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最後までわからない病名は…Ep5(2)

反跳痛(圧迫後、急に離すと感じる痛み)が見られた結果

最後までわからなかった病名は…
「急性虫垂炎」
・・・のはずだったが

救急で運ばれた大病院のCT検査室
私は
いつも
検査のためのベッドに寝ると
症状が落ち着くタイプのよう…
また
「大丈夫」「そんな大事にしないで」
恥ずかしさを体と心が訴える

「虫垂炎です」
「腫れています」
「CRPも高いです」
「すぐ手術をしましょう」
「手術したら三日で退院ですよ」

その三日を
「仕事休めない」と思った私は
どうにか服薬で
いわゆる「盲腸を散らして」と訴える
明日の仕事の方が
「盲腸なんかより」大切なの

しぶしぶ…Dr.は承知してくれたが
入院は否めない
抗生剤の点滴をしながら
病室で 天井の模様を目でたどり
眠れない夜を過ごす

一晩で
「散らせる」はずだった

でも夜は明けなかった

耐えられなくなった痛みと高熱に
心が折れてしまった
「手術します」

そして…手術が終わった

三日で退院と聞いていたのに
手術が終わっても
消えない痛み
癒着防止のために
「歩いて、動いて」と言われても
息をすることも苦しい
食事は普通食が出ても
吐き気で何も食べられない

心がもっとボキボキに折れる

完治のはずというDr.に
「絶対おかしい、何かが…ちがう」
「もう一度検査して」と訴えた

わがまま患者と思われても
自分の勘を信じた

再検査の結果…

最後までわからない病名は…
「腹膜炎」
膿瘍が排出できていなかったということ

三日と言われた入院…
病室の天井を眺めて
一ヶ月が経とうとしていた