスという方のスピーチにも通じる部分があるように感じました。

例えば友達や上司の言葉がいつになく冷たかった時。
とげがあったとき。

それに対して失望したり、ストレスに感じるのではなく、
一呼吸置いて、その裏側にある理由を考えてみる。少しの余裕を持つ。

「自分が見えていないところで、何かがあったのではないか?」
「ペットが病気になったのではないか?」
「好きなスポーツチームが不調なのではないか?」

そうすることで、自分と誰かの距離感が変わる。

自分中心で考えてしまうのは仕方ないけれど、
少し立ち止まって発想を変えてみる。

難しいけれど、続けていきたいと思います。

発想を変えることで、いま多くの日本人に優しさを届けているのは、
この柔らか仕上げのフクダウニーさんかと思います。
とても尊敬しています。

この方のおかげで、タイムラインが優しくなりました。

世の中が余裕と思いやりで溢れることを願って、谷川さんのご冥福をお祈りしたいと思います。


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