倡夫打令(チャンブタリョン/창부타령)試訳
ああ、巧くできない
秋の川面に月が映る 月明りの夜 連れる人のないこの身
ぼんやりと がらんした部屋で ひとりぼっちで横になり、ますます孤独が身に染みる
夜の寂しさ 深まる夜を感じながら うつらうつらとしながらも眠れない
寝返りをうち 悶々とするうちに 夜明けを告げる鶏が啼き
今また朝を迎える
いまもまたあなたを想う
ずっと思ってる あなたがいないなら どう生きていこうか
もし、あなたに会えないなら
もしそうなら、あなたを捕まえたい
ああ、だめ、できない
待てないから、ひとまず眠りましょう
冷たい朝の風が 壁紙を鳴らして 私を嗤っている
いいえ、これはあなたが来て歌ったのかもしれない
私は窓を開けて外の様子を探ってみる
あなたは黙ったまま
どうして月まで明るく照るの
想ってはため息をつき ため息をついては涙を流す
早く 早く できるだけ早くあなたの面影を記憶の底に隠してしまおう
長い夜をのりきるために
ああ、できないわ
*こちらの動画の中文字幕を翻訳してみました。ハングル語がまったくわからないので歌われている情景が今一つ「?」な部分もあります。
창부타령(倡夫打令) - 강효주 (姜孝珠) -中文翻譯字幕 <YouTube>
*この曲は朝鮮半島、京畿民謡の一つ。儀式を執り行う巫女の傍らで、楽師を務める夫(唱夫)が歌ったものが通俗的な民謡になったらしい。朝鮮半島にはシャーマニズムの伝統があり、芸能にも多大な影響を及ぼしている。以下は、翻訳の参考にしたサイト。
① 体験記をもとに楽曲を紹介しているブログ
~チョン・テヨンさんの「チャンブタリョン」という曲は、村の食事会で聞いた歌を思い出させるといいます。チョン・テヨンさんはもともと歌い手ではなく、ヘグムを演奏する人でした。(以下リンク先をご覧ください。)http://world.kbs.co.kr/service/contents_view.htm?lang=j&board_seq=383954
② 録音物の紹介ページ
~唱夫打令は巫女の夫(唱夫)が儀式の傍らで歌っていた歌が通俗的な民謡になったもの。(以下リンク先をご覧ください。)
③ 朝鮮半島の文化を紹介するサイト
巫堂(ムーダン)~朝鮮半島伝統の文化、巫堂(ムーダン)。今回は土着宗教とも、精神文化ともいえる韓国の巫堂について説明しましょう。巫堂とは、医学では治らない病気を治すときや、家でよくないことが起こったときに悪霊を祓うときや、先祖供養をするとき、また豊漁や豊饒を祈るときなどに儀式を司る人(ほとんどが女性)のことを言います。楽士(男性が多い)がチャングやケンガリ(鉦)、チン(銅鑼)などの楽器を打ち鳴らす中、巫女が激しく踊ったり歌ったりして、トランス状態になっていき霊と交渉し、依頼者に霊を媒介してお告げやアドバイスをする、という形式をとるのが、一般的な巫堂のイメージです。(以下リンク先をご覧ください。)https://www.konest.com/contents/korean_life_detail.html?id=560
④ ダンサーの視点でつづられたブログから
ムーダン(巫堂)を大特集!その役割や儀式、信仰の在り方とは(以下リンク先をご覧ください。)
https://mainomichi.com/mblog/mudan/