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#1 旅とフライト①

旅行が決まって飛行機を予約するとき、何を重要視して選ぶ?価格、運行スケジュール、機内サービス、あとはマイルの有無とか。自分の生活スタイルや家族構成の変化によっても変わっていくと思うけど、自分の旅を振り返ってみると今と昔では予約方法から選択基準まで様々に変化していることにあらためて気づいた。

旅行会社のカウンターで予約

大昔、まだLCCもなくてウェブ予約なんかも盛んじゃなかったころは旅行会社に置いてあるパンフレットから旅先や飛行機を探してた。2000年代、当時働いていた会社の近くに旅行会社があって、そこを通りかかるたびに面白そうなパンフレットを物色して次の有給休暇の準備をする日々。

その頃は今と違ってフライトに関してはそこまでウェートを置いてなかったかも知れない。申し込みたいツアーで利用できる航空会社はほぼ決まっていたし選べるとしたら搭乗時間とホテルのランクくらい。ただ、このツアー安いと思ったら知らない航空会社、、外資系?どこの?とか、航空券の受け取りは空港のツアー専用カウンター?どこにある?荷物預けるのは航空会社カウンター?とか出発前から今とは違った不安やハラハラ感があった。

いつの間にかJALやANAの会員にはなっていて、空港の待ち時間にマイル登録なんかもしてたけど、今ほど「貯めよう!」っていう気合もなくてさほど気にしたこともなかった。

LCCの登場

その後、個人的には2015年あたりに海外旅行にハマり始めて少し経ったあたりからLCCの魅力と価格の安さや便利さに気づき、旅行の予約方法が爆変。とりあえずキャンペーンの日にサイトをチェックしてチケットの安い日程で即購入。仕事の調整やらホテルを探しはその後から。フライト時間が深夜や早朝であってもなんのその。早朝に着くなら丸一日遊べるってことでむしろ最高だと思っていた。

LCCを快適に乗りこなす自己流テクニック

追加料金がかからないように機内持ち込みサイズのスーツケースに荷物を詰め込んで、上の棚の場所取り競争に勝利するために搭乗ゲートではとにかく早く並んでいの一番に乗り込む。
毛布や機内食がないことも最初こそ驚いたものの、旅先のローカルグルメをおいしく食べたいから不要!寒い機内用には薄手のストールとネックピローを忘れない。そして乾燥対策にマスクと眼鏡、さらにイヤホンで自分の世界に入りながら爆睡していたらあっという間に到着。

唯一慣れなかったのは足の収め方。背の高い私にとってはどの姿勢をとっても辛くて苦労したけど、最終的には靴を脱いで体育座り(と時々足伸ばし)することに落ち着いた。
初めのころはメイクしたまま乗っていた深夜便だけど、さすがに旅疲れもあるのか肌荒れを起してしまうので、機内ではすっぴんにしっかり目の保湿とマスクでガード。空港や泊まるホテルのお手洗いで洗顔と歯磨きしたらスペースを見つけてサクサクとメイク。遊ぶ前から慌ただしいけどスムーズにいったときの達成感はモチベーションにもなっていたかも。

LCCの中で搭乗回数が一番多い香港エクスプレスでは、座席の配置がほかの航空会社を少し違っていて、非常扉近くにある「お二人様シート」がお気に入り。2人旅行では三列シートだと身内であってもどっちが真ん中に座るとか気を遣うところだけど、二列ならそんな心配もなし。

大きな存在だった成田シャトル

LCCの場合ほとんどが成田発着でまず行くまでに疲れるのがデメリットの一つだったけど、大崎駅から1,000円程度でウィラーの成田シャトルが運行されていることを知ってからはかなり重宝していた。シートはゆったり、しかも隣に誰か座るほど込み合うこともなし。あれだけ遠いと思っていた成田がとっても近くに感じられたほど。ただ、これもコロナ前のお話。コロナ禍に運休になってから再開されてないみたい。残念。

LCCにはトラブルも付き物?

LCCと言えばのトラブルの話もよく聞くけど幸いにも大きなトラブルには遭遇したことはなかった。唯一タイの国内路線で移動したときに一体いつになったら出発できるのか不安になるくらい遅延したけど、誰も焦ることなく寝たり食べたりして自由に待つ現地の人たちを見てLCCに乗るにはこういう余裕が必要なんだということは学んだ。
欠航に関しては一度だけ。今はなきエアアジア・ジャパンで台湾から中部国際空港へ帰国する日に台風直撃で欠航したことがあった。その時は前日に欠航が確定した連絡と変更方法の案内メールが届いて、いくつか希望を出したら数分後には第一希望で変更完了。空港に並ぶこともなく電話をかけまくることもなくスタバでコーヒー飲みながらスマホひとつであっという間に終わったときには感動すらした。

座席指定にも追加料金がかかるLCCだけど、たいした金額でもないので毎回好きな席を確保。ただ、ある時台湾からの帰国便で自分の購入した席にすでに日本人の女の子が座ってくつろいでいて「友達と離れちゃうから変わって欲しいです。あっちの私の席に座って下さい」と言われたことがあった。意味がわからなくて断りたかったけどLCCの通路はとっても狭い。モメてたら後ろ詰まっちゃうから仕方なく黙って言われた席に座ったことがあった。今なら絶対にお断りするけど、そういう経験は後にも先にもこの時だけ。

2年間の大きな変化

コロナで海外旅行が一時休止する前まではこんな感じでLCCを楽しみながら旅行していた。でも海外旅行が解禁されてすぐ、いつもの通りLCCでチケットを取って台湾と香港に旅行したとき、座席の狭さ、座り心地の悪さ、時間の不便さ、空港の遠さなど自分の体力と気持ちがもはやLCCには付いていけていないという事実に直面した。

たった2年間と思っていたけど、されど2年。コロナ禍で旅行は国内メインになって飛行機はJALかANA。さらには空いてたらプレミアムエコノミーと言う甘やかされた時間を過ごしてしまったことと、自分の体力がたった2年で大きく変化してしまったことを飛行機を通じて実感するのであった。