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酷暑の天文館『ハイブリッジ』と『ゆらぎ』で涼をとる(全国バー行脚⑰鹿児島)
真夏の鹿児島、翌朝5時起き。鳥刺し・焼酎堪能したが、バーのはしごは難しそうだ。一軒行くならどうするか―。
向かったのは、天文館の周囲にある『High Bridge(ハイブリッジ)』 でした。
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■バックバーに値段を明記
鹿児島の繁華街といえば、たくさんの商店街で構成された、通称「天文館」が有名です。その一角にあるハイブリッジは奥行きのある店舗で、カウンターはゆったり7~8席でしょうか。4人掛けのボックス席も4卓あります。
赤いライトに彩られた外観から、ちょっとパブっぽい感じなのかなと勝手に想像しましたが、店内は、ザ・オーセンティックな雰囲気でした。
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何より驚いたのはこのバックバー。
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値段が明記されてる!
数字はショットの価格です。こんなバー、初めて見ました。初見のバーでは値段が気になることもありますが、ここまで「明朗会計で何が悪い!」という主張は熱い。バーテンダーの方も言いました。「全国津々浦々、バーを巡り歩いている人でも珍しがりますよ」。だと思います。
訪れたのは7月の酷暑でした。外観の赤い光のイメージに加え、涼しそうだという理由で「赤しそクーラー」を注文。次にお勧めをお願いすると、作ってくれたのは生のざくろを使ったジャックローズです。ざくろの果肉が唇に当たる感触と、甘酸っぱさがたまりません。この2杯で、体から不要な熱がすっと引きました。エアコンでは取り切れない、体の奥深くに蓄積されたような、湿気の多い酷暑特有の嫌な熱。さよなら。
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飲んでいると、お客さんに愛されている雰囲気が周囲から伝わって来るようで、居心地抜群。翌朝5時に起きて、鹿児島空港から日帰りで徳之島へ行く仕事があるため早めのお暇となりましたが、鹿児島の良き夜を過ごしました。
■神の宿る木で飲む一杯
徳之島での、ひと働き。戻ってきたぞ天文館。焼かれて眩む頭を抱え、向かった先はバー『ゆらぎ』。
です。昨夜、ハイブリッジを退店する際に明日も来ますと言うと、日曜はおやすみとのこと。そこで、日曜もオープンしているバーとして紹介してもらったのがゆらぎです。
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こちらは、扉の横にあるチャイムを鳴らして入る形式です。ドキドキしますね。
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店内に入ると、10席くらいある長い一直線のカウンターが目を引きます。幅も1m弱あるそうで、とても広い。インパクト抜群。格好良い。気になったので聞いてみると、ブビンガという木の一枚板とのこと。私は木材の知識はありませんが、アフリカ諸国で生育しており、非常に巨木であることから、「神の宿る木」ともうたわれる樹木のようです。
こちらのオーナーさんは、ハイブリッジの卒業生だといいます。店名は「f分の1ゆらぎ」から命名。リラックスしてほしいからと。
見れば店内、小さな炎を灯すキャンドルも、カウンターにつけられた一見不規則に見える小さな窪みのようなデザインも、全てお客さんにリラックスしてほしいという観点から整えているそうです。
この日、朝から夕方まで、熱中症になりそうな炎天下を歩き回る労働を余儀なくされた私は、昨日に続き体の内側から涼をとる必要があると考えました。頼んだのはハイビスカスを漬け込んだ「レッドジントニック」。爽やかな甘酸っぱさで、一気に疲労回復です。
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バーテンダーさんとのお喋りも、とてもリラックスした雰囲気でできました。桜島から生じる火山灰との共存を余儀なくされた鹿児島県人の暮らしぶりなど、断片的なテレビのニュースではわからないリアルな表現が面白い。時間はあっという間に過ぎました。
可能であれば、もっとあちらこちらのお店を探索したかったのですが、ハイブリッジとゆらぎで心は充分に満足。鹿児島&徳之島の弾丸出張で、心身を涼めてくれた2軒でした。(了)
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