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(TENETを観て思ったクリエイティブ精神への畏敬)

『TENET テネット』、観ました? 間違いなく2020年ベスト級。クリストファー・ノーラン監督最新作。映画好きに限らず観た方も多いと思うので、ついTENET観た?どうだった?と聞かずにはいられなかった。 ストーリーを紙に書いて時間軸を整理したり、ドヤ顔でエントロピーを説明する人がいたり、批判する人もいたり、迷子になりすぎて楽しめなかったぴえんな人もいたりで考察サイト含め様々な感想を聞けたのがすごく楽しかった。 やっぱり映画は語り合うのが楽しい。 その中でも特に印象に残

    • (精一杯、あの時を生きたんだ)

      「パクさん。僕らは精一杯、あの時を生きたんだ」(宮崎駿) 2018年4月5日にスタジオジブリの高畑勲監督(愛称:パクさん)が亡くなった。当時リアルタイムでそのニュースを見ていた僕は、宮崎駿監督が、高畑監督の葬儀で上記の言葉を送ったとき、二人の関係性がありありと伝わってきたのを覚えている。それと同時に、ある二人を思い出し、彼らに付随した”ある一曲”が頭に流れてきた。 The Beatles(ビートルズ)の元メンバーとして有名なポール・マッカートニー。彼の『New』(2013

      • (創造とは、与えられるもの。)

        「運転中なのがわからないのか?今ここで曲を書き留められるかどうか、見ればわかるだろう?本当に出てきたいなら俺が相手をしてやれるときに出直してこい。そうじゃなきゃ、ほかをあたりな。レナード・コーエンとか。」 Joshua Wolf Shenk(著)、矢羽野薫(翻訳)(2017)『POWERS OF TWO 二人で一人の天才』 これはミュージシャンであるトム・ウェイツの逸話の一つ。ウェイツは車でロサンゼルスのフリーウェイを走っていた時、突然曲が聞こえてきたという。しかし、このま