私のお気に入り#8〜10

某所で私のお気に入りをテーマに書いている文章をまとめました。
前回1〜7までまとめたら文字数が多すぎたので、今回から小分けに。

8

電車の窓から流れる景色を眺めるのが好きだ。

試験が終わり、家に帰るため電車に乗っている。
海浜幕張駅から最寄り駅まで約2時間の道のり。

窓の外を流れていく景色をぼーっと眺めるのが好きだ。
タワーマンション、団地。住宅地。
この部屋や家のひとつひとつに家庭があって、そこに住む人達の人生があって…と考えると気が遠くなってめまいがしそうだ。

普段は、なかなか他の家庭の存在って気にする機会がなくて、自分のうちのことばかり考えてしまう。
けれど、家々の軒先に洗濯物が干してあるのを見ると、ああ、みんな生きてるんだなあ、日々の暮らしをやっているんだなあ、と感じる。なんだか少し安心する。

そんなことを考えていると、建物の割合が減って、代わりに緑が増えてきた。
都会から田舎に向かう電車に乗っているためだ。
一面に広がる田んぼは、いつ見ても壮観だ。
この景色が見えてくると、ああ、帰ってきたなあ、としみじみする。

たたん、たたん。たたん、たたん。

最寄り駅まではあと30分ほど。夕日が眩しい。

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9

中華まんが好きだ。

子供の頃、朝食にあんまんと肉まんが出ると嬉しかった。なんとなく特別感があった。

大人になって、なんでも好きなものを食べられるようになった今でもその感覚が残ってるのか、中華まんが好きだ。

特にヤマザキの4個入りのやつが好きだ。肉まんとあんまんが2個ずつ入ってるやつ。菓子パンの回でも語ったように、安さの割に美味しいからが一番の理由だが、小さな頃から慣れ親しんだ味だからというのも大きい。

横浜中華街に行って肉まん食べ比べをしたことがあるが、なんだかんだヤマザキの肉まんが一番美味しいと思う。そうそう、こういうのでいいんだよ、こういうので。

ちなみに、あんまんには個人的にこだわりがある。まず、絶対にこしあんでないとダメ。

一度スーパーで、おっ！あんまんが安売りされてる！と喜んで買ってきて食べたらつぶあんで、リアルに膝から崩れ落ちたことがある。
こんなの"あんまん"じゃねェーーーーーーッ！！酒蒸し饅頭じゃねェーーーーーかッ！！

あんまんはこしあんに限る。異論は認める。
あと、練りごまとごま油の入ったごまあんだと嬉しい。

アツアツをハフハフ言いながら食べるのが最高だ。だから冬場の私は、ほぼ常に上顎の皮がベロンベロンである。

ところで、なぜ世間的に中華まんは冬の食べ物ということになっているのだろう。中華まんはいつ食べたって美味しいのに。オールシーズン売って欲しい。

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10

本が好きだ。

昔は親や友達に「自分のことをわかってもらいたい」と強く望んでいた。
けど、今はもう諦めた。いや、諦めかけているところだ。分かってもらえなくてもいいや。と思えるようになってきた。

なぜなら、本が一番の理解者だから。
「私のことが書いてある！」「どうしてこんなに私の気持ちを分かってくれるんだろう？寄り添ってくれるんだろう？」と感動したいくつかの本に出会えたから。

「わたし、人に依存しちゃうんだよね」と言う友人がいる。

人間は変数みたいなもので、その日の天気とか体調とか左右される。不安定な存在だ。
自分が欲しいものをもたらしてくれるとは限らない。

でも本はいつもそこに変わらずいてくれる。安定した存在だ。
選書さえ間違わなければ、寄り添い、励まし、明るい方へ導いてくれる。

依存するなら人より本にしとけ！と心のなかで思う。