すごく疲れたシロクマ

すごく疲れたシロクマ

マガジン

最近の記事

10/13 猫の抜け毛

今日は用事があって朝から電車に乗って遠出している。 スマホをいじるのにも飽きて、ぼーっと窓を流れる景色を眺める。 ふと視線を下に落とすと、服に猫の抜け毛が付いている。黒いスカートだから白い毛がよく目立つ。 細い短めの毛が1、2、3、4本。家を出る前に念入りにコロコロをかけてきたのに。取り切れなかったようだ。 つまんで……うまくつまめない。やっとつまめた。親指と人差指をぱっと放すと、空調の風でふよふよと飛んでいく。かよわい毛。儚い毛。しまったな、誰かの服に付かないといいが。

    • 10/12 膝に乗ってくる猫

      リビングの椅子に座ってスマホをいじっていると、にょいしょ様がこちらをじっと見上げてくる。おそらく膝に乗りたいのだろう。 にょいしょ様は足腰が弱っているので高いことろへジャンプができない。だから乗りやすいように床に正座してやる。 私が正座するなり、のしのし、と膝に上がってきた。関節が痛むのだろうか、もじもじと何度も足踏みしながら、ゆっくりとしゃがみ込む。リラックスする姿勢が決まったようだ。 毎日当たり前のように猫たちは膝に乗ってくるが、あらためて考えると不思議な気持ちになる

      • 10/11 不仲なねこ

        うちの猫たちはあんまり仲が良くない。 ちたろうはちゃたろうのことが好きじゃない。にょいしょもちゃたろうのことが好きじゃない。 嫌われまくってるちゃたろう、かわいそうに…。 にょいしょのちゃたろう嫌いに関しては、ちゃたろうがにょいしょ様のことを追いかけ回してちょっかい出したりするからなのだが、ちたろうは特に理由もなくちゃたろうを嫌っている。 ちゃたろうの姿が視界に入っただけで耳を後ろにぐっと倒し、いわゆるイカ耳になる。目をカッと見開いて喉の奥からヴ〜…と静かに唸り声を上

        • 10/10 ねこはえらい

          にょいしょ様は22歳の超高齢猫である。 ゆえにトイレを失敗してしまうこともある。大体はちゃんとトイレでおしっこできるのだが、たまに廊下でしてしまうことがあるのだ。 だから、トイレでおしっこしたときは「ちゃんとトイレで出来てえらいね〜!」と心から賞賛を送りたくなる。 また、うんちに関しても、高齢になると筋力が衰え踏ん張りが利かなくなり、自力で排便ができなくなることがある。 しかし、にょいしょ様はまだ自力でしっかりうんちが出せている。なので、うんちをしたときも「うんち出来てえら

        マガジン

        • にゃーと鳴くいきもの
          9本
        • 私のお気に入り
          6本
        • うちのねこ(仮)
          3本
        • ブックマーク
          1本
        • 自己開示チャレンジ(人生振り返り)
          6本

        記事

          10/9 腕枕と猫

          長い長い夏がようやく終わり、やっと涼しくなってきた。すると、猫たちはぬくもりを求めてヒトに寄ってくる。 にょいしょ様も久しぶりに夜ベットにやって来て一緒に寝るようになった。 猫と一緒に寝るなんて、なんて素敵だろう、と思う人もいるかもしれない。ところが、これがなかなかに骨が折れるのだ。 なぜかと言うとにょいしょ様が必ず腕枕をご所望されるからである。 二の腕の上にべったりと張り付いたように寝そべるにょいしょ様。こうなると寝返りを打つことができない。 腕を引き抜こうとしようもの

          10/8 歯磨きと猫

          朝、リビングの椅子に座って歯磨きをしていると、膝にちゃたろうが飛び乗ってきた。 私の顔を見て鼻をひくつかせ、何か物欲しげな目線を投げかける。歯磨き粉の匂いが気になるのか?鼻先に歯ブラシを持っていってやる。 匂いを嗅ぎ、くんく…あたりで、びくっと体をのけぞらせる。目をしばたかせて顔をしかめる。目尻が下がってなんだか情けないカオになっている。顔を背けてしまった。臭かったらしい。 ミントの匂いが好きな猫も中にはいるそうだが、刺激が強すぎるのか、うちの猫たちには不評だ。 しか

          10/7 しっぽと猫

          猫のしっぽは、それ自体が独立した生き物であるかのような動きをする。  これは、猫を捕食する大型肉食動物の多くがヘビを恐れる習性を持っており、複雑にしっぽを動かすことができる個体が生存に有利だったためだと言われている。 もちろんウソである。 でも、本当にしっぽは本体とは別の意思を持ってるみたいに見える。 いまも、澄ました顔をしているのにしっぽはバタバタと暴れている。 ちなみに猫は、嬉しいときにはしっぽを天に向かってピンと立てて、怒っているときはブンブンとしっぽを振る。

