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最後までわからない病名は…Ep6(9)

最後までわからない病名は…

それは・・・

「冠攣縮性狭心症」

私の体のあちこちの不調のサインは
すべて
心臓発作だった

心臓は
胸の真ん中にあったのだ

地獄の様だった検査の後
そのままベッド上で寝かされたまま
担当医と研修医の先生二人で
私の左右の鼠径部を
それぞれ
圧迫止血される

それがまた
痛い
…痛いことのオンパレードだ

そんな私を無視して
私の頭上で飛び交う
医師二人の会話
「見事に攣縮したね、こんなケースはめずらしいよ」
「ST(心電図)も低下していましたしね」
「典型的な冠攣縮性狭心症ですね」
「勉強になりました」

・・・検査前のルート確保を
5回も失敗して
とうとう看護師さんに代わってもらったのは
誰???!!!

その後病室に運ばれ
そこからまた6時間の絶対安静
その時間のまた長いこと
鼠径部傷口、点滴の腕の血管、足、脚、腰、頭、胃、喉
そしてたぶん…心臓
痛いところばかり
時々担当医は様子を見に来てくれた

「確定診断できてよかったですね」
誰のために
よかったのか?
きっと私のためと…信じたい

安静が解かれ
あちこちのルートが抜かれ
自由の身になると
私は7階の病室の窓から
夕方の風景を眺めながら

ボーッと黄昏れていた

これからどうなるんだろう?