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私が訪れたその場所には結依子の撮った写真が壁一面に飾られていた。 一枚一枚を噛み締めて見て行き、一番最後にある写真の前で私は足を止める。 この日のことは、一生忘れないだろう。 春になってすぐの頃、私と結依子はカラフルな花畑があることで有名な公園に写真を撮りに来ていた。 一緒にテレビでこの公園を見た時、写真家の結依子は何かを閃いたようで、すぐに撮影に行くことになった。 「結依子…衣装やっぱりこれじゃなきゃダメ?」 結依子が私に選んだのはオフホワイトでAラインのワ