          10/6 体調不良の猫

          最近若猫たち(ちたろう、ちゃたろう)の調子が良くない。 ちたろうは先月血尿が出て病院に連れて行ったら結石ができていると言われた。治療食に切り替えて今は症状は落ち着いてきている。 ちゃたろうはというと、一昨日の朝から食欲がなく、夜に胆汁混じりの黄色い胃液を吐いた。翌朝に下痢をした。 病院に連れて行ったところ、「季節の変わり目で体調崩しちゃったかな。軽い胃腸炎かもしれませんね」とのことだった。注射を1本打ってもらった。 猫も季節の変わり目に体調を崩すのだなあ。 病院から帰って

          10/5 カリカリを食べる猫

          猫たちお楽しみのご飯タイム。 ちたろうとちゃたろうにはキャットフード(以下カリカリ)を、にょいしょ様にはウェットフードと少量のカリカリをあげる。 カリッ。キャリリッ。 ちたろうがいい音を立てながら、美味しそうにカリカリを食べている。 当たり前だが、猫は人間と比べて口の大きさが小さい。また、構造も人間と異なる。そのためか、カリカリを噛み砕くとき、乾いた軽やかな、小気味よい音がする。 人間がカリカリを食べてもこんないい音はしないだろうなあ。 人間の食べ物でカリカリに似ている

          10/5 カリカリを食べる猫

          私のお気に入り#25

          某所で「私のお気に入り」をテーマに書いている文章をまとめました。 最終回です。 25 「好き」について 「私のお気に入り」を書いていて、「好き」には、絶対的な「好き」と相対的な「好き」があることに気づいた。 そして、相対的な「好き」は、「嫌い(もしくは好きではない)」と裏表の関係にある。 「嫌い(もしくは好きではない)」なことを認識することで、「好き」の輪郭がはっきりする。影があることで光が際立つみたいに。 今までにも、好きと嫌いは表裏一体とか、そういう話を聞いたこと

          私のお気に入り#19〜24

          某所で「私のお気に入り」をテーマに書いている文章をまとめました。 またいっぱいたまってしまった。 19 広い空が好きだ。 実家を出て、都会で暮らしてみてまず感じたことは「空、狭っ」だった。 建物が密集してる上に高さがあるので空がほとんど見えない。地元の田舎なら視界の半分以上を空が占めるのに、こちらでは視界のせいぜい2、3割くらいだろうか。 空が見えないとなんだか圧迫感がある。息を吸っても吸っても酸素が取り込まれていないような息苦しさを覚える。 都会に住んでた頃は、大

          私のお気に入り#19〜24

          私のお気に入り#16〜18+α

          某所で私のお気に入りをテーマに書いている文章をまとめました。 16 スズメとハトと過ごすランチタイムが好きだった。 クラゲの回で書いたが、私は会社員時代、川っぺりのベンチでお昼ご飯を食べていた。すると、おこぼれを狙いにスズメやハトが集まってくるのである。 スズメ、あいつらは可愛い顔してなかなか陰湿だし獰猛だ。気の弱いスズメがいると、小突き回してご飯を横取りするし、ご飯の取り合いでよくケンカしてる。 今日もやはり弱っぴのスズメがご飯をかすめ取られていた。私も気が小さく

          私のお気に入り#16〜18+α

          私のお気に入り#11〜15

          某所で私のお気に入りをテーマに書いている文章をまとめました。 気づいたらいっぱい溜まってた。 11 カレンダーの裏紙が好きだ。 小さい頃は毎月、月末が楽しみだった。 大きなカレンダーの裏紙がもらえるからだ。いつもはチラシの裏紙を使うが、カレンダーはチラシの2倍くらいの大きさがある。 びりりと破り取ったカレンダーを、待ってましたと言わんばかりに親から受け取る。 まっさらな紙を目の前にするとわくわくする。 何を描こうか。 さらさらとした手触り。 薄めの紙は、テーブルや下敷

          私のお気に入り#11〜15

          私のお気に入り#8〜10

          某所で私のお気に入りをテーマに書いている文章をまとめました。 前回1〜7までまとめたら文字数が多すぎたので、今回から小分けに。 8 電車の窓から流れる景色を眺めるのが好きだ。 試験が終わり、家に帰るため電車に乗っている。 海浜幕張駅から最寄り駅まで約2時間の道のり。 窓の外を流れていく景色をぼーっと眺めるのが好きだ。 タワーマンション、団地。住宅地。 この部屋や家のひとつひとつに家庭があって、そこに住む人達の人生があって…と考えると気が遠くなってめまいがしそうだ。

          私のお気に入り#8〜10

          私のお気に入り#1〜7

          「私のお気に入り」をテーマに某所で書いてる文章。エッセイ風です。 1 小学校の図書室が好きだった。 4階南向き。学校内で1番日当たりが良い場所。 カーペット敷きの床に、防音用の穿孔ボードが張り巡らされた壁。ドアも分厚くて重くて、他の教室とは違う特別感があった。 いつも静かで、しん…としていて、少し甘ったるいような古い紙のにおいがしていて。 空中を舞うほこりが陽の光を反射して、キラキラ光っていた光景を、今でもよく覚えている。 小学6年生からいじめにあっていた私は、毎日

          私のお気に入り#1〜7

          【備忘録】やさぐれ猫耳メイド(仮称)

          【備忘録】やさぐれ猫耳メイド(仮称)