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塾講師がファッション業界に入ってみたら〜業界10年目の私が懐古する〜③

メイクの研究と、自分のプロポーションの維持の為の複合的研究と実験を行いながら過ごす毎日。

ファッションの街、東京と、地方の売場では全くお客様の質と価値観が異なる事に直面していきます。

ファッションの街の百貨店では、とあるテレビ局の衣装部、とあるドラマのスタイリスト、大御所芸能人のスタイリスト、
または芸能人、有名人そのものがご来店されることは珍しくありませんでした。
そして、有名企業の役員さん、メディアで取材してされてた方だなぁ、というのは、本当によくあることでした。

例えば、私が普段生活の中で服を買う時、値段はどうだろうか?コスパは?動きやすい服、こんな色味のアイテム欲しい、これトレンドっぽいから気になるな、洗濯しても大丈夫かな、長く着られるかな、着心地どうかな、
というように、ファッションを選ぶ時、自分たちの生活にとても密接しています。

一方、華やかな世界の方々はどう見えるか。
そして、東京のお客様はどう思うか。
「どう見えるか」です。
もちろん私もこれは気にしますが、どう見えるかの角度が四方八方、むしろ、球体でした。もうここまでくると販売員はどれだけお客様と同じくらいにイメージできるか、という次元です。
まず、値段はそこまで気にされません。
次に、真剣に服を選んでいらっしゃる。だから私も、本気で考えます。
真剣ながらも、お買い物をすること、服をお店で選んで試着して選ぶことは楽しいことも優先度が高くありました。生活するために着るものを選ぶという側面よりも、その場を楽しく過ごすことに価値が高いのです。

私自身もその楽しい場を提供できるように、お洋服の知識は勿論、日々の話題を考えるようになります。正しいニュースは必ず毎朝、確認しました。
テレビを見ない生活をしていたので、スマートフォンと、友人達の会話です。等身大の自分であることも販売員にとして大事です。

今まで研究してきた見た目、これが功を奏しました。ファッショニスタの街でお洒落で居ることで第一印象に残るのです。つまり、これは販売することが仕事の販売員として、とても仕事のしやすい状態となったのです。

更に、塾講師時代に体得した経験が活きていきました。例えば、お客様との会話は、塾講師として教えることと似ていました。質問があれば、すぐに知識を伝えること、ご案内すること、この瞬間的な反応がどれだけできるかで好感度が上がります。
あとは、お客様を覚えること。塾講師時代も生徒の細かなことまで覚えていましたから、その経験はよく役立ちました。
お客様の特徴、好み、仕事、好きなもの、嫌いなもの、お直しの必要な方はサイズ感の好みなど色々な情報を自分の頭にカテゴライズしていきました。お客様カードを開かずとも覚えれば手間も省けましたし、何よりお客様が喜んでくださいました。

やがて、お客様が私の名前を覚えてくださるようになった頃、
「お客様は私からモノを買うのだ。」そういう気持ちにになり、責任感を持っていきます。

瞬く間に選ばれる販売員となっていったのでした。

東京の百貨店で売上の高い販売員は何を経験していくのか?どうなるのか?

きっと、to be contined!

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