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年越し納沙布岬に自転車で行ってきた!~2024-2025冬北海道ツーリング~

 2024-2025の年末年始、私は冬の北海道へ自転車ツーリングに行きました。冬の北海道を自転車で走るのは2021-2022の年越し宗谷岬以来2回目です。前回のツーリングは野宿をしながら道北を6日間ほどツーリングしていましたが、冬の北海道の厳しさを実感し、もう二度と冬の北海道には走りに来るものかとまで思っていました。ところが時間が経てば考え方は変わるもので、「この装備ならもっと快適に走れるんじゃないか?」とか「最北端で年越ししたなら次は最東端はどうだろう?」などと思うように…。
よし!決めた!年越し納沙布岬をやりつつ冬の北海道を満喫しよう!
漠然としていた2回目の冬北海道ツーリングへの思いは気付いた頃には行動に変わり、2024年のお盆明けには本格的に装備をそろえ始めていました。
この記事では今回の冬北海道ツーリングの総括をすべく、纏めていこうと思います。


はじめに

今回のツーリングの最大の目的は冬の北海道を満喫すること。冬の北海道でしか味わえないものを最大限摂取することです。当然のことですがやはり冬の北海道は寒いです。そう、私が今回のツーリングで一番求めているのは冬の北海道の寒さです。厳しくもありますが私はそんな寒い北海道の景色が好きです。そのため今回のツーリングでは日本最東端の納沙布岬を経由しつつ、なるべく気温が下がりやすい道東を走るルートを考えました。また、道東は寒いですが道北に比べると雪が少なく、積雪によるリスクもそこまで高くないと思われます。また、3年前の年越し宗谷岬を走った際の反省点も大きな糧です。今回はその経験をもとに装備も強化しています。一応付け加えると今回のツーリングは7泊8日で走っていますが、6泊はテント泊です。

今回のツーリングの総括

それでは今回の冬北海道ツーリングの感想を書いていきます。結論から言うと、今回のツーリングは本当に快適に、そして余裕をもって楽しむことができました。あえて気温が低い地域を走っているので朝方の走行中やテント泊してる時の気温は-20℃を下回ることもありました。それでも足先や手先が冷たくなることもなく走りきれたのは今回の装備が上手く機能してくれたからです。また道東は比較的天気が安定しているエリアでもあります。吹雪の中走ることもなく天気は終始良かったです。これは運もあると思いますが。

ガーミンの温度計にて計測

装備について

次に今回私が使った装備について紹介します。細かく書くとだいぶ長くなるので詳しく知りたい方はこちらの記事(執筆中)をご覧ください。まずは私の服装を。

上下ともゴアテックスのアウターを着ており、ベースレイヤー・ミドルレイア―・アウターレイヤーとレイヤリングを意識した構成にしています。背負っているリュックはモンベルのトレラン用のものです。
次に自転車について。

自転車はジェイミスのレネゲードS2の2021年モデル。ホイールは650bに変更しておりタイヤはシュワルベのアイススパイカー27.5インチの幅2.25インチを使用しています。バッグ類はフロントバッグ、フロントバックと合体するアクセサリーパック、フォーク横のドライバッグ、フレームバッグ、キャリア上のドライバッグを使用して、自分が使いやすいように試行錯誤して最適化した使い分けをしています。ちなみに車体全体の重量は25kgほどあります。

ルートについて

今回私が走ったルートは以下になります。

もう少し拡大するとこんな感じ。

自宅がある長野県松川村から新幹線と特急を乗り継いで帯広まで移動し、帯広を拠点にして反時計回りに走っています。6日間走って一周してホテルに泊まり、もう2日間で帯広から大雪山国立公園を走りました。8日間の合計走行距離は903km、獲得標高は6773mです。今回は1日の走行距離は100キロほどに抑えています。夏だと1日300キロペースでルートを組むこともありますが、低温&雪道&重装備という条件では夏と同じペースで走ることは不可能です。また疲れがなるべく無い状態で雪道でも集中して走れるように1日の睡眠時間は8時間ほど取れるようにしていました。日没よりもだいぶ早くテント泊予定地についてしまうことも度々ありましたが、そんな時は近くの温泉に入ってみたり、道の駅の中で次の日の日程を確認するなどして過ごしていました。また夏に比べて日照時間が短いので17:00くらいからテントを張って中でシュラフにくるまって過ごすこともできましたね。

日ごとの走行記録

かく日ごとのスタート地点とゴール地点は以下のようになりました。それぞれ日ごとに走行記録がリンクから見れるようになっているので興味がある方は是非のぞいてみてください。

1日目 帯広→白糠町(リンクはこちら

1日目は帯広から白糠町までの112km・獲得標高487m。
前日に自宅のある長野県松川村から15時間以上かけて列車で帯広へ。ゆっくり支度をして8時に帯広のホテルを出発しました。

輪行袋から自転車を出して組み立ててスタート。この時の気温は既に-10度程ですが路面には一切雪は無し。白糠町に着くまで路面はドライのアスファルトでした。

2日目 白糠町→浜中町(リンクはこちら

2日目は白糠町から浜中町までの114km・獲得標高873m。
今回のツーリング初めてのテント泊を終えて何となくではありますがテント泊ツーリングの要領を思い出し始めました。夜は-14度まで冷える時もありましたが快適に眠れました。

