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【雑談】シロクマ文芸部活動日誌(2024.1〜3)

「●●●」から始まる小説・詩歌・エッセイを書きませんか。

人気noterの小牧幸助さん主催の企画『シロクマ文芸部』では、毎週末、上記のようなお題が提示され、それに従いクリエイター達が作品を持ち寄り、読み合い、楽しんでいます。

今回は2024年1〜3月の期間、白鉛筆がこちらの企画に参加した作品について、簡単な振り返りをしていきたいと思います。

よろしければお付き合いください。

◯『sister

2024年初めての作品。
前作『羊頭狗肉』が自分としては良作であったため、それに遜色なく続けるように、とお正月から張り切りました。
結果、その力みが所々に出てしまい、やや感情の流れがスムーズでない仕上がりに。
いつか機会があれば、本編後のパジャマパーティーの様子も書いてみたいです。


◯『ビタースウィート、或いは紅蓮。①

『革命前夜』以来の続きもの。
当時、小牧部長が「一緒に長編小説に挑みませんか」と部員に呼びかけていらっしゃり、自分もひとつ長めのものにチャレンジしてみよう、と書き始めました。
「『言主』の内面について、いつか掘り下げよう」と思っていたので、これを機に彼女の中深くに潜ってみることにしました。


◯『ビタースウィート、或いは紅蓮。②

ここまでの大体の流れは①の執筆時から頭の中にあり、ほぼそれをアウトプットする作業でした。
安藤という第三者からウツシと『言主』を語らせることで、二人が学内で悪目立ちしていることが明らかに。
『検め』・『祓い』・『清め』は完全にアドリブでしたが、その流れで「内臓に取り憑く」という後続で生きるアイデアを生み出せたのは僥倖でした。


◯『ビタースウィート、或いは紅蓮。③

我ながら「白鉛筆らしい」と感じられる回。
『言主』に友達がいない理由については当初から気になっており、どこかで触れられれば、と思っていました。
また、祓いの存在が日常サイドにもたらす機微を今まであまり描けていなかったので、この回でまたひとつ、シリーズの幅が広がった印象を持っています。


◯『ビタースウィート、或いは紅蓮。④

ミノ回。
ウツシとミノの関係性、ミノにとってウツシがいかなる存在か、という点は『sister』の頃から色々と思い描いておりました。
「ミノがウツシより歳上」だと作者は既に知っていたため、「そう考えるとよりエモいな」とひとり浸りもしながら。
逆に《物乞い》については何も考えておらず、冒頭で『青写真』というお題を展開する中で、キャラクターを確かめていきました。


◯『ビタースウィート、或いは紅蓮。⑤

2月からシロクマ文芸部のルールが変わり、レギュラー部員にはあらかじめ月のお題がすべて知らされていたため、④の公開後、すぐに執筆に取りかかることができました。
とにかく《物乞い》の考えていることが意味不明で、「こうだよね? こういうことだよね?」と確認しながらでしたが、結局彼については最後までよくわからぬままでした。
公開した後に、「あ、やばい。『アタワズ』を勝手に祓うと大父様が怒るんだった」と思い出したのはここだけの話です。


◯『ビタースウィート、或いは紅蓮。⑥

自分のように無計画に、考えながらお話を書いている者にとって、最終回は鬼門です。
「お前が好き勝手書いてきたこれは、一体どんな話だったのか」と物語の神様から問われているよう。
「神様これです」とこの⑥を回答として提出しましたが、いつもは首を傾げられるところ、今回は「思うてたんとちゃうけど、ええやん」とはにかんでいただけたような印象です。
安藤のその後に思いを馳せていただけた方がいらっしゃり、とてもありがたく思っております。


◯『SEVENTH HEAVEN① -縫い目-

最終章の初回。
『春と風』というお題が難しく、消化し切れないまま『言主』をカットインさせました。
たとえどれだけ上手く書けようとも、「お題をうまく活かす」というコンセプトが果たせない回は、シロクマ文芸部員として忸怩たる思いです。
現実にある固有名詞を意図的に使うことが多い白鉛筆ですが、まさか『ミルフィユメゾン』の名を作中で出すことになるとは思いませんでした。


◯『SEVENTH HEAVEN② -裂け目-

①はプロローグ的な位置付けでしたので、ここからスタートという感覚。
大父様の人物像をしっかりと思い描けていないまま、さらにはセンゲという新キャラクターもアドリブで登場させる、というスリルが楽しかったです。
①のラスト一文を書いた時点でこの回の結末は決まっていたので、そこに向かって突き進みつつ、その後の展開で花開きそうな要素を散りばめておく、という「全力疾走を強いられたヘンゼルとグレーテル」みたいな執筆体験でした。


◯『SEVENTH HEAVEN③ -賽の目-

「全読者、兄様にキュン死すればいい」と思って書きました。
この回ラスト、兄様とウツシのやりとりだけは、”to say hello.”(一部の方から『ショーちゃん編』と呼んでいただいているもの)を書き始めた頃から頭にあり、灯台の明かりのようなそれに向かってシリーズを書き進めておりました。
まさかこの後抜け殻になって何にも続きが書けなくなるとは思いませんでした。


◯『SEVENTH HEAVEN④ -出鱈目-

③のラストが自分の中でピークでしたので、気持ちの上ではもう物語は終わったも同然でした。
「いや終わってないです、先生」と脳内編集者が急かしてきましたが、なお気持ちが乗らず、ウツシが寝不足のくだりは「ほら、これあげるから機嫌直してください」と自分への飴玉のつもりで書きました。
兄様の三十六回祝詞詠唱はいつかやろうと思っており、読者の皆様に「そんなことがあった」と忘れられぬよう、密かにシリーズ中の要所要所で「三十六回」と言い続けておりました。


◯『SEVENTH HEAVEN⑤ -一つ目-

シリーズ最終回。
間が悪いことに体調を崩し、ほぼ床に伏せながら、スマートフォンでぽちぽちと書きました。
取り憑かれた『言主』の動きに合わせ、彼女の首輪から垂れる鎖が動く様をもう少し描きたかったのですが、わざわざ文章に起こすと読みづらいノイズとなってしまうため、一部のみ残して割愛(わざわざあとがきで書くことじゃないか)。
何も考えずにサブタイトルを『一つ目』にしたのですが、最後の最後で『言主』が良きように回収してくれて、これからのディズニーに向けお小遣いをあげたい気分でした。


以上です。

半年に渡り連載してきた『六角形の祓い師』シリーズ、お読みいただいた皆様どうもありがとうございました。
多くのご反響・ご声援をいただけたこと、とても嬉しく光栄に感じております。
自作でキャラクター人気投票を開催することが密かな夢でしたので、最終回のコメント欄は宝物とさせていただいております(まだまだお待ちしています)。

今後、シロクマ文芸部への参加頻度は、従来と比べ落ち着いたものとなる見込みです。
書くだけでなく読む方も含め、より気楽に、気軽に楽しんでいければと思っております。
小牧部長、部員の皆様、引き続きよろしくお願いいたします。

白鉛筆でした。

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