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自転車でエべレスティングに挑戦!


1:このチャレンジに挑んだ理由
2:そもそもエベレスティングとはなにか
3:挑戦するにあたっての準備
4:コースや条件について
5:機材について
6:装備について(自転車以外の持ち物)
7:いざチャレンジ!
8:完走→サイトにアップロード
9:翌日の体調
10:最後に

僕は2021年の6月26日にエべレスティングというチャレンジに挑み、無事に成功することができた。もう半年以上前の話であるが、達成直後に備忘録として書いたレポートがあるのでここではそれを綴っていこうと思う

1:~このチャレンジに挑んだ理由~
 エベレスティングというチャレンジを知ったのはおそらく高校生の時だったと思う.この時はそこまで興味もなくそんなチャレンジがあるんだぁーっていう程度だった.もちろんルールも知らないし,自転車にここまでのめり込むなんて思ってもいなかった.そして信州大学サイクリング部に入った時,例の上級ランや当時誰一人達成者のいなかった超級ラン(多分コバタクさんが達成したもの)の存在を知った.ここでふと思ったことはほとんどの部員がエベレスティングについて触れていなかったことだ.獲得標高や走行距離以上に,同じ坂をひたすら繰り返すということが苦痛以外の何物でもないということなのだろうか.少なくとも僕がやるべきことでないと思い月日が流れた.

新潟冬ツーリングの写真

 僕が野宿ライドや降雪期の北陸ツーリングをするための情報を得るうちに自然とエべレスティングをやった方のブログに目が行くことがあった.そのような記事を読んでいるとエべレスティングは僕が思っているよりも実際は楽なのではないかなどと思うようになった.そして気付けば頭の片隅には「近いうちにエベレスティングに挑戦するぞ」という目標ができていった.大雑把に言うとエベレスティングに挑戦した理由はこんな感じである.(あと、達成するとエベレスティング達成した者に特製ジャージの購入権が得られる.僕はまだジャージを持っていないので初めて買うジャージがエベレスティングのジャージってなんかかっこいい)

2:~そもそもエベレスティングとは何か~
 エベレスティングと言ってもさまざまな種類があるのだがここでは僕が挑戦したものを軽く説明する.恐らく数あるエベレスティングシリーズの中では一番難易度が低いものである.(ハーフを除く)
その条件がこちら↓
・登りと下りは同じ道を使うこと(補給などでルートから外れるのは可能だがログは取りっぱなしにする.)
・登りでの獲得標高の合計が8848メーターを超えること(登りの途中で8848に達しても頂上まで登りきる)
・登りの獲得標高はストラバのセグメントをベースに計算する.(GPSデバイスでの誤差が影響しないようにするためだと思われる.)
・ストラバで記録したログを提出する.
・一回のライドで完結する
・寝てはいけない(個人的に疑問なのは何をもって寝てないことを証明するのかと言うこと…)
・登りも下りも自転車のみで移動.
・制限時間はない(しかし寝ずに行動するには限界があるため実質制限時間はあるようなものである.)

恐らくこのような感じである.これらの条件を満たすだけでエベレスティング達成となるわけだ.(変わる可能性もあるのでチャレンジする前に本家のサイトを確認しよう)

目次3の上の写真

3:~挑戦するにあたっての準備~
 エベレスティングと日本語で検索すると真っ先に出てくるページ(レッドブルのやつ)を見ると,エベレスティングを達成できる条件として「250キロ6000アップを11時間前後で快適に走れること」と言うのが出てくる.要するに上級ラン(僕が入っているサイクリング部の中のキツいライドの一つ.1日に獲得6000アップするコースを走るランの事である.僕はやったことがない.)を「快適」にできるか?と言われているのである.結論から言うと僕はそのようなコースを快適に走れる自信なんてない.当たり前だ.上級ランを快適に走れるやつはトリプルエベレスティングでもしてればいい.そこで僕は実際にエベレスティングしたいセグメントを往復練習すればいいのではと思い,最終的に57往復を4日間に分けて行っていた.この程度の練習量ではとても足りないので,毎週土日の合計で200キロ以上走ると決め,きちんと夏至ラン(サイクリング部が行う、夏至の昼間に日本を横断するというラン.約300キロ獲得居標高は2500程.)も消化した.実際頭の中ではこれでも練習量が足りないのは分かっていたが,それは当日の自分の調子にゆだねることにした.ほかにもエベレスティングを達成した人の記事を見たりYouTubeを見たりしてイメージを作っていた.すると一か月で1000キロ10000アップできていればぎりぎり達成できるレベルであることが分かった.その条件には自分は余裕で当てはまっていたため,謎の自信を持ちつつ,当日に臨んだ.