快晴の中北太平洋シーサイドラインを通って浜中町の霧多布岬を目指します。

3日目 浜中町→根室市、納沙布岬(執筆中)

3日目は浜中町から納沙布岬までの95km・獲得標高931m。
この日は朝から雪がちらついており、昨日までドライだった路面も雪で白くなっていました。

この日はあまり天気が良いとは言えず、納沙布岬に近づくにつれて次第にい風が強まってきました。

4日目 納沙布岬→弟子屈町(執筆中)

4日目は納沙布岬から弟子屈町までの140km獲得標高1147m。
強風のなか無事に日本最東端納沙布岬にて年越しをして8時過ぎくらいからゆっくりと出発。昨晩は-2度ほどと気温が高く、テント内が吹き込んできた雪でビシャビシャに。根室のコインランドリーでシュラフやダウン製品を乾燥させて弟子屈まで走りました。

5日目 弟子屈町→陸別町(執筆中)

5日目は弟子屈町から陸別町までの114km・獲得標高974m。
弟子屈町にてテント泊。朝は-20度以下にまで冷え込みました。ですが寒さに対する耐性がついてきたようで何も問題なく寝ることができました。美幌峠経由で陸別町に向かいました。

6日目 陸別町→帯広(執筆中)

6日目は陸別町から帯広までの101km・獲得標高338m。念願の日本一寒い町でのテント泊を行うことができました。いつか冬の陸別町を訪れてテント泊をするのが夢だったんです。朝は-22度のまで冷え込みましたが、睡眠道具は強化しているため正直もっと冷え込んでくれても良かったかなと思いながらテントを撤収して一旦帯広に向かいました。

7日目 帯広→上士幌町、糠平湖(執筆中)

7日目は帯広から糠平湖までの81km・獲得標高816m。帯広にていったんホテルに泊まり使わないバッテリーや装備をレターパックにて自宅に郵送しました。8日目に北海道で一番高い峠である三国峠に行くため、出来る限り軽くしていこうという算段です。糠平湖にて初めてタウシュベツ川橋梁を見ることができました。

8日目 糠平湖→三国峠→帯広(執筆中)

8日目は糠平湖から三国峠を登って引き返して帯広までの143km・獲得標高1199m。今日は色々やりたいことを詰め込んだ最終日になりました。三国峠へアタックして-14度の強風が吹く中無事に峠の頂にたどり着き、糠平湖へ下った後は糠平湖の氷上サイクリングを楽しみました。

最後に

今回のツーリングにかかった費用

今回のツーリングのかかった費用を紹介します。今回は長野県松川村から帯広の間は特急と新幹線を利用して移動しました。他にかかった費用とすれば食費と3泊分のホテル代やコインランドリーなどのがあります。

やはり交通費が一番割合が大きいですね。新幹線と特急のみを使っているのでしかないと言えば仕方ないです。食費に関しては今回は移動日を合わせれば10日間の遠征だったので1日あたり4000円弱と予想通りです。ホテルも帯広の安いところを探し、3泊ともすべて同じホテルを利用しています。交通手段をフェリーや鈍行、もしくは安い飛行機にすればもっと費用を抑えることができると思うので参考になればと思います。

私が年越しで「納沙布岬」を選んだ理由

最後にどうしても触れておきたいことがあります。今回私は納沙布岬での年越しをしましたが、やはり年越し宗谷岬に比べれば規模も小さいですし、「THE 年越しイベント」かと言われればそうでもない気がします。ですがなぜ今回私が年越し納沙布岬を選んだのかというと、やはり人の多さが理由です。2024-2025の年越し宗谷岬には全国から総勢1800人以上が集まりました。たしかに日本最北端での年越しは魅力ですが、ここまで人が多いところに好んでいきたいかといわれれば、私的にはそれは「No」です。これは本当に人によると思いますが私はもう宗谷岬での年越しはやらないかなと思います。私が自転車でツーリングする理由はやはり美しい景色を楽しんだり、自分一人だけの世界を楽しみながら淡々とペダルを漕ぐのが好きだからです。

耳鳴りがするくらい静かな場所走るのは本当に惹かれますね

ですがそのツーリングの目的地が人でごった返してる場所となるといくら魅力で溢れている最果ての地とは言え、「これじゃない感」が出てきてしまうんですよね。そんな理由もあって今回は「最東端での年越し」を目的の一つにして走ったわけです。ちなみに年越しの瞬間に納沙布岬の碑に集まったのは自分合わせて5人だけでした。その時に「大晦日の午前中まで宗谷岬にいたが、人の多さに何か違うと思い急遽車で納沙布岬まで移動してきた」という方に出会いました。うん、その方の気持ち、すごくわかります。

ツイッターで知り合った方たちと一緒に集合写真

個人的には最東端でのささやかな年越しになって良い思い出になりました。もし年越し宗谷岬に参加して人の多さに残念に思った方は是非次は納沙布岬で年越しされてはいかがでしょうか?

年越しが終わってすぐに日本最東端の納沙布金刀比羅神社に初詣に行ったり。もちろん私とツイッターで知り合った方の2人しかいませんでした。

というわけで今回の冬北海道ツーリングの様子をまとめてみました。装備や各日ごとの記録はリンク先につながっているので気になった方はご覧ください。今回の冬北海道ツーリングでは道東の美しい景色を堪能できて満足です。いつかまた冬の北海道を走りに行きたいですね。
それではお読みいただきありがとうございました。

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