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わたしの恋愛指向について

自分はセクシャル・マイノリティかもしれない…。

ネットで偶然見つけた記事を見て、驚きとともに今までの生きにくく感じていた部分がやっと言葉になった気がした。

デミ・ロマンティックというものがある。

日本語にすると、「恋愛感情はほとんどなく、強い精神的な繋がりを持ったときに初めて恋愛感情を抱く」というものだ。

私はこれまでほかの人と変わらない恋愛をしてきたし、恋愛対象も異性だったので、世間一般に言われている「普通」の恋愛体質だと思っていた。

でも、付き合う人からは「あなたは私のどこが好きなの?」「好きという気持ちが伝わってこない」と言われることも多く、自分には「好き」という気持ちが他の人よりも感じにくいんだ、と思うことがあった。

いつも、好きの気持ちが同程度にならず、申し訳なさや心地悪さを感じていた。

その人のことは、人としては好きなのに、恋愛的な「好き」という激しい感情にはならない。でも、付き合う人はそれを私に求めていることが多かった。

嫉妬してほしい、大好きと言ってほしい、自分から求めてほしい…

私は、付き合うことが怖くなった。付き合うと、その人から逃げられなくなってしまうように感じた。


付き合う決定打ってなに?


外見が好みで付き合う、という友達を見ていると、何で外見だけで付き合えるのかずっと疑問だった。

私もこういう顔は嫌だとか、この顔は好きだな、とかそれくらいはあるが、外見だけでは付き合うと決心することができない。

私の友人は恋愛感情がしっかりある子ばかりなので、同じように考えていた時に、自分が付き合う人には共通するものがないなと思った。

顔が似ているでもない、性格も正反対。唯一、穏やかに笑う人を好きになりやすい、ということくらいだった。

どうして、付き合うという決心をすることができたのか。それはどれも、「自分のことを理解してくれている」と感じるイベントが発生していたからだった。

相談に乗ってくれて、自分のことを理解してくれた…

そう思ったときに、私は付き合ってみよう、という気持ちが芽生える。

そして、付き合っていくうちに好きになる人もいれば、違うと感じて好きになれないこともある。

なので、私が相手を好きになるには、相当程度の時間を要しなければならない。一目惚れをすることは、ありえないのだ。


好きになれた人


今までの恋愛経験で、一人だけ大好きだったなと思う人がいる。

はじめはただの友達だった。彼には好きな人がいたので、私もそんな彼を応援していた。なんでも話せるので、女友達みたいだと思っていた。

そんな彼から突然告白されて、私は悩んだ。好きという気持ちはまだ芽生えていなかった。でも、彼の優しさを知って、断る理由が見つからなかった。

付き合ううちに、彼の人となりを知り、私は徐々に彼のことを好きだと感じるようになった。好きだなと感じた頃には、付き合ってから1年が経っていた。

でも、自分が大好きになる頃には、彼は落ち着いていて、私ばかりが彼を求めるようになってしまった。私は彼が私のどこが好きなのかわからず、常に不安でいっぱいになり、彼は私のことが面倒だと思うことが増えていった。

結局、この時も同程度の好きにはならなかったのだ。

そして、私は彼のことが不安でたまらなくなり、将来を考えられないと勝手に決断して別れを告げた。

今思うと、その彼は私にとって特別で、彼以上に好きになる人は現れないかもしれない。別れなければよかったのかもしれない。

でも、別れていなければ自分の恋愛性質も知ることはなかったし、私はずっと不安を抱えたままだっただろう。

でも、私はこれから、本当の意味での「恋愛」をすることができるのだろうか。誰かをまた、好きになれるのかな。

今でもその彼とは顔を合わせる機会があるが、全く好きではない。

彼はその時と比べて大人になっていて、気持ちが交わることは二度とないと感じている。私は彼をもう理解することができないし、彼も私を理解することができなくなっているだろう。

時間の経過は寂しい。仕方のないことだ。


恋愛をしたいけど


アラサーになった私の周りは、結婚して子供を授かる人もいれば、婚活を始める人もいる。みんな、自分の幸せに向けて、行動している。

私は、恋愛したいと思いながらも、呑気に過ごしている。

マッチングアプリを使ったこともあるけど、顔と文面だけでは誰がいいのかよくわからなかった。いいねをくれる人の中でしか、連絡を交わすことができなかった。

この年になると、付き合うまでに時間を有してくれる人はほとんどいないだろう。大体が3回目のデートで付き合うかどうか決める、と聞く。

恋愛はしたい。けど、理解していない人と付き合うのは怖い。


とりあえず、自分の恋愛指向に名前があり、他にも同じような人がいるということにほっとした。

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