4:~コースや条件について~
 実際にエベレスティングができる体力があってもコースやその他もろもろの条件が悪ければ達成できる確率は低いものになることは容易に想像できる.エベレスティングの場合斜度と走行距離の関係は「斜度きつめの短距離」か「斜度緩めの長距離」の2パターンになる.僕の場合急な坂を長時間走り続けることは困難だと判断し,後者のパターンで平均斜度が6%前後のセグメントを探すことにした.ほかにもいろいろな条件(人による)があるので下に記す↓
・平均斜度が6パーセント前後
・コンビニが近くにあること
・途中に信号がないこと
・路面が比較的綺麗であること
・歩行者が少ないこと
・下りでブレーキングする必要がないところ
・家から近いところ
・街灯があること
・雨宿りできる場所(あれば)
・セグメントに始点と終点が分かりやすいこと
これが絶対条件である.これらが当てはまるセグメントを探したところ,浅川ループラインの信号からトンネルまでの全長2.2キロ獲得標高138m平均斜度6.2%のセグメントがベストであると確信した.ここはループ橋で転落防止の大きなガードレールがあるため,風の影響を受けにくいという利点もある.ただ路面上の細かい砂利や亀裂も多い為パンクや腕の負担が増えるリスクもあった.だがそれ以上に他の条件がそろっていたためこのセグメントをエベレスティングチャレンジの地とした.

目次5の上の写真

5:~機材について~
 エベレスティングをするにあたって自転車本体は出来る限り軽量化するのが好ましい.と言いつつも僕がエベレスティングを走り切った時の自転車の車重はサイコンやボトルを含めて10キロは優に超えていた.僕の愛車はJamis製のレネゲードS2と言う2021年モデルのマンガンモリブデン鋼フレームのグラベルロードだ.走る路面に合わせてホイールとタイヤを変えて常にこいつで走ってる.

ここでエベレスティングを走った時のパーツ等の紹介↓

機材紹介のところ


・フロントホイール:アルテグラグレードの物
・リアホイール:フルクラムレーシング5
・タイヤ:ビットリアコルサ
・サドル:シマノプロステルスサドル
この4つが特にこだわったポイントだ.(note投稿時に振り替えるともっといいパーツ構成はあったと思うが、なにせお金がなかった.)他のパーツは特に重くなければ何でもいいと思う.ホイールは予算と相談して信頼できるメーカーでなるべく軽いものを選んだ(と言っても前後で1650グラム以上はあるのだが).タイヤは軽さよりも転がり抵抗や乗り心地を意識した.コルサは高価格帯のタイヤの中では重いほうで,もっと軽いものはいくらでもある.ただエべレスティングでは長距離を走る要素もあるため,しっとりした乗り心地で転がり抵抗の軽いコルサがベストだと判断した.(あと見た目がかっこいい.3割くらい見た目で選んだ.)最後にサドルである.完走にかかる時間が20時間を超えるとなるとやはり股間の圧迫によるストレスは付きまとう.そのためサドルのセンターにスリットがあり,ダンシングでも比較的軽く扱えるものを探したところこのサドルに行きついた.(当時の僕は軽いサドルがこれしかなかっただけで、TT用のサドルは長時間のライドにはお勧めではない.)また,斜度に合わせてサドルの角度をいつもより前傾気味にしてある.あと,できるだけ軽量化をしたかったためフレームとフォークのダボ穴についているネジをすべて外した.20本ほどあったため数十グラムは軽くなった.ネジ穴にゴミが入らないように上からセロハンテープを張っておいた.ほかにも金属製のサイコンマウントを使わないのも軽量化のポイントだ.
 最後にちょっとマイナーなカスタムだけどやっておいてよかったものを紹介する.長時間乗っていると路面の振動がハンドルを伝わり腕や肩の疲労につながる.それを防ぐためにハンドルバーの持つであろう部分にゲルを巻いておいた.ハンドル用のゲルで検索すればすぐに出てくる.ゲルを巻いた上からいつも通りバーテープを巻くことで柔らかい握り心地のハンドルに仕立てることができる.これは本当に効果があった.

