【「#ブックスマート卒業前夜のパーティーデビュー 」は青春映画の最前線だ!】
■SNS等で前評判の高かった本作を鑑賞。
アメリカのハイスクールを舞台に、卒業前夜に開かれるパーティーを巡って、スクール内の階層や人種・ジェンダーの差異を越えた交流を描く、ある意味定番の青春ラブコメ映画の流れを汲みながら、従来の作品よりも爽快感溢れる本作。
■親友同士のガリ勉女子高生コンビ、モリーとエイミーは高校生活の全てを勉強に費やし、見事、一流大学への進学が決定。
しかし、今まで見下していたパーティー三昧の同級生たちも同じくらい一流大学への進学や一流企業への就職が決まっていることを知り驚愕(同級生曰く、勉強「も」頑張っただけ)。
二人は失った高校生活を取り戻すべく、同級生たちの卒業パーティーに乗り込むことを決意する…といったストーリー。
■従来のこの手の映画だと、オクテだけど異性への興味津々(大方、童貞)の男子を主人公に据え置くのが定番だが、本作ではガリ勉女子コンビに設定したところが新鮮かつ面白い。
他人との交流を避け、二人だけの世界で満足していた二人が、今まで見下していた同級生たちの真の姿を目の当たりにすることで、自分たちの偏見に気付き、自分の心に正直になる。
そして、青春時代ならではの通過儀礼を通ることで、勉学だけでない二人の卒業を迎える。
この過程をギャグ&ヒップホップ&「女子目線」の下ネタで綴るところが爽快。
■また、登場人物たちの人種やジェンダーも様々だが、安易にそれを理由にストーリーを重くせず、むしろ「これがイマドキのハイスクールライフですが、なにか?」と言い切るあたりも観ていて清々しい。
主人公の一人エイミーもレズビアンをカミングアウトして2年経つが、未だに片想いの同性に告白できずに悩んでいるところが初々しく、青春コメディ映画の定番として微笑ましく見える。(そして、卒業パーティーで告白を決意するのだが…)
■上記で挙げた点、特に二人だけのくだらない女子トークや下ネタ等がギリギリ下品にならず、作品全体がある意味「スマート」に感じられる点に、本作が初監督の女優オリヴィア・ワイルドの手腕が垣間見られる。
■とはいえ、「下ネタがある時点でNG!」という方には強くオススメはできないけど、卒業パーティーものが好きな方、アメリカの青春ラブコメ映画の最前線を知らたい方には本作を観ることをオススメします!
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