(韓国語)文法要素と連結語尾の組み合わせ 【-았/었- 後編】 #15
連結語尾と過去の -았/었- との組み合わせ、最後の後編では -니까 と -는데/ㄴ데 について見ていきます。
-니까
まず -니까 について、-니까 には「〜すると(…だった)」という意味を表す場合がありますが、この場合は絶対に -았/었- とは組み合わさりません。この用法については #5 で詳しく解説したので参考にしてください。
さて、-니까 が「〜から」という理由を表す場合については過去のことを表すのであれば問題なく-았/었- と結合し、日本語の「〜から」を使う感覚と近いかと思います。ただ、文末も過去で「〜したから…した。」のように言う場合、むしろ文末が問題になります。日本語から考えると (1) のように言えそうなものですが、韓国語はとても不自然です。
この不自然さは文末に -지(요) を付けてあげることで解消できます。以前、連結語尾と終結語尾の相性については解説しましたが、-니까 は -지(요) と非常に相性がいいことが知られています。詳しいことはまだわかっていないことが多いのですが、とにかく韓国語で「〜したから…した。」のように言う場合は気を付けてください。
文末が疑問形であればこのような問題は生じなかったりもします。また、今回はちゃんと扱っていない、-니까 の変種と言ってもいい -니 ではまた事情が異なる面もあります。繰り返しになりますが、わかっていないことも多く、さらに調査が必要です。意外に -니까 も奥が深いんですね。
-는데/ㄴ데
-는데/ㄴ데 に関しても、-니까 と同様、過去のことを表す場合は基本的に -았/었- との組み合わせに問題はありません。
しかし、そんな -는데/ㄴ데 も出来事としては過去なのに -았/었- と組み合わさらない例があります。それは、ある出来事が起こったときを表す -는데/ㄴ데 で、これは文末が過去であっても -았/었- が付きません。このような例について、例えば 국립국어원 (2005) "외국인을 위한 한국어 문법2 —용법 편" をはじめ、多くの文献では区別をしていないのですが、-았/었- の可否から考えれば分類を異にするべきです。
この例に関しては "보고 있었는데" とも言えますが、あくまで解釈が異なると考えたいです。(4) は出来事時を表す場合の例なのです。出来事時を表し、-았/었- を付けられないのは次のような例です。
ちなみにこの -는데/ㄴ데 は「〜するのに、〜するために」というときの "-는 데" とは一応区別されていますので注意してください(まぁ -는데 も元々は -는 に 데 が付いてできているんですけどね…)。
これまで3回にわたって連結語尾と -았/었- の組み合わせについて見てきました。次回はいわゆる大過去の -(았/었)었- との組み合わせの可否について簡単に見てみたいと思います。
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