ハンドルにゲルを巻くところ

6:~装備について~
 僕が実際に持っていった装備はこちらだ↓

持っていった装備全部

左上から順番に自転車用タオル2枚,氷用水筒,ツール缶,ポンプ,緑の袋に充電コード数本とモバイルバッテリー2つ(うち1つ水没),オレンジの袋に着替え1組と防寒着,人用タオル,ゴアテックスのカッパ,
左中段からソイジョイ10本ほどと20本以上のゼリー,虫よけ,鍵類,ライトや反射材など,サングラス,レッグカバー,アームカバー,コンパクトになるリュック,日焼け止めである.
これらを下のバックパックに詰め込んだ.上記に加えて水2リッターも持った.あとこいつら↓

コンデンスミルクたち

ここで持ってきてよかったものを紹介する.

・カウンター→上った回数をカウントするのに使う
・マスキングテープ→カウンターをステムに固定したり,モバイルバッテリーをフレームに巻き付けたりした
・レジャーシート→急な雨でも荷物を守れる
・余分なスタッフバッグ→濡れた着替えを入れた
・着替え→雨でぬれた時に
・バッテリー→サイコンは思ったより早くバッテリーを消耗するので
・日焼け止め→日焼けを防ぐというよりは日光を浴びることによる疲れを減らす. 
・虫よけ→蚊が思ったよりも多かったので重宝した
・キャッシュレス決済できるもの→休憩先のコンビニで使った.疲れてる時ほど早く会計を済ませたい
・保温用の服→雨で冷えたときに使う.後半はほんとに寒さに敏感になるので
・上下レインウエア→雨でも走れるように
・イヤホン→休憩時のに音楽を聴いてリラックスできるように
・氷のはいった水筒→これは本当に良かった.一杯冷たい水を飲めるだけでもだいぶ違う
・アームカバー→防寒着を着るまでもないが,寒気を感じたときに着ける.

次に持ってきたけど使わなかったものだ
・反射ベスト→ずっと同じ道のため,そこまで必要ではない気がした.
・おにぎりリフレクター→上記に同じ
・ソイジョイ→あまりおいしくなかった.2本かじっただけだった.
・コンデンスミルクやシロップなど→リュックの奥底にあったため出すのが面倒だった.

初めてのエベレスティングで何を持っていけばいいかわからなかったものの、持っていったものを大体使ったため周到に準備できた気がする.持っていって良かったものの中には準備してるときに「それほんとにいる?」みたいなものも多かった.(氷や防寒着,マスキングテープなど)とりあえず最悪の自体を想定して準備することが大切である.

あたし一面水日だし東屋

7:~いざチャレンジ!~
 チャレンジ自体は1日で完結させたかったので早朝1時に出発できるように調整した.前日の18時には寝て24時に起きる感じだ.何時スタートにするかは本当に人によると思うが,僕の場合1時出発のライドには慣れていたというのと,太陽の光が差す7時ごろまでの涼しい時間帯に3分の1近くは終わらせていたいと理由からこの時間をスタートにした.

目次7の中のスタートした時の写真

タイムを競うわけでもないし,長期戦になるためできるだけ温存を意識したペースでスタート.深夜のライドは慣れてると言ったけれど実際はとてつもなく眠く,うつむいて登っていれば寝落ちしてしまうのではないかとさえ思った.日が昇れば眠気が覚めると信じつつ,3時45分に10往復完了.ちなみに今回は12時までに40往復を終わらせ,そこから時間をかけて27往復,そして10往復ごとに麓のコンビニで軽食を取り,さらに3から5往復ごとにゼリーを飲むといった感じのペースを計画していた.休憩では大体いつもおにぎりとオレンジジュースを食べ,状況に応じてクエン酸の入ってそうなジュースを飲んだり小豆アイスバーを食べたりした.オレンジジュースを飲む理由はオレンジに含まれるクエン酸には疲労を回復する作用があるからだ.普段のライドでもコンビニ休憩の際は必ず飲んでいる.
 そして20往復は6時12分に完了した.ここまで予想したペース通りで驚いた.日中は曇予報であるけれど日焼けによる疲労は後半に響いてくるので日焼け止めを塗る.

