(韓国語)連結語尾と終結語尾の相性 【後編; -ㄹ 거면 など】 #9
前回は連結語尾と終結語尾の相性のうちでも、特に連結語尾が原因や理由といった意味を表す場合について見ました。今回は -ㄹ 거면 など、モダリティを表す形式と連結語尾が組み合わさった形について解説します(モダリティについては後述)。
モダリティ形式 + 連結語尾
モダリティとは、ざっくり言うと話し手の考えなどを表すカテゴリです。日本語なら「だろう」とか「かもしれない」などに当たります。韓国語だと -겠-, -ㄹ 것이다 などが代表的です。
このモダリティ形式が連結語尾と組み合わさることがあります。この組み合わせはなんでもありというわけではなく、組み合わせ不可能なものもあれば、組み合わせ可能でもその使われやすさにはバラツキがあります。さらに、モダリティ形式の意味も、連結語尾と組み合わさることによって、文末に位置するときより自由がきかなくなるため、この点についてもおさえておく必要があります。組み合わせのことについてはまた後で扱う予定ですが、今回は特に文末の終結語尾に特徴がある組み合わせ、-겠- + -면, -겠- + -니까, -ㄹ 것이다 + -면서, -ㄹ 것이다 + -면 について解説します。
-겠- + -면
-겠- と -면 が組み合わさると、文末の主語は聞き手である2人称(あなた)になります。そして、だいたいが聞き手にたいする命令や勧誘を表すことになります。
この組み合わせのときは (4) のように 못 [動詞]겠으면 のパターンがよく見られ、さらに動詞は 믿다(信じる)がよく使われます。文末は -든가(요) で、やや投げやりな感じの命令形となっています。
-겠- + -니까
-겠- と -니까 の組み合わせも -겠- + -면 と似ていて文末の主語は聞き手で、命令や勧誘を表すパターンが多いです。さらに 못 [動詞]겠으니까 というパターンが見られるのも共通しています。他には 알겠으니까 もよくあります。
-ㄹ 것이다 + -면서
-ㄹ 것이다 と -면서 が組み合わさると、-면서 は逆接の意味(〜なのに、〜くせに)の意味しか表せません。文末はだいたい聞き手への疑問が多く見られるパターンです
-ㄹ 것이다 + -면
-ㄹ 것이다 と -면 が組み合わさると、やはり文末は (7) のように聞き手にたいする命令や疑問になるパターンが多く現れます。
ただ、(8) のように文末が1人称(わたし)が主語のパターンも見られます。
今回はモダリティ形式 + 連結語尾の組み合わせについて、特に文末が聞き手にたいする命令、疑問などになるパターンを見てきました。モダリティ形式の意味については全然解説できていませんし、「〜だろう」「〜つもりだ」と考えるのは誰なのか、という問題もあるのですが、こちらもまったく触れられていません。今後にご期待ください。
次回からはまたテーマが変わって、用言の性質と連結語尾の関係について探っていきます。
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