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New testament 4

「ヨハネさん、僕はイエスです。あなたからバプテスマをうけるためにガリラヤからここヨルダンに来ました。どうぞよしなに」
「私こそあなたからバプテスマ……洗礼をうける筈です。なぜこちらに?」
「いまはそうさせてください。このようにしてすべての正しいことを実行するのは僕達にふさわしい」
「わかりました」


ーーイエスはバプテスマをうけ、すぐに水からあがった。寒かったのかもな。そういうことではないな?


「わあ、天が開けてる……神の御霊が鳩のように
くだった」
『これは私の愛する子、私はこれを喜ぶ』
「神様……」


ーーさて、イエスは悪魔の試みをうけるために御霊に導かれて荒野にのぼっていった。
そして40日40夜断食したあとで空腹を覚えた。そりゃそうだろ。すると試みるものが近づいてきた。


「お前って神の子なんだろ? この石がパンに
なるように命じてみろよ」
「人はパンだけで生きるのではない。神の口から
出るひとつひとつの言葉による」
「言うね。ほら、聖なる都の神殿に連れてきてやったぞ。高いだろ?ここ。お前が神の子なら身を投げてみろよ神は御使いたちに命じてその手をあなたに支えさせあなたの足が石に打ち当たることのないようにされる、ってかいてるぜ、預言書に」
「……あなたの神である主を試みてはならない、ともかいてある」
「じゃ、今度はすげー高い山の山頂に連れてきてやるよ。ほら、この世のすべての国々の栄華だ。
もしひれ伏して俺を拝むならこれを全部お前にやるよ」
「それってプロポーズ?」
「こら、聖書にかいてないこと言うな。BLじゃないんだぞこれは」
「そっか。引き下がれ、サタン。あなたの神である主を拝み、主にだけ仕えよ、ってかいてある。僕の魂は神だけのものなんだ。ここもべつに聖書にかいてないけど……。僕はもう身も心も神に委ねてる。僕は神を愛してる。君なんかがつけいる隙なんてないよ。ちょっとかっこいいけどさ。僕はもう神にしかエクスタシーを感じない」
「おい、これかいてるやつの趣味に走ってきたな? まあいいや。振られちゃったね。あ、御使いたちがきたな。じゃ、俺もういくわ。……元気でな、イエス」
「サタン……てかこのくだりも聖書にないけど……」
「……愛してるよ」
「サタン……」


ーーああしまったBL展開になるところだった。
話をすすめるぞ。
 ヨハネが捕らえられたと聞いてイエスはガラリヤへ立ち退いた。そしてナザレを去って、カペナウムにきて住んだ。ゼブルンとナフタリの境にある湖のほとりの町である。これは預言者イザヤを通して言われたことが成就するためであった。預言者《英語: prophet》とは自己の思想やおもわくによらず、霊感により啓示された神意を伝達し、あるいは解釈して神と人とを仲介する者である。コピペって便利だよな。wiki最高。


『ゼブルンの地、ナフタリの地、海に沿う地方、ヨルダンの向こうの地、異邦人のガリラヤ、暗黒の中に住んでいる民は大いなる光を見、死の地、死の陰に住んでいる人々に、光がのぼった』


このときからイエスは宣教を開始して言われた。


「悔い改めよ、天国は近づいた」



「おい、イエス。なんでこの話の画像、雪の
世田谷線なんだよ」
「あれサタンまだいたの?これかいてるやつは世田谷で生まれたんだって。家は狛江だったけど」
「ふーん」
「和泉多摩川だ。ソラニンとかの舞台だよ」
「なんだ? それ」
「一緒に観る?漫画が原作なんだけど映画もあってね。entの音楽がとても綺麗だ。主題歌はアジカンだよ」
「お前……俺なんかとDVD観ていいの?」
「映画観るだけだよ、そんだけ」
「あーお前って……可愛いな」
「ちょっと話がどんどん脱線してくるから。やめてね? マジでキリスト教ガチ勢から怒られるから」
「キスだけ。な?」
「だ、だめだってば……」



作者註:マジでやめろ。

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