日焼け止めの写真

この時に蚊に3か所も刺されてしまったので虫よけが無かったら恐らくもっと刺されていただろう.
 ここで厄介な問題が発生した.サイコン上で獲得標高と高度の表示がおかしくなってしまった.具体的に言うとどれだけ往復しても標高が変わらず,獲得標高のカウントがストップしてしまったのである.サイコンが完全に止まってしまったのなら一度ログを切ってまた再計測して2つのログを結合するという方法も取れるらしいがなぜか移動距離とマップ上でのログの記録はちゃんと行われている.セグメントを走っていることになっているのならエベレスティングのルール上,「セグメントの往復回数で獲得標高が換算される」ので獲得標高以外のログは反映されることを信じて走り続けることにした.
そして10時を回るころにハーフエベレスティング(獲得標高4424)完走.実はハーフエベレスティングと言うのも存在し,申請することができる.そしてハーフエベレスティングの達成者(申請者というべきか)のほうがエベレスティングの達成者よりも少ない.

ハーフエベレスト

一人でひたすら上り続けるのは飽きる.ただの作業と化して漕いでいたところ,サイクリング部の同期が応援に来てくれた.この時点で9時間誰とも話さずに漕いでいたので誰か来てくれるだけでも本当に頭をリフレッシュできた.この時の安心感と言ったら...(笑).のちに他のメンバーとも合流し数本を3人で走った.この時自分でも不思議に思ったのが,これだけ走って頭も思考力が停止しているはずなのに普通に会話ができたということだ.いつものように笑いながら話せたのが正直びっくり.やはり誰かが応援に来てくれるというのは本当にありがたいことである.
 予定通り午前中で40往復を完了し30分ほどコンビニで休憩した.ここまで比較的余裕をもって登ってきたものの,休憩していると急に疲れが襲ってきた.今まで4000アップもしたことなかったのだから当たり前と言えば当たり前である.そんな時ダブルエベレスティングを達成した方が「多少疲れがたまってもつらいのを我慢すれば乗り切れることがある」と言うような記事を読んだことを思い出し,これを乗り切れば楽になれると自分に言い聞かせて再び走り出した.実際その方の言うことは僕にも当てはまったみたいで調子が明らかに上がってきた.この期間はなるべく長い休憩を取らずに獲得標高を稼いだ方がいいと判断し,ひたすら上り続ける.
 そして3時23分に50往復を完了した.ここでこのエベレスティングチャレンジを諦めようと思いたくなることが起こった.セグメント上空に豪雨をもたらす雨雲が来てしまったのだ.案の定50往復目の登りで全身ずぶぬれになり何とかトンネルまで登りトンネルの中で途方に暮れていた.この時の敗北感は今まで味わったことがなかった.本当に寒く,クライム中にでさえ体が震え出した.

体が震え出したトンネルのところ

ちょっとやそっとでは止む気配がないため豪雨の中補給基地へと向かう.寒さで動こうとしない体に鞭を打って何とか近くの東屋に荷物を撤収した.この時点で背中や太ももが攣ってしまいエベレスティングへの思いは完全に切れていた.「はぁ、僕はいったい何やってんだろう…」心からそう思った.雨が降ると知っていて挑戦した十数時間前の自分を心から恨んだ.

とりあえず冷えた体を温めないと家にも帰れそうにないのでタオルで体を拭き,パンツ以外すべて着替えて,絶対使わないと思っていたフリースを着こんで雨が止むのを待った.と、ここで思った.「あれ、なんか体が復活してきたかも??」.気付けば体の震えが止まり,ネガティブな思考がいつの間にか消えていた.そして雨雲レーダーを見ると雨雲はすぐに去るではないか! 雨に当たる直前に先輩が差し入れてくれたチーズパンとザバスを食べながら「まだいけるんじゃね??」などと思えてきた.よし、行ける.先輩や同期が応援してくれたことも力にして僕は再び走り出した.最初の一本はウォーミングアップ.一本目でだいぶ体が温まったので残り16本をゆっくり消化していく.流石に午前中のような力は出せないので1本から2本おきに補給食を食べた.60本を終えたところで先ほど差し入れをくれた先輩が応援に来てくれた.なんと残り7本を一緒に走ってくれる!この時の時刻は20時で8000アップは超えていた.疲労困憊してる中で一緒に走ってくれるのは本当にありがたかった.日本縦断の話や趣味の話など自転車とは関係ないことを話しながら疲れを紛らわす.ラスト7本が本当にきつくて体中が悲鳴を上げた.腕は方の高さより上がらず,首も後ろを振り向くのがつらい.消化不良を起こしているらしくゼリーでさえ喉を通らない.太ももの内側が攣りかけている….ラスト2本はじっくり休んだ後しっかり気を引き締めて行った.そしてついに67本目のゴール!67回もずっとゴールの場所を見てきたためあまり「終わった感」がしなかったが先輩が先に行って写真を撮ってくれたこともあり,この長いチャレンジがようやく終わったと実感できた.

ガッツポーズしてる写真

ここで一休みして67本登り切ったことをツイート.ツイッターではエベレスティングすると言ってなかったものの,想像以上に応援のメッセージやいいねをもらったのですぐに報告した.一服した後は先輩と2人で東屋に向かって荷物をかたづけてセグメントのスタート地点である信号へ.ここでサイコンのライドを終了し完全に終えた.エベレスティングのルールでは家に安全に帰るまでが達成の条件なので途中で先輩とはお別れして家に着いた.はぁー疲れた!(笑)

8:完走→サイトにアップロード
 帰宅したらとりあえず眠かったので申請などは翌日に行った.早速ログをストラバにアップしたのだがやはり獲得標高が2700になってしまった.「標高を修正」というところからストラバベースの獲得標高に修正したが8779とわずかながらエベレストの標高に及ばず.とりあえず申請はしようと言うことでサイトに行ってみると獲得標高は足りてないものの138mのセグメントを67往復したことになっている.申請するときには諸々の情報を修正し,さらにログについての意見などを書き込める欄があるので修正してサイコンの不具合で誤差があることを伝えた.

新生サイト

 4日ほどするとストラバのコメント欄にエベレスティングのサイトを運営する「アンディ」さんから「おめでとう!達成したね!」という内容のメッセージが届いた.この時の体の震えと言ったらもうすごかった(笑).ようやく僕のしてきたことが正式なエベレスティングとして認められたので本当にうれしかった.

9:翌日の体調
 エベレスティング関係の記事を見ていても翌日の疲れ具合について述べてる物は少ない気がする.と言うわけで僕の体はいったいどうなってしまったかについて少しだけ書いてみる.エベレスティングが終わってから寝たのは日が変わる直前だったのにも関わらず,翌日に目が覚めたのは5時だった.なぜか眠気はそんなに無く,とりあえず体中がだるかった.しかも今までにないだるさである.具体的に言うと発熱症状と吐き気のないインフルエンザにかかったような感じである.特に腕と肩が自分の物ではないようなくらい痛く,痛みにも周期があるためとても辛かった(あとから気付いたが、ワクチンの副反応のような肩の痛みだった).足のほうは200キロ走った時の疲れが少し大きくなった程度で,歩けないほど疲れたというわけではなかった.ここがとても予想外な結果となり驚いている.眠気は無いと言いつつも流石に寝て痛みをごまかしたかったので強制的に一日中寝ることにした.それでもなんだかんだ目が覚めるので午前中は雨で汚れた愛車の手入れを行った.午後は再びだるさがこみあげてきたので布団の中でうずくまっていた.エべレスティングを完走したのは良いが,翌日にここまで体が壊れるとは思ってもいなかった.チャレンジする方はこうなる覚悟もして臨んだほうがいいだろう.

10~最後に~
 正直まさか達成できるなんて思っておらず,ツイッターでは「エべレスティングに挑戦します」と言うダイレクトな告知は当日も行わなかった.それにもかかわらず多くの方が応援に駆けつけてくれてゼリーや食べ物を差し入れてくれたり,一緒に何本も走ってくれた.この応援のおかげで僕のエべレスティングが成功したと言っても過言ではない.本当に協力ありがとうございました!

井土さんのチャリ

応援はここまで人を元気づけるんだと実感できたし,もし今後エべレスティングに挑戦したい友人やサイクリング部のメンバーがいれば全力でサポートしていきたい.つらいチャレンジではあるけれど挑戦することに意味があると思うし,過去の自分の走行距離や獲得標高を超えることができるだけでも大きな自信になるだろう.長々と書いてきたがこれをもって感想を終わらせていただく.どうもありがとうございました.



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