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■「21ブリッジ」鑑賞記



■久々に見応えのあるサスペンス/刑事アクション映画を劇場鑑賞。
先日亡くなったチャドウィック・ボーズマン最後の主演作としても宣伝されている本作。



■マンハッタン島で強盗殺人事件が発生。銃撃戦の末、警察官8人が殺害される。捜査に乗り出すNY市警のデイビス刑事(#ボーズマン)はマンハッタンを全面封鎖し、犯人の行方を追う。麻薬取締班の女性刑事フランキー(シエナ・ミラー)とともに捜査を進めるデイビスは、やがてこの事件の裏に潜む巨大な闇に気づく…といったストーリー。

■警察官だった父を殺された過去を持つデイビスは、何の迷いもなく警察の道へ進む。
刑事の仕事に誇りを持ち、ぶれない正義感と冷静沈着な捜査スタイルを常に維持している。

そのデイビスが真夜中のマンハッタンを終始駆け回る姿、また、犯人に対しても真正面から立ち向かうところが見ていて格好良い。

そして、父を殺した犯人がヤク中だったことから、薬物絡みの事件にはことさら敏感であり、後半のあるシーンで、そのことが彼のぶれない正義感の軸であることが分かる点は説得力あり。

また、デイビスとフランキーとのバディ感もよく、往年のサスペンス刑事映画「ダーティーハリー3」(ハリー刑事と女刑事がコンビを組む回)を彷彿とさせる。

ボーズマンはこういった「ケンカも強い学級委員長」的な役柄が非常によく似合う。(「ブラック・パンサー」も然り)


■また、作中の所々でインサートされる、マンハッタンのネオン輝く夜景の空撮が美しいが、そこは同時に犯人が潜伏している危険エリアでもあることを示唆するかのような重苦しい音楽が常時流れる。この対比が本作の緊迫感を上げるのに効果的である。

■後半の展開は、正直、他の刑事映画(ネタバレ防止のため伏せます)でも見たことがあるので、ラストシーンが想像できてしまったが、それでも、上映時間99分をダレることなくテンポよく進めた演出には満足。

鑑賞後、犯罪者は必ず御用になるので、悪いことはしてはいけない、という至極当たり前の結論に至った次第。

追記:
先日鑑賞した「パーム・スプリングス」に続き、本作でもJ・K・シモンズが警察署長役で登場。一週間以内に劇場でJ・K・シモンズに遭遇するとは、驚